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勉強と進路

サッカーで高めた集中力を「頭が良くなるタイム」に使う

2014年4月14日

キーワード:自立

「サッカーいいじゃないですか。サッカーをやっている子どもたちは、本来頭が良いはずです」
 
前回“オチンチン力”という男の子特有の能力について教えてくれた“伝説の家庭教師”教育環境設定コンサルタントの松永暢史さんは、サッカー=勉強、成績につなげることは難しいことではなく、むしろ理に適っていると言います。
 
<<お母さん必見! 男の子は「オチンチン力」を伸ばす
 
試合中
 

■サッカーと勉強の相乗効果 鍵は集中力!

「サッカーばっかりやっていて勉強がおろそかになった、サッカー一筋でこれから受験勉強をするのが不安だ。私のところにも真っ黒に日焼けした中高生とその親御さんがよく相談に来ます。もちろんその状態から成績を上げるのが私の仕事ですが、そんな彼らを見ていていつも思うことが『もっと早くから賢くなる習慣を身につけていればサッカーやスポーツも邪魔になるどころか相乗効果で楽しめたのになぁ』ということです」
 
松永さんは小学生のうちから正しい方法を身につけておけば、受験やテスト前になって慌てて勉強するような事態にはならず、スポーツやサッカーをやっていることがプラスに働く! と言うのです。
 
今日は、サッカーの集中力を有効活用して頭を良くする方法について教えていただきます。
 
 

■お子さんの“いい顔”把握していますか?

「まずお母さんたちにお伝えしたいこと。それは子どもたちの顔に注目して欲しいということです。子どもは正直ですから思っていることが自然と顔に表れます。『いまは心ここにあらずだな』『この顔は集中している顔だな』『ちょっと飽きてきたかな?』。お子さんの顔をよく観察することで、特に「集中しているときの顔」を覚えて欲しいのです」
 
集中しているときはどんな子どもでも輝いていて、とてもいい顔をしています。そのときのいい顔をインプットしておいて、なるべく子どもがそういう顔をする機会を増やすことが大切です。
 
「サッカーで懸命にボールを追っている顔。どうでしょう? たぶんこれはいい顔ですよ。これと同じ顔で勉強に取り組めたらすごく良いですよね。大好きなサッカーでは集中したいい顔をしている子どもたち。この顔のまま、家に戻ったらシャワーを浴びて、少しの時間でも良いから勉強に取り組むようにする。こういう習慣を作ることで、サッカーと勉強の相乗効果が生まれます」
 
松永さんはこの時間を「頭が良くなるタイム」と名付けます。
 
「サッカー終わったら勉強しなさいよ! これではサッカーの良い集中力が途切れてしまいます。サッカーから帰ってきて休憩のためにゲームをしてしまうと、集中力がゲームに費やされてしまいます。テレビも同じですね。せっかくサッカーで集中してきたんだから、シャワーを浴びてさっぱりしたら頭が良くなるためのことをしよう!」
 
そう呼びかけて、勉強をはじめるのです。
 
 

■頭が良くなるタイムに勉強をしよう

 頭が良くなるタイムでは長い時間勉強する必要はありません。大切なのはサッカーの良い集中を持続させて、集中して勉強することですから、計算問題や漢字の書き取りひとつとっても、いつものようにただ書く、ただ解くのではなく、最高の集中力で丁寧に問題に取り組むのが良いそうです。
 
頭が良くなるタイムでしてほしい勉強
・サッカーから帰ってきたらシャワーを浴びてすぐはじめる
・サッカーの集中力を途切れさせないようにする
・長時間やるよりは短い時間で集中してやる 30分くらい
・問題を解くときは数をこなすのではなく、一問一問を丁寧に
 漢字の書き取り……数をこなすただの書き取りは頭に入らない! 頭の中で文字を思い浮かべながら、一字一字丁寧にしっかりと書く。
・計算問題……スピードよりもきれいに間違えず解くことを重視する
・国語……本を音読する。何度も読まずに一回だけ正確に読む
 
「部活を引退してから慌てて勉強をはじめる中高生は、スポーツをだけをやって次は勉強という風に考えています。しかし、勉強は毎日の積み重ねなので、この差を埋めるのは並大抵のことではありません。小学校の勉強は比較的挽回しやすいのですが、サッカーと頭が良くなるタイムをセットで取り組めば、お受験のため、テストのためと慌てなくてすむだけでなく、サッカーで学べること、勉強で学べることが相乗効果で身について、子どもたちの将来や未来が明るく開けてきます」
 
ピッチ入場
 

■なんのために勉強をするの?

