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ジュニア年代の正しいフィジカル・コンディショニング論

【第3回】サッカー選手に必要なスピードが身につく!4マスの『タニラダー』

2012年9月24日

キーワード:コンディショニングトレーニングフィジカル

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前回のコラムで、走り方の原理原則について紹介しました。よく指導者の方に「何メートルを何本ぐらい走れば良いのですか?」と聞かれることがあります。読者の方の中にも、同じ疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。その答えは、試合の中にあります。サッカーの試合がどういう要素で成り立っているかを紐解けば、どのようにトレーニングすればいいのかがわかってきます。
 
サッカーの試合の中で、選手はどのように走っているでしょうか。一定のスピードで長い距離を、止まることなく走っていますか? それともストップとダッシュを繰り返し、素早く方向を変えながら走っていますか? それはもちろん後者です。
 
このことから、100m走を何本も繰り返したり、長距離走などの『一定のスピードを保ったまま走る』トレーニングは、サッカーというスポーツの運動特性から外れています。身体はトレーニングに最適化するので、『一定のスピードを保ったまま走る』トレーニングを繰り返していると、急に止まって、方向を変えるために必要な身体のキレなど、サッカーに必要な身体の動きが損なわれ、パフォーマンスを落としてしまう可能性もあるのです。
 
トレーニングをするときは「サッカーとはどういうスポーツなのか」と考えることから始めるといいと思います。サッカーの本質を考えることで、すべきトレーニングが見えてくるはずです。
 
 
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ラダー_600.jpg
 
 

■実際の試合テンポに近づける4マスのラダーで効果的にトレーニング

私は様々な動作をスピードアップさせるために、ラダーを使ってトレーニングをしています。その中でもっとも大切なのは「実際のプレーにつながるスピードアップ」を意識することです。いくらトレーニングをしても、その効果が実際のプレーで発揮できなければ意味がありません。
 
私が使うラダーは4マスです。2mほどなので、短く見えるかもしれません。しかし、トレーニングを追求するなかで、「スピードアップには4マスが最適である」という結論に達しました。その理由は、実際の試合中のテンポに近づけるためです。マスが多く、長いラダーの場合、走っていく中でスピードが落ちますし、乳酸も出てきます。実際の試合では何メートルも同じ動きをしません。数メートルの短い距離を動いたり止まったり、方向を変えたり、スピードを変えたりと動きに変化が生じます。それを、4マスのラダーを使うことで再現しています。
 
ラダートレーニング1.JPG
 
4マスのラダーでトレーニングをすると、スピードを落とさずに、速く動くことができます。一番速いテンポで、疲労を残さずにできます。そして、その一番速いスピードを身体に適応させるのです。ラダーはあくまでスピードのトレーニングなので、疲れるまで行うことは好ましいことではありません。ラダートレーニングのポイントは、次の3点です。
 
神経系の発達
バランスの強化
効果的な動き
 
これらをトレーニングすることで、各動作のスピードが上がります。また、走ること、ターン、蹴る動き、動き出しや方向転換などを鍛えることができます。ラダーを使って行う「ステップ」の種類によって、効果が期待できる動作が変わります。それが、ラダーがサッカーだけでなく、あらゆる競技に対応できる理由なのです。
 
 
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谷真一郎(たにしんいちろう)//
愛知県立西春高校から筑波大学に進学し、蹴球部に在籍。在学中に日本代表へ招集される。同大学卒業後は柏レイソル(日立製作所本社サッカー部)へ入団し、1995年までプレー。 
引退後は柏レイソルの下部組織で指導を行いながら、筑波大学大学院にてコーチ学を専攻する。その後、フィジカルコーチとして、柏レイソル、ベガルタ仙台、横浜FCに所属し、2010年よりヴァンフォーレ甲府のフィジカルコーチを務める。 
『日本で唯一の代表キャップを持つフィジカルコーチ』(2012年9月現在)

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取材・文/鈴木智之 写真提供/谷塾

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