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運動能力

2019年6月28日

守備時の「腰落とせ」は逆効果。無駄な動きで消耗しないための正しいラダートレーニング

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ヴァンフォーレ甲府のフィジカルコーチを務め、『タニラダー』でおなじみの谷真一郎さんに、「動きの質を高めて持久力を上げる」というテーマで動き方のコツを教えてもらう、この企画。

前編では「無駄な動き」がスタミナを奪うということをお伝えしましたが、後編ではラダーを使ってどのようなトレーニングすることで、素早く、疲れずに動けるようになるのかを解説してもらいました。

記事の最後でタニラダーを使った動画もご紹介していますので、ご覧ください。
(取材・文:鈴木智之)

<<前編:体力のない子必見! 試合で走り切れない原因は「体力」ではなく「無駄な動き」だった

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姿勢や足の運びをトレーニングすることで無駄なエネルギー消費を抑えられるのです (写真は少年サッカーのイメージです)

■無駄な動きをなくす。省エネで体力温存するコツ

試合中、エネルギーのロスを防ぐために重要なのが「無駄な動きをなくすこと」です。谷コーチは、よく見かけるエネルギーロスの動きとして、1対1の守備対応を挙げます。

「1対1の守備をするとき、ボール保持者の足元にあるボールを、腰を落としてグッと見る選手がいますが、これは太ももの前側に力がかかり、大きなエネルギーが必要になります。そのうえ重心が低くなるので、両足が揃ってしまうと、左右どちらへも動きにくいのです」

練習中に「腰を落とせ」「ボールをよく見ろ」という指導を受けたことのある人も多いと思いますが、谷コーチは「適切な指導ではありません」と警鐘を鳴らします。

「腰を落とす動きは、太ももの前側に負担がかかるので、常時スクワットをしているのと同じこと。無駄なエネルギーを使っているんです。姿勢や足の運びをトレーニングすることで、無駄なエネルギーを使わず、動きやすくすることができます」

そう言うと、ラダーを使って実演してくれました。

「ラダーはマスで区切られています。その中で動くことで、安定した足幅を体感することができます。まず足は肩幅に開き、上半身を起こす。これが基本姿勢です。ラダートレーニングをするときに、足元の動きに意識が行き過ぎるあまり、背中を丸めて足元を見て、足先だけでステップを踏もうとする選手がいますが、それは逆効果なので気をつけましょう」

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谷コーチによると、素早く移動するときのポイントは「肩とひざ、拇指球が同じラインにあるように立つこと」だそうです。

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「肩がひざより前に出ると、頭も前に出るので、重さでバランスが崩れ、姿勢も前傾になってしまいます。その状態で止まろうとすると、ひざを曲げて太ももの前側の筋肉を使うことになるので、無駄なエネルギーが必要になります。さらに、ひざに負担がかかるのでケガにもつながりますし、動作も遅くなります」

サッカーの試合中は、常に動くこと、止まることを繰り返しています。その動作を、ラダーを使ってトレーニングすることでスムーズに行うと同時に、省エネの動作を身につけることができれば、スタミナのロスも防ぐことができます。

「ひざの構造上、ボール保持者に対して半身にすると、力が流れずにその場で止まることができます。半身にするためには、足のつま先を進行方向に対して、少し内側に向けます。そうすることで、ひざが曲がりにくくなりますし、止まるときにエネルギーを使わなくて済みます。ただし、上半身も半身になると背中側へボールを通されたときに、ウィークサイドができてしまうので、上半身は肩を動かして骨盤を捻転させます。そうすることで、下半身を踏み変えるだけで、右にも左にも進みやすくなりますし、過度なエネルギーも必要なくなります」

半身で構えるメリットは、左右に足を踏み変えるだけで対応できること以外にも、安定性が増し、移動時に必要なエネルギーが少なくて済むといったプラス要素もあります。

谷コーチは「すぐに半身になれるように、下半身をひねりながら動くドリルをしましょう。ラダーを使って、その場で足を踏み変えながら、スムーズに動くことができるようになるのが目的です」とトレーニングの狙いを明かし、「半身の状態から行きたい方向へ、一度の踏み変えで行けるようになると、試合中も瞬時に対応できるようになります。重心の移動を伴って安定して動けるようになると、楽に、速く動くことができるようになるので、ぜひマスターしてください」と言葉に力を込めます。

■地面を踏む力をエネルギーに。左右のステップワークの練習法

ここからは、素早く、無駄なエネルギーを使わずに動く方法を紹介します。それは「身体をパックして、ひざと足首をロックすること」(谷さん)です。動き出すときに、地面を踏む力を移動のエネルギーに変えるため、全身を一つの塊にしてひざと足首を固めます。

「その感覚を養うために、ラダーの中で両足をそろえて前や横にジャンプします。それが左右のステップワークにつながり、速く動けるようになります。良い姿勢で全身を一つのかたまりにするイメージを持って、やってみてください」

動画では、前後左右、ひねる動きを組み合わせた、脳と身体に刺激を与えるトレーニングを、谷さんが実演してくれています。谷さんは「左右どちらもステップを踏めるように、苦手な方を作らないように、両方のステップを練習しましょう」とアドバイスを送ってくれました。解説付きの動画を見て、ぜひ真似してみてください!

【動画で学ぶ】エネルギーロスを防ぐ動き方、いい姿勢

【動画で学ぶ】ウィークサイドへの素早い対応が可能になるステップ

<<前編:体力のない子必見! 試合で走り切れない原因は「体力」ではなく「無駄な動き」だった

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取材・文:鈴木智之

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