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弱小チームのチカラを引き出す! 暁星高校林義規監督の教え

選手権は簡単じゃねえな!暁星の土台を作ってくれた初代

2014年12月30日

キーワード:インターハイ文武両道暁星高校林義規選手権高校サッカー

※本稿は、『弱小校のチカラを引き出す』 (著者・篠幸彦、東邦出版刊)の一部を転載したものです。

あなたの子どももサッカーを続けていれば通る道!? 高校サッカーのリアルがここにある。弱小校の子どもたちの力を引き出し、暁星高校サッカー部を全国出場に導いた林義規監督を追うルポルタージュ。短期集中連載、第6回。(取材・文 篠幸彦)

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選手権に出場したときのことを語ってくれた林義規監督

 

<<[第5回]文武両道の実践こそ暁星の強み!上手くやるより上手くさせない

■帝京に勝ったのに一回戦負け

基本スキル、戦術、メンタリティ、全国を見据えて小学校の段階からこの3つを叩き込み、その成果が出てきたのが、3年目の頃である。小5、小6だった生徒たちが中学生となり、暁星中は全国中学校サッカー