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健康と食育

2018年1月23日

太ももガッチリ体型は要注意!? スペインと比べて日本の子どもにオスグッドが多い理由と予防策

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■スペインの子にオスグッドが少ない理由

スペインで10年間トレーナーを務めた経験のある松井さんによれば、スペインではオスグッドの症状をほとんど見たことがないといいます。

「日本とスペインとでは、負荷が違うというのはもちろんあります。向こうは明らかに練習量が少ないですから。オーバーユースによる怪我というのは、ほとんど起こりません」

また松井さんは姿勢の違いも、その理由に挙げます。

「彼らはやっぱり、骨盤が起きていますよね。だから、特定の部分に負担がかかりづらい。向こうの子は実は、もも前、ふくらはぎがそんなに太くない子が結構います。 余計な筋肉がついていないんです。逆に、日本の子は骨盤が下がっているため、もも前に負担がかかって、筋肉が必要以上に発達してしまうのです。特に5、6年生くらいになると、そういう子が増えますね。そしてそういう子のほうが、痛みが出やすい。だから、彼らにアドバイスをするとすれば、姿勢や身体の動かし方を変えるしかない、ということですね」

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(写真はU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2017より)

■オスグッドの予防には

オスグッドになった場合は、当然、ストレッチや電気療法、その他治療はあるものの、松井さんは根本的な部分の改善が重要だと言います。

「もしオスグッドになったら、病院で見てもらって、練習量をコントロールするしかない。ひどい場合は、練習を休む必要性も出てくるでしょう。でも、結局、何をしなければいけないかといえば、根本的な原因を解決すること。例えば、猫背でお尻が落ちた状態でバタバタと動いていれば、姿勢の良い子よりも明らかに負担がかかる。そういう部分を改善することが、オスグッドの予防になるのです」

姿勢を良くするには骨盤を上げること。そしてその為には背中の広背筋、脊柱起立筋、肩甲骨に刺激を与えてあげることもポイントとなります。あるいは、日常生活から良い姿勢を意識することも大事になってきます。

良い姿勢は、スポーツ障害を引き起こさないだけでなく、パフォーマンスの向上にもリンクするポイントです。良い姿勢を意識してプレーすることは、様々な点においてメリットを生み出すのです。

次回は、大人になってからでは治療が厄介な「かかとの痛み(シーバー病)」の原因と予防法をお送りします。

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松井真弥(まつい・しんや)
アスレティック・トレーナー。2010年より10年間、スペインのリーガ・エスパニョーラ1部の名門RCDエスパニョールでトレーナーを務める。帰国後は2011年から14年までJリーグのベガルタ仙台でトレーナーとして活動。現在は千葉市にある鍋島整形外科にて身体のケアや身体の使い方によるケガ減少の指導を行っている。不定期で走り方教室を開催中。
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文:原山裕平、写真:新井賢一(U-12ジュニアワールドチャレンジ2017)

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