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「真面目に頑張る」は大事だが努力の方向性を間違ってはダメ! サッカー上達に向け「正しく努力する」ための目標の立て方

公開:2023年1月12日

キーワード:しつもんメンタルトレーニングサッカーノート目標の立て方目標設定藤代圭一課題を理解

新年になり、心新たに目標を立てたくなる1月。子どもたちがサッカーで描く夢や目標は「上手くなりたい」という言葉で表現されがちですが、どうしたら上手くなれるかまで自分の言葉に落とし込むことが上達への近道です。

真面目に頑張ることを評価してほしい、と思う親御さんは多いですが、課題を理解せず闇雲に頑張ってもサッカー上達にはつながりません。

そこで、具体的な目標を立て、努力の仕方を正しい方向へ導く方法をサカイクサッカーノートの監修者・藤代圭一さんに教えていただきました。

サカイクサッカーノートを使って、藤代さんの教えのもとに目標を立ててもらったので、みなさんもお子さんと一緒に実践してみてください。
(構成・文:小林博子)

 

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強豪チームも導入!上手くなるために
「正しい努力ができる」サッカーノート>>

 

関連記事:「振り返り」ができるようになって上達を実感、強豪街クラブ・センアーノ神戸が導入したサッカーノート

  

■目標を立てるなら「なりたい自分から逆算」する

まずは、大前提として念頭に入れておいてほしいことが1つだけあります。目標の立て方には大きく分けて以下の2種類があり、サカイクサッカーノートでは逆算のアプローチを採用しています。

 

1.できてないことができるようになるための目標
2.理想のゴールから逆算してその過程として定める目標

 

いつか叶えたい夢や目標のために「今年」するべきことを具体化する方法をこの記事でお伝えします。大切にしたいのは「正しい努力」のための目標をサポートすることです。

今回お伝えする目標の立て方は、やみくもに練習するのではなく、自分の現在地を把握して課題を明確にし、その課題解決に向けてするべき努力にフォーカスする。そんな「正しい努力の方向」へ子どもを導くためのノウハウです。

今回参加してくれたのは、シンキングサッカースクールに通う小学6年生のモトチカくん。中学生から所属するサッカーチームも決まっているそうです。普段からスクールで「サカイクサッカーノート」を使用していて、自分のプレーへの振り返りや、それをどうしたらさらに上達するかなどを考えて練習に臨む姿勢が身についていました。

そんなモトチカくんが、藤代さんのマンツーマンでの指導を受け、たった1時間で漠然とした気持ちが具体的に言語化し、はっきりとした目標を立てることができました。

 

■ステップ① 2022年の自分に点数をつける

最初に行うのは昨年の自分の振り返りです。

100点満点でサッカー面、学習面、生活面の総合点を自分につけます。「なんとなくこれくらいかな」でOKです。

モトチカくんの自己評価は「70点」とのこと。その理由を聞くと、「できなかったことが多い1年だった」と言います。

具体的に聞いてみると、できたことは試合でのマークのつき方が上手くなった、コーナーキックでのプレー面での成長など。学習面・生活面でもいくつかの「できた」エピソードを披露してくれました。

その後、「どうすれば75点になったと思う?」と、あと5点多い75点にするためにできるはずだったことも聞くと、具体的なエピソードをいくつも思い出しながら話してくれました。

点数をつけることよりも、その点数にした理由を本人の言葉で語ってもらうことがここでは重要です。「たとえばどんなこと?」とより具体的に話せるように促してあげましょう。これは自分の現状把握と課題を自分の言葉で確認し、整理するステップです。

 

ステップ①でやること
・2022年の自分に点数をつける
・その点数の理由を「できたこと」から聞く
・あと5点多い点を取るためにできたことを具体的に聞く

 

■ステップ② 2023年のWishリストを箇条書きにする

続いて、「なんでも叶うとしたら何を叶えたい?」と問いかけ、その答えを箇条書きで10~20個ほど書いてもらいます。どんな自分になりたいか、身につけたい力、会ってみたい人、行ってみたい場所などなんでもOK。制限時間は5分間。考えすぎず思いつくままに綴りましょう。

その後、そのリストを叶えたい度合いで下記のように3段階で評価します。
A:絶対叶えたい
B:まあまあ叶えたい
C:とりあえず書いたけど、叶わなくてもいい

そして、Aをつけた中から「最も叶えたい1番のWish」を1つだけ選び「A-1」にします。モトチカくんは5分で14個書き、一番最初に力強く書いた「サッカーが上手くなりたい」にAの1番をつけました。

 

ステップ②でやること
・思いつくままにWishリストを箇条書きにする
・書いたリストをABCの3段階に分ける
・Aのうち最も叶えたいリストを1番にする

  

■ステップ③ 最優先の目標を叶えた自分を言葉にして想像する

モトチカくんがA-1にしたのは「サッカーが上手くなりたい」。

どんなプレーが"上手い"と思う?
こうなりたいという選手は誰?
何歳でその選手のようになりたい?

