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子どものサッカー 母親にできること

子どもたちをサポートするお母さんへ日々感謝の気持ちを

2013年8月28日

キーワード:コミュニケーションサポート悩み親子

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 読者アンケートをもとに「お母さん」の役割について考える連載もひとまずこれで最終回です。今日はがんばるお母さんへのエールとして、プロフェッショナルトレーナーの守屋麻樹さんにお母さんのお悩みとその対処方法についてお話しいただきました。
 
 
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■やって当たり前!? お母さんに危険信号

 送り迎えにお弁当、色々な当番やチームとの関わり……。我が子がサッカーをするということは子どもたちと接する時間が長いお母さんにとって少なくない負担がかかります。多くのお母さんたちは「子どもたちのために」という一心で好きなサッカーを続けられるように努力をしています。「子どものためなら当然」「親はしてあげて当たり前」もちろん、みんなそう思っているのでしょう。しかし、こういう言葉だけで片付けてしまうのは実は危険です。
 
がんばりすぎた結果、親の方が燃え尽き症候群のような症状になってしまったり、「こんなにしてあげているのに」と子どもに対して恨み節をいってしまったりするようでは親子どちらにとってもいいことはありません。前回は『子どもたちのサッカーと生活の両立』をテーマに守屋さんからアドバイスをいただきましたが、“お母さんの”サッカーと生活の両立も子どもたちに影響を及ぼす大きな要素です。
 
「親の義務として子どもたちに好きなことをやらせてあげたい。そのために努力するというのは素晴らしいことだと思うのですが、それが行き過ぎてしまって“子どものため”が“子どものせい”になってしまう親御さんが多いような気がします」
 
 守屋さんはお母さんたち方が、子ども一辺倒、サッカー一辺倒になってしまうあまり、自分を追い込んでしまっていると警鐘を鳴らします。「子育てで悩むお母さんに多いのですが、子どものため、子どものためと思い入れが強くなってしまうと、自分という軸をなくしてしまうことがあります。こうなると子どもと自分を同一視してしまい、自分らしさを失ってしまうことにつながります。お母さんも親である前に一人の人間です」
 
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■全国のお父さん!お母さんのがんばりを認めましょう

 守屋さんは、お母さんにも普段との生活との両立、バランスをとることが大切だといいます。「子どもの成功=自分の成功」という発想になると子どもの成長や上達に一喜一憂しがちです。そういった発想が逆に子どもの考える力や自主性を奪ってしまうというのも皮肉なことですが、こうなるとお母さんががんばればがんばるほど事態は悪化していきます。
 
「ひとつはもう少し視野を広げて、自分らしさを取り戻すために自分のための時間を持つことでしょう」
 
 忙しいお母さんたちにはなかなか難しいのかもしれませんが、子どもの話ではなく自分の話をする、短くてもいいので自分の趣味の時間、リラックスできる時間を持つことで、追い詰められた気持ちをほぐすことが大切だそうです。
 
 もうひとつ大切なのは、周りがお母さんのがんばりを認めてあげることです。この連載ではお父さんとお母さんの役割分担の話を取り上げましたが、日々子どもに接しているお母さんの大変さを、お父さんが積極的に認めてあげて、感謝するというのも忘れてはいけない重要なコミュニケーションです。
 

■忙しい! に負けない 心を整理する方法

「私は大丈夫」そう思っているお母さんたちも、日々の生活で時間に追われることはあるはずです。“忙しい”という字は“心を亡(な)くす”と書きますが、忙しさのあまり、普段できていることができなくなったり、ついつい声を荒げたり……。そんなときに有効な方法をご紹介しましょう。
 
「ビジネスの世界でもタイムマネージメントという考え方があります。誰にとっても時間は限られたものですが、有能な人は『時間がない』と嘆くより、その時間で何ができるかをしっかりと整理して、上手に時間を使います」
 
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 守屋さんはお母さんたちに試してみてほしいこととして次のようなやり方を挙げてくれました。
 
「まず、今日やらなければいけないことをすべて紙に書き出してみてください。大切なのは整理することです。頭の中で『忙しい』『たくさんある』と思っているだけでは、混乱が混乱を呼ぶだけです。まずはやるべきことを把握することから始めてみてください」
 
 紙に書き出すことで「やらなければいけないこと」が視覚化できるようになりました。次にすることは、書き出された「やらなければいけないこと」に優先順位をつけることです。
 
「書き出した項目に『いますぐやる』『あとでやる』という簡単な優先順位をつけます。こうすることで本当に『いまやらなければいけないこと』が見えてきます。あとは優先順位にしたがって自分のスケジュールの中で順番にこなしていけばいいのです」
 
 そう簡単に言われても……。予定は自分一人でできることばかりではありませんし、色々な状況で予定外のことも起きます。そういうときはどうすれば?そんな疑問に守屋さんはこう答えます。
 
「自分の力で変えられないことで悩まないことです。相手が変わらなければ改善されないことでは極力悩まない」
 
もしかしたらチームの人間関係で悩むこともあるかもしれません。自分だけではどうにもできない壁にぶつかったときは、そのことで「どうしたらいいんだろう?」と悩んでしまうよりも「変えられない」と割り切ってしまった方が楽なこともあります。
 
「なぜかうまく行かないとき、やることがたくさんあるのに前に進まないとは、ストレスの原因を書き出してみるのもいいでしょう。自分の“イライラの正体を突き止める”ことって意外に大切ですよ」
 
 守屋さんからのアドバイス、いかがだったでしょうか?日々子どもたちのへのサポートに孤軍奮闘しているお母さん。ステージママの弊害が強調されるあまり、少し声をかけただけで「口出しは無用です」といわれてしまう風潮もあり、お母さん受難の時代とも言えそうです。お母さんがどれだけ普段がんばっているか、我慢しているか、周囲はよく理解した上で、ときには感謝を表してあげてください。特にお父さん。思い立ったが吉日といいます。帰宅後ねぎらいの言葉をかけてあげるのもお父さんの大切な役割のひとつです。
 
 
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守屋麻樹//
もりや・まき
早稲田大学政治経済学部政治学科卒。ローレルゲート株式会社の代表取締役として法人向け人材育成コンサルティングを手掛けるとともに、研修講師、セミナー講師、大学講師、プロコーチとして活動中。プライベートでは、2004年より早稲田大学アーチェリー部ヘッドコーチ、2010年より監督を務める。「若者を元気にすること」と「スポーツを通じて日本の社会をもっと活気あるものにすること」を自分が与えられた使命と考え活動している。
プロフェッショナルコーチ 守屋麻樹のブログ
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取材・文/大塚一樹 写真/新井賢一(第37回全日本少年サッカー大会決勝大会より)

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