健康と食育
ボールを蹴ると爪が痛い、割れた! サッカー選手にとって大事なパーツ「足の爪」が与える競技への影響と正しいケア
公開:2024年3月 8日 更新:2024年4月15日
「サッカーの後足の爪が痛い」「爪が黒ずんでいる」という経験がある子も少なくないと思います。サッカーのパフォーマンスを向上させるために、足の爪は大事なパーツ。
ボールを蹴った後に痛いだけでなく、長くなりすぎて割れてしまい血がにじんだりはがれたりするとサッカーどころではなく日常にも影響が出ます。健康で練習が楽しめることこそサッカー上達のカギ。
大事なパーツなのに意外と正しいケアが知られていない「足の爪」の役割やケアの方法などを医療と福祉を提供する株式会社スマイルズの代表であり「爪専科」を運営する高山定也さんに聞きました。
(取材・文:前田陽子)
■爪があるから物がつまめたり蹴れたりする
手や足の指先の先端には、骨がありません。もし、爪がなくなってしまうと力を入れることが出来ず、何かをつまんだり、足を蹴り上げたりすることが出来なくなります。そのくらい爪は大切な体のパーツなのです。当然、サッカーのパフォーマンスにも影響を及ぼします。
サッカーでは急に止まったり、方向転換をしたりという「ストップ&ゴー」を繰り返します。この動作の際に爪に負荷がかかります。そのために大切なのは「サイズが合っているシューズを履くこと」。小さい靴では爪が常に圧迫され、大きい靴では靴の中で足がズレてつま先がぶつかってしまいます。
最近の子どもに多い「浮き指」なども爪にダメージを与える原因になります。足の爪に痛みを感じるようなら、まずはシューズのサイズを見直しましょう。
【正しいサイズ】縦のサイズ、横幅、つま先の余裕
ケガを予防してサッカー上達につながる正しい靴の選び方
サンダルは足の爪に負担がかからないように思いますが、常にサンダルで足の指が開いたままの状態も良くないのです。全てのサンダルが、という訳ではないですが、長時間体重が踵にかかり足趾が浮いた状態になることは好ましくありません。
サッカーの練習や試合の後など短時間であれば構いませんが、1日中サンダルというのも避けましょう。
■巻き爪は自然治癒しない
サッカー選手はボールを蹴るときに足の爪に強い衝撃が加わるので、主に足の親指の爪が割れる、爪がうっ血するなどのトラブルが良く起きます。
その要因の多くは爪の長さです。長すぎる爪は靴のつま先に当たり爪が割れる原因になります。爪がはがれる要因にもなるので、長すぎる爪は危険です。定期的に長さを整えるようにしましょう。
先ほど爪の役割を解説しましたが、深爪では爪がない状態に近く、足に力を入れることが難しくなります。また巻き爪の原因となるのも深爪です。一度巻き爪になると自然に治すことができません。日頃から、正しい長さをキープするようにしましょう。
【正しい長さの爪】
【深爪】
各家庭の習慣や子どもの性格にもよりますが、10歳ぐらいまで親が切ってあげているかと思います。子どもへの意識付けのためにも、2週間に1回ぐらい、足の爪の長さについてお子さんに確認を促してみるのも良いでしょう。
爪の長さは足も手も同様で、爪の白い部分を1㎜程度にするのが目安です。長すぎても短すぎても良くありません。また、特に足の親指の爪は深爪から巻き爪になる可能性があります。爪の角を落とし過ぎず、スクエアな状態にします。爪を健康に保つためには、清潔にすることも重要です。
■足の爪にも保湿を、できればネイルオイルも使ってケアをしよう
爪が割れる理由の一つには、乾燥もあります。冬になるとハンドクリームや全身の保湿をする方が増えると思いますが、足の爪も保湿クリームをつかって乾燥を防いでください。できればネイルオイルなども使って保湿していただけると尚良いですね。
足の爪は身体の中でも非常に小さなパーツですが、サッカー選手にとって非常に大事なパーツです。痛みや外傷(割れたりはがれたり)があると、サッカーが楽しめません。
学生時代、「爪は短く」と言われた経験を持つ保護者の方も少なくないと思いますが、足の健康においてそれは正しい事ではありません。情報をアップデートして、元気いっぱいサッカーをするためにも、親子共に足の爪のケアにも気を使いましょう。
高山定也(たかやま さだなり)
元サッカー選手。現在は医療・
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