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バルセロナ発!賢い選手を育てる指導法

体の成長ではなく"頭の成長"に応じた指導計画が大切

2012年5月18日

キーワード:スペイントレーニングバルセロナ知のサッカー練習育成

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『知のサッカー』でおなじみ、FCバルセロナのメソッド部門責任者をつとめるジョアン・ビラ氏。前回に引き続き「年齢に応じた指導の重要性」について解説してもらいました。今回は、「指導計画」についてです。
 
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■頭の成長に応じてカテゴリーを分ける

サッカーにおいて、「なに」を「いつ」「どのように」教えなければいけないのか。今回はそれについて考えてみたいと思います。これはサッカーにおける「指導計画」です。
 
内容はそれぞれの国、クラブによって違いが出てくるのは当然ですが、そのクラブがどのようなサッカーをしたいか、なにを身につけさせたいか、クラブとして方向性を持つことは、とても大切なことです。
 
指導計画をたてる上で最初にするべきは、選手のカテゴリーをどのように分けるかを考えることです。我々はサッカーを指導する際に、いくつかの年代に分けたほうがいいと考えています。なぜならば、子どもの成長は段階によって変化していくからです。同じようなタイプ、レベルの選手たちをひとつの区分けとしたほうが、より適切な指導をすることができます。
 
カテゴリーを分ける際、体の成長に応じて区分けをするのもひとつの方法ですが、我々はフィジカルを基準に年代を区切ることはしません。我々が考慮しているのは、「サッカーの理解度」です。つまり、頭の成長に応じてカテゴリーを分けます。子どもたちは頭の成長に応じて、物の見方やサッカーの捉え方、理解のレベルが変わっていくからです。
 
頭の中の成長を測るための方法は、選手がどのような意図、判断のもとにプレーをしているかをきちんと分析し、彼らの頭の中でなにが起きているかを想像することです。小さい子どもの多くはエゴイスティックなプレーをしますが、成長に応じてチームプレーを理解するようになっていきます。
 
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■子どもが興味を持っていることに対して、指導者が働きかける

私が8歳のチームの指導者であれば、ボールを持っている選手に対して、チームメイトがいい状況にあるときは、パスを出してほしいと考えます。しかし、8歳の子どもの多くはエゴイスティックにサッカーを理解しているので、周りの選手にパスを出すことは考えず、ドリブルで進んでいきます。ボールを持ったときには、「パスはしたくない」とさえ感じているはずです。8歳では、自分が動いてスペースを作り、そこを仲間が活かしてゴールを決めるプレーの大切さを理解してくれる選手は少ないでしょう。
 
そのようなプレーは、8歳の子どもたちはできないし、やりたいとも思いません。そこで、指導者が「こうしなさい」と指示をして、できたらほめる、できなかったら罰を与るような指導をすれば、ロボットのように学ぶことは可能でしょう。しかし、そのような指導では、我々が目指している「賢い選手を育てる」ことから、かけ離れてしまいます。
 
我々は低年齢の子どもに対しては、「子どもたちができて、なおかつやりたい!」 と思うことを指導するように心がけています。6、7歳の子どもであれば、ドリブルやシュートをしたいと思っています。どのようにドリブルをして、どのようにシュートを打てばうまくいくか、それを知りたいと思っています。子どもが興味を持っていることに対して、指導者が働きかける。そうすることで、子どもたちは積極的に学ぶ姿勢を見せてくれます。
 
選手の意識に合ったトレーニングを提供し、成長させること。そして、サッカーの理解度に応じて、吸収できる内容、理解できるレベルを常に考えながら指導をすることが、ジュニア年代において大切なことなのです。
 
 
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ジョアン・ビラ・ボスチ//
Joan Vila Bosch
FCバルセロナでクライフと共にプレーし、引退後はバルサの下部組織で14年間監督を務めた。現在はバルサのメソッド部門ディレクターとして、下部組織におけるトレーニングの進化・改善、コーチの指導を担う。監督時代はシャビ、プジョルなど現在のバルサの中心選手を育てた。
 
 
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取材・文/鈴木智之、写真/小川博久、取材協力/株式会社Amazing Sports Lab Japan

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