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サッカーやアクティビティを通じて人とのつながりを学ぶキャンプを沖縄で開催

2017年5月 9日

「このキャンプをきっかけに自分の中の地図を広げてほしい」
「本来、サッカーに必要な想像力やユーモアはサッカーだけで学ぶものなのか?」
 
そんな想いで行われているジュニアユース年代のサッカーキャンプがあります。4月3日と4日の2日間、沖縄本島中央部に位置する金武町で開催された「国際フレンドリーサッカーキャンプ2017」です。
 
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『サッカーで大切な“仲間たち”と出会い、サッカーを通じて人生の“きっかけ”を学ぶ』という趣旨の下、3回目の開催となった今回は、沖縄県内から8チーム、県外から4チームの計12チームが参加。
 
キャンプのプログラムは、チーム対抗の11人制ゲーム、ビーチサッカー、バブルサッカー、沖縄の伝統漁船でのレース・ハーリー競争、バーベキュー大会、自分に合ったスパイクがわかる足型の計測など多岐に及んでいます。
 
このキャンプのモデルになっているのは、1年に一度アメリカのミネソタ州で開催される「USAカップ」。世界中から集まった男女約1000チームの年代別対抗戦(50面の芝生グラウンドで開催)の他に、交流のための様々なアクティビティも充実しています。
 
盛大な花火、聖火の点灯、ロックバンドのライブパフォーマンス、関係者がスカイダイビングで登場するという派手な開会式で始まり、大会会場ではビーチサッカー、サッカーバレー、ウォータースライダーなどが体験でき、他にゴルフ大会やガン撲滅チャリティマラソン大会なども開催。夜には、ビンゴやポーカーなどのカジノゲームでコーチをもてなすパーティーも開かれ、宿泊は他チームの選手たちとの相部屋の他、ホームステイも準備されています。
 
昨年はキャンプに参加した選手15人が渡米し、実際にこのUSAカップに出場しました。
 
「USAカップでは様々な国との試合、様々な国から来る審判、様々なレベルのグラウンド、そしてサッカー以外の様々なアクティビティ、そのすべてから子どもたちは刺激を受けて少しずつクリエイティブになっていきます。豊かな経験をすることが豊かな人間性につながり、そして豊かなプレーが生まれてくる、そう思っています」
 
大阪から参加した「太田FC」監督で、国際フレンドリーサッカーキャンプ共同代表のひとりでもある猿橋啓晃さんがこう語る想いの根底には、自身の体験も影響していると言います。
 
10代の頃にプロ選手を目指して渡ったブラジルでの日々。2年を過ごし帰国すると、これまでにない想いが湧いたそうです。
 
「現地でサッカーをやって、いろいろな境遇の人に出会っていく中で、価値観が変わっていったんです。もちろんサッカーは変わらず大好きなままでした。でもサッカーを超えた大きなもの、サッカー以上の“何か”に気づかされてしまった。それが何なのかは上手く言えないのですが、大きく言うと人生についてのことかもしれないです」
 
「そして不思議とサッカーというものすらも一から考えるようになりました。100人いれば100通りのサッカーがある。国の数だけ、街の数だけ、人の数だけサッカーがある。それを受け入れられるようになりたいと思いました」
 
この想いはそれからの約20年で熟成していき、国際フレンドリーサッカーキャンプの開催へと発展していきました。

 

■ビーチサッカーでは自然な感情が出るから多感な中学生にすすめたい

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沖縄ならではのプログラムとも言えるビーチサッカー。このキャンプでは沖縄県のビーチサッカーチーム「ソーマプライア」全面協力の下、第1回目から開催しています。
 
ビーチサッカー元日本代表キャプテンでソーマプライア代表兼監督の河原塚毅さんによる簡単なルール説明とビーチのゴミを拾いの後、ビーチサッカー特有の技術の紹介、そしてチーム対抗戦へと移っていきました。
 
Jリーグや外国でのプレー経験もある河原塚さんは、ビーチサッカーが11人制サッカーに与える影響についてこう語ります。
 
「最近ではブラジル代表が練習にも取り入れてるみたいですが、浮き球を処理する技術や体幹やバランス感覚が養われますし、スコップを使って相手DFの裏へ浮き球でパスを出そうという発想にもつながってくると思います。あと、ビーチサッカーは常にシュートを考えて狙っていくものなので、ストライカーとGKの育成にもなるでしょう。GKはセービングしても痛くないですし、イレギュラーもありますからね」
 
さらにビーチサッカーは、多感な年代の中学生たちにこそ経験してほしいと言います。
 
「ビーチサッカーって、ゴール前での入りそうで入らなかったりの攻防とか盛り上がれる場面が多いんです。だからプレーをしていると、この年代特有のカッコつけたりする態度とかがいつの間にか取っ払われてるんですよね、で、自然と笑うことができて。普段出しにくい純粋さがビーチサッカーだと自然と出てしまうので中学生にはぜひやってほしいです」
 

■言葉の壁を超えた交流も

沖縄・米軍基地内のチーム「ディプロマッツYFC」は、日本語を話すことができないアメリカ国籍の子どもたちで編成されたチーム。普段なかなか試合をする機会がないこと、そして日本人の子どもたちとも交流できることから、3年連続で参加をしています。
 
今回はチーム関係者から「自分たちも何かできることをしたい」と申し出があり、米軍基地内の選手の家でのホームステイが実現。大阪から参加の「パスドゥ―ロ」の選手2人ずつがペアになり、各家庭に宿泊することになりました。子どもたちが話せるのはそれぞれの母国語のみ、親も英語のみ。初日のプログラム終了後、受け入れ先の家族へ簡単な自己紹介を済ませると、緊張した面持ちで車に乗り込み、基地内の家へと向かって行きました。
 
翌日それぞれの子どもに感想を聞いてみると、全く同じことを話しました。
 
「最初は緊張したけど、本当に楽しかったです。言葉が少しでも通じたのがとにかく嬉しくて!」
 
ホームステイの受け入れが初めてだった親にとっても、何かを感じるきっかけとなったようでした。
 
「言葉が通じないなりにジェスチャーを使ったりしてコミュニケーションをとっていました。夜は子どもたち同士、ボーリングをやったり、ピコ太郎を踊ったり。親子共々、本当に素晴らしい経験をさせてもらいました」
 
グラウンドでは、相手の名前を呼んで挨拶したり、一緒に写真を撮ったり、それぞれのチームを応援したり、初日には見られなかった光景が広がっていました。
 

■単身で参加の選手は「来て本当に良かった」

チーム参加ではなく個人として、愛知県から単身やってきGKの選手がいました。彼はこれまで知っている人がいない中に単独で入っていくこと自体、経験したことがなかったそうですが、11人制の試合では「パスドゥ―ロ」のGKとして、夜は「太田FC」のメンバーとして、普段の仲間とは違う選手たちとこのキャンプを過ごすことに。空いた時間に一緒に練習をした太田FCのGKコーチ西村卓晃さんは、初対面の選手に対しても物怖じすることなくコミュニケーションをとっていた姿勢を称賛しました。
 
キャンプ終了後、感想を聞いてみると、凛とした表情でこう話してくれました。
 
「最初は緊張してどう接すればいいかもわからなくて混乱しましたが、少しずつ自分から話せるようになっていきました。大変で難しかったですけど、そこを乗り越えたときがすごく嬉しくて。すべてにおいて工夫が大切なんだなと気づきました。みんなといるとどうしても固まっちゃうので、ひとりで来て本当によかったです」
 
次ページ:被災地域から参加した2チーム、それぞれの思い

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