「なんのために勉強をするのですか?」
 
世のお母さんたちはこの質問に答えられるでしょうか? 「成績を上げるため?」「将来良い会社に入るため?」世界の状況がめまぐるしく変わっていく中で、子どもたちにピンと来る答えを胸を張って言える大人は少ないのかもしれません。
松永さんは「賢くなるため。賢くなってより良く生きるため」に勉強をするのだと言います。
 
「いま勉強をしなければ、賢くなれません。残念なことですが、いまの世の中賢くないと自分の好きなこともできませんし、ダマされて不幸な人生を送る可能性が非常に高いのです。賢くないと家族だって作れないし、家族を守ることもできません」
 
松永さんは親御さんも子どもたちが「なぜ勉強しなければいけないのか」をもっと真剣に考えるべきだと言います。
 
「少なくともテストの結果、通知表など目先の話ではなく、人生に勉強が必要で賢くないと楽しい人生を送れないことを伝えていくべきです」
 
松永さんによれば男の子は理屈で説明したほうが伝わると言います。逆に腑に落ちないことは納得しないので、できるだけ論理的に話をしてあげる方がいいのです。
 
「なぜ勉強するの?」
 
この疑問が論理で理解できれば男の子は自ら必要性を感じて、机に向かうようになると言います。
 
 

■賢く生き抜く武器を身につけるために

「前回お話ししたようにオチンチン力のような発想力や自立心、集中力はサッカーで養うことができ、その集中力をうまく勉強につなげて賢く生き抜くための力が身につく。こんなに素晴らしいことはありませんよね。お母さんの大切な役目は自分の子どもに人生を生き抜く武器をできるだけたくさん身につけさせて送り出してあげることです。賢くなる習慣を続けていれば、その武器はガミガミうるさく強制する場合とは比べものにならないほど多く、そして深く身についていくのです」
 
松永先生はさらに大きく変わっていくことが予想されるこれからの社会を生き抜くために、子どもたちは自分の武器を持って社会に出なければいけないと言います。
 
賢くなる習慣は頭が良くなるタイムの他にも、ちゃんとあいさつをする、荷物を整理する、お母さんのお手伝いをするなどといった当たり前のことでも身についていきます。自立した子どもを育てるには過干渉は論外ですが、お母さんの側でも頭を働かせ、子どもがつねに集中した“いい顔”でいられるコミュニケーションを意識しなければいけません。
サッカーでも勉強でも、子どもたちの持っている力をそのまま伸ばし、賢く、そして楽しく生きていくために男の子への接し方をもう一度見つめ直してみてはいかがでしょうか?
 
松永 暢史さん
松永 暢史
1957年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒。教育環境設定コンサルタント。受験プロ。音読法、作文法、サイコロ学習法など様々な学習法を開発し、教育コンサルタントとして講演、執筆など多方面で活躍中。教育と学習のあらゆる悩みに答える教育相談事務所V-net(ブイネット)主宰。主な著書に『男の子を伸ばす母親は、ここが違う!』(扶桑社)、『結婚できない男は12歳までにつくられる!』(ワニブックス)、『ガミガミ言わずに子どもに勉強させる方法』(PHP文庫)、『ひとりっ子を伸ばす母親、ダメにする母親』(アスコム)、『男の子は10歳になったら育て方を変えなさい』(大和書房)など、多数。
 
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文/大塚一樹  写真/サカイク編集部・田川秀之

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