インタビュー
「利き足は頭」のFWだった槙野智章がDFとして歩み始めることになった、思わぬきっかけ
公開:2018年6月12日 更新:2023年6月30日
■「利き足は頭」自分の武器を自己分析できていた
「僕は中学校の頃、ヘディングが得意だったので、利き足は頭って答えていたんですよ。自分のストロングポイントはそこにあると思っていたし、実際にヘディングでの得点も多かった。だから、自信を持って利き足は頭だと言えたんです。今の子たちは特長を聞かれても、なかなか答えられない。でも僕は、自分になにができて、どういうところに自信があるのかを理解できていた。それを知っていたからこそ、武器にできたし、そこを伸ばすことで成長できていったと思います」
FWとしてプレーしていた槙野選手でしたが、中学3年生の時に転機が訪れます。ある試合でDFの人数が足りず、ヘディングの強さと声の大きさを買われ、CBに抜擢されたのです。
普通、FWの選手がDFでのプレーを求められると、ネガティブな想いが働きかねませんが、ここでも槙野選手の前向きな姿勢が功を奏します。
「これまで、FWとしてゴールしか見てなかった僕が、後ろでプレーすることで、今までとは違うサッカーの楽しさを感じることができたんです。サッカーにはこういう楽しさもあるんだって。その試合では1点も取られなかったし、勝つこともできた。そういう嬉しさもあったので、またやりたいと監督に伝えて、そこから徐々にDFにコンバートされていきました」
ターニングポイントは得てして、ちょっとしたきっかけから生まれるものなのかもしれません。以来、槙野選手はDFとしてのキャリアを歩み、将来、日本を代表するプレーヤーへとたどり着くことになるのです。
槙野選手が所属する浦和レッズの
サカイクキャンプ2018夏