- サカイク
- サッカー練習メニュー
- 新チーム立ち上げの4週間で決める「約束事」。迷わないチーム運営を実現する基準の作り方
サッカー練習メニュー
新チーム立ち上げの4週間で決める「約束事」。迷わないチーム運営を実現する基準の作り方
公開:2026年2月24日
サッカーの指導が学べる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、強豪チームや豊富な実績を持つ指導者によるトレーニング動画や、指導していく中で必見な理論や情報を配信中だ。
今回のテーマは「新チーム立ち上げ、最初の4週間で決める約束事」。講師はSC豊橋アゼリアのヘッドコーチであり、6人制サッカー(ミニフットボール)日本代表監督も務める加藤到氏だ。
新チームの立ち上げ時期は、指導内容や基準が定まらないことが多く、選手や保護者も「これからどうなるのだろう」と、漠然とした不安を抱えていることも少なくない。そこで加藤氏は、最初の4週間でチームとしての「基準」を作ることを推奨している。
COACH UNITED ACADEMY動画前編では、チーム運営に欠かせない、ゴール設定や行動基準、練習をルーティン化する考え方について解説してもらった。
指導がブレない環境を作り、運営で悩む時間を減らすことで、指導者が本来やるべき「選手と向き合い、チームを強くすること」に集中するためのメソッドを知りたい人は、ぜひ参考にしてほしい。(文・鈴木智之)

チームの軸となる「ゴール設定」と「行動基準」
前編のテーマは「チームの軸を決める」ことと「練習の流れを固定する」こと。

加藤氏は「新チームの立ち上げで疲弊するのは、毎回言うことが変わったり、指導者によって基準が異なることで、選手や保護者に不安を与えてしまうことです」と語る。
そこで重要になるのが、最初の1週目で「チームのゴール設定」を行うことだ。これは単に「全国大会出場」といった結果目標だけではない。
「結果だけを追い求めると、達成できなかったときに方向性を見失います。重要なのは『このチームはどんな選手を目指しているか』という、理想の選手像を共有することです」
加藤氏は、ゴール設定を「プレー面」「メンタル面」「行動面」の3つに分けて設定することを勧める。

例えばプレー面では「ミスを恐れずにチャレンジし続ける」、メンタル面では「仲間同士で前向きな声をかけ合う」、行動面では「用具の準備を自分たちでする」といった具体的な姿だ。
「こうした基準があることで、指導者は『うちのチームの基準はどうだった?』と問いかけるだけで済みます。感情的に怒るのではなく、基準に立ち返らせることで、選手が自ら考えるきっかけになります」
基準は多すぎると覚えきれないため、まずは「練習中」「試合中」「仲間との関わり」の3つの場面で、それぞれ大切にすることを3つ程度に絞って設定するのが良いという。
具体的な項目や選手、スタッフ間での意思共有については、「COACH UNITED ACADEMY」動画で紹介しているので、ぜひ動画で確認してほしい。
練習のルーティン化が安心と集中を生む
チーム立ち上げ2週目のテーマとして加藤氏が挙げるのが、「練習の流れ(ルーティン)を固定する」ことだ。

毎回練習メニューや流れをゼロから考えていると、指導者の負担が大きく、選手も「何をするのか」「いつまでやるのか」と集中力を欠く原因になる。
「私はウォーミングアップ→トレーニング1→トレーニング2→ゲーム→振り返りといったルーティンを決めています。流れが決まっていると、選手は安心してトレーニングに臨め、集中力も高まります」
特に経験の浅い指導者にとって、このフォーマットは大きな助けとなる。型があることで、例えば「今日はメイントレーニングの部分だけ少し変化させよう」といった応用もしやすくなるからだ。
「基準があるからこそ、変化を加えたときに『なぜ変えたのか』を説明できます。なんとなく変えるのではなく、ベースがあった上で意図的に変化させることで、選手への説得力も増します」
試合当日のルーティンを決める
また、加藤氏は試合当日のルーティンについても言及している。

「例えば私のチームでは、キックオフの90分前に集合しますが、ジュニア年代なら1時間前集合で、そこから準備を始めるといった形でも良いでしょう。45分前からアップを開始し、キックオフ10〜15分前には終了するといった流れを決めます」
かつてウォーミングアップ担当だった加藤氏は、アップ会場から控室への移動時間まで分単位で計測し、事前に把握していたという。
「時間の流れを見える化し、ルーティンにしておくことで、選手たちは『次はこれだ』と予測して動けるようになります。これが試合に向けた良い準備につながるのです」
「COACH UNITED ACADEMY」動画では、加藤氏が実際に使用しているスライド資料とともに、具体的な例や声かけなどを詳しく解説している。
チーム運営に悩みを抱えている方や、これから新チームを始動させる方は、ぜひ動画を見て、ブレないチーム作りのヒントを学んでいただければと思う。
次回の後編では、チーム内での「声かけの基準」をどう揃えるか、そしてトラブルになりやすい「保護者との約束ごとの共有」について、具体的な手法とともに解説していく。
【講師】加藤到/
愛知県名古屋市出身。大学卒業後公立高校教諭を経て、現在へ。 現在ITARU METHOD FOOTBALL 代表(著書「新ITARUメソッドの教科書」)、社会人チーム「SC豊橋アゼリア」ヘッドコーチ兼GM、日本福祉大学付属高校サッカー部アドバイザー、ミニフットボール日本代表監督をしている。海外でのプロジェクトも着々と進めており、指導者講習会やクリニックを展開して指導者養成・選手育成に力を注いでいる。JFA公認A級ジェネラルライセンスを所持。
募集中サカイクイベント
サッカー練習メニューコンテンツ一覧へ(627件)
コメント
- サカイク
- サッカー練習メニュー
- 新チーム立ち上げの4週間で決める「約束事」。迷わないチーム運営を実現する基準の作り方