こんな質問をして、漠然とした「サッカーが上手い」を細分化していきます。

モトチカくんの答えは「上手いとはドリブル・シュート・パスが正確で、ポジション取りが良いこと、そして紳士的なプレーをする人のことで、クリスティアーノ・ロナウドのような選手のこと。20歳でそうなりたい」でした。

20歳でそうなった自分を想像して頭の中で映像化してもらうと、「最高! わくわくする」とのこと。このわくわく感も大切にしたいポイントです。

 

ステップ③でやること
・WishリストのA-1を細分化してより具体的にする
・A-1が叶う年齢も決める
・A-1が叶った自分を想像してわくわくする!(わくわくするかどうか?)

 

■ステップ④ 理想の自分になるために、今年の終わりにどうなっていたいかを考える

約10年後にクリスティアーノ・ロナウドのような選手になる......。これだけでは漠然としています。

そこで、この目標を年間で刻み「今年は何をするか」に落とし込んでみます。2023年の年末にどうなっていたら、10年後のなりたい自分に近づいているかを考えます。

サッカー面、学習面、生活面の3つに分け、今年の終わりにどうなっていたらモトチカくんにとって最高かを聞きました。まずは総合点を「74点」にする。1年で4点ずつあげていくと、10年後に100点に到達すると計算しました。

そして、2023年の終わりになりたいことはこうなりました
・サッカー:少しでも上手くなりたい
・学習:自主的に取り組めるようになりたい
・暮らし:少しでも頼られるようになりたい

そのためには? 例えばサッカー面では、「今年の終わりに上手くなったと思えるのはどんな状態か」「パスは、ドリブルは、上手くなるためには何をどうやって練習するか」まで聞き、モトチカくんの言葉で詳しくノートに記入してもらいました。

モトチカくんにとって「2023年の終わりに上手い状態になっている」とは「上手いチームとの試合でも通用する実力を備え、Jリーグの下部組織チームからスカウトがくる」だそう。

これを「○○な自分になる」という表現に置き換えて書き、より強い主体的な目標として心に刻みます。

・サッカー:上手いチームに通用する自分になる
・学習:自分から取り組める自分になる
・暮らし:周りから頼られる自分になる

そうやって完成した今年の目標がこちらです。

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ステップ④でやること
・A-1(=最優先)の目標が叶う自分になるために今年の終わりにどうなっていたいかを考える
・そのためにしたいこと、するべきことを1つ1つ細分化して言葉にする
・それらをふまえ、目標を「-な自分になる」という表現に置き換える

 

■何をどうやって、1年後に目標に近づくか具体的に落とし込む

最初は「上手くなる」だけだったものが、「何をどうやって頑張って、1年後にどんな自分になっているか」まで落とし込まれました。向かう方向を明確に定めた目標が、モトチカくんをぐっと成長させてくれるに違いありません。

「こんな自分になれていたら最高」という未来の自分が見えるのも、前向きな気持ちにさせてくれることでしょう。

目標が完成したモトチカくんへの藤代さんからの最後のアドバイスは、この目標を今年1年間、何度も見返すということでした。ノートだったら付箋を貼っておくと良いそうです。「年始に立てた目標を年末まで覚えている人はたったの1割」なのだとか。目標は立てただけで終わらせず、意識し続けることが大切です。

藤代さんの教えに従い頭を整理すること1時間弱、たったの4ステップで目標はここまで変わります。

子どものサッカーだけでなく、親御さんの今年の目標設計にももちろん使えるノウハウ。親子でぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

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藤代圭一(ふじしろ・けいいち)
メンタルコーチ
教えるのではなく問いかけることでやる気を引き出し、考える力を育む『しつもんメンタルトレーニング』を考案。アムステルダムやシアトル、シンガポールなど世界各地の子どもたちにも実施。全国優勝チーム、日本代表チームなどさまざまなジャンルのメンタルコーチをつとめる。子どもや選手に「やらせる」のではなく「やりたくなる」動機付けを得意とし、全国各地の指導者のコーチとしても活躍。2023年からはオンラインのメンタルトレーニングスクールを開校。著書に「子どものやる気を引き出す7つの質問」「教えない指導」ほか多数。
http://shimt.jp

 

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