健康と食育
2018年1月30日
かかとが痛い!を予防して一瞬のスピードを上げる。元スペイン1部のトレーナーが提唱する「足指の使い方」
■筋力アップは改善にはつながらない
(ヒザの痛みのコラムでも紹介しましたが、余分な筋肉がつくことで痛みを引き起こすケースも)
ふくらはぎの筋肉の負担がかかることで痛みを伴うのであれば、筋肉の強度を高めることでシーバー病は改善できるのでしょうか。これに関しても、松井さんは否定的な意見を示します。
「鍛えれば、多少は耐えられるようになりますけど、それだけでは改善はしませんね。身体はひとつにつながっていると考えれば、一部を鍛えるだけで、解決するものではありません。鍛えることで筋肉が硬くなれば、より症状が悪化するケースも考えられます」
では、仮にシーバー病の痛みが出た場合には、どのように対処すればいいのでしょうか。
「まずはほぐしてあげたり、筋肉を柔らかくすることが大事ですね。できれば、練習などは休んだほうがいいでしょう。やりながら治すこともできるでしょうが、痛みが長引くと治りが遅くなり、後々大変になります。痛くなった時点で休めばよかったのにと、後悔しても遅いですから。チームによっては練習を休みづらい環境もあるかもしれませんが、思い切って休むことを推奨します」
そして、松井さんはこのように続けます。
「やっぱり、大事なのは姿勢ですね。負担がかからないような姿勢、身体の使い方を覚えていくことが、オスグットと同様に、シーバー病にならないためにも、一番重要なことだと思います」
痛みをだまして練習をしても、辛く、サッカーが楽しくなくなってしまうこともあります。休んでいる間は不安になったりナーバスになることもあるかも知れませんが、サッカーは楽しむことが大事ですから、親御さんがしっかりフォローしてあげましょう。
また、松井さんによれば、大人になってかかと痛が出るのは、普段の生活の中での重心のかけ方や歩き方など、複合的な要因があり、子どもより治りにくいそうなので、健康な毎日を過ごすためにも小学生年代から正しい姿勢を身につけて、痛みの出にくい身体作りを心がけましょう。