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バルセロナ発!賢い選手を育てる指導法

サッカーを愛し、自分の仕事を愛し、選手を愛してください(すべての指導者へメッセージ)

2012年4月13日

キーワード:スペイントレーニングバルセロナ知のサッカー練習育成

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新年度になり、新たに指導者としての一歩を踏み出した方も多いのではないでしょうか。保護者の中にはボランティアで少年団のコーチを引き受けた方もいらっしゃるでしょう。そうした全ての指導者に向けて、FCバルセロナのメソッド部門責任者をつとめるジョアン・ビラ氏がメッセージをくれました。
 
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■8歳の子どもだけで、足し算を学ぶことはできない

日本の熱心な指導者のみなさん、こんにちは。ジョアン・ビラです。私はFCバルセロナのメソッド部門のディレクターとして、バルサがいまよりもっと進化していくために、下部組織の改革を進めています。日本には昨年の春に初めて来日し、今回が2回目です。バルサでの仕事の合間を縫い、また日本に来ることができたことを、とてもうれしく思っています。
 
その国のサッカーが強くなるためには、2つのことが必要です。1つは、たくさんの子どもたちがサッカーをプレーすること。そして2つ目が、「サッカーについてもっと知りたい!」という気持ちを持った指導者が増えることです。日本にはサッカーへの探究心を持ち、サッカーを愛している指導者がたくさんいます。我々、サッカーサービスのクリニックに来てくれた多くの指導者が、それを証明しています。
 
我々はサッカーにおける指導者の重要性を信じています。選手にサッカーを学ばせることができるのは指導者です。18歳までの段階において、もっとも大切な事は「サッカーを学ぶこと」です。選手だけでは、サッカーを学ぶことはできません。8歳の子どもだけで、足し算を学ぶことはできません。学ぶためには、教える人が必要です。
 
 

■サッカーの上手な選手になること以上に重要なこと

選手の頭の中と身体は、年代によって大きく変わります。6歳と12歳では、サッカーに対する理解は大きく違います。重要なのは、目の前に試合に勝つことではなく、指導者が「その年代で身につけるべきこと」をしっかりと教えることです。これは、いま私がバルサの下部組織を改革するに当たって、もっとも注意していることです。サッカーサービスの存在目的も、そこにあります。
 
我々は決して、すべての選手がシャビやC・ロナウドのような有名選手になることを期待しているのではありません。なるべき選手は、おそらくそうなるでしょう。重要なのはサッカーを理解し、身につけること。そしてサッカーをして、幸せになることです。サッカーを楽しみ、幸せな時間を過ごすことができるのであれば、悪い道にそれることもないでしょう。サッカーを通じてチームワークの大切さを学び、人として知っておくべき価値観の多くを身につけることでしょう。それは、サッカーの上手な選手になること以上に、重要なことなのです。
 
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■サッカーを愛する指導者が増えれば、サッカーのレベルは上がる

そしてもう1つ重要なことがあります。それは、指導者の方々が自分の仕事を好きでいてくれることです。サッカーが好きな指導者は、たくさんいると思います。私はサッカーが好きなだけでなく、自分の仕事を、そして選手たちを愛している指導者が増えることを期待します。そのような指導者が増えれば、サッカーのレベルはどんどん上がります。それはスペインでも日本でも、同じことです。
 
選手それぞれ、持って生まれた才能に違いはあります。ですが、どんな選手であっても、トレーニングをすることでレベルアップすることは可能です。大切なのは子どもたちがサッカーを楽しみ、満喫すること。楽しみ、満喫していれば、選手たちはおのずと学習するものです。それは我々指導者が持つべきテーマであり、課題だと思います。私はトレーニングのいかなるときでも、子どもたちがサッカーを満喫しているかどうかに注意しています。
 
サッカーを愛している指導者は、よりよい指導を選手たちにすることでしょう。むやみに怒鳴ることはなく、子どもたちを理解しようとするでしょう。選手たちをしっかりとサポートすると同時に、質の高い要求をするはずです。なぜならば、選手たちのレベルアップに興味があるからです。そういう指導者は選手たちがサッカーを学び、レベルアップすることに注目することでしょう。サッカーを通じて、人間的に成長する。その方向に導くことができるのが、いい指導者です。そのためには決して急がないこと。道のりは長いです。急ぐことはプラスには働きません。
 
我々サッカーサービスはこのコラムを通じて、指導哲学、指導メソッドを伝えていきます。日本の熱心な指導者の手助けに、少しでもなれば幸いです。
 
 
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ジョアン・ビラ・ボスチ//
Joan Vila Bosch
FCバルセロナでクライフと共にプレーし、引退後はバルサの下部組織で14年間監督を務めた。現在はバルサのメソッド部門ディレクターとして、下部組織におけるトレーニングの進化・改善、コーチの指導を担う。監督時代はシャビ、プジョルなど現在のバルサの中心選手を育てた。
 
 
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取材・文/鈴木智之、写真/小川博久、取材協力/株式会社Amazing Sports Lab Japan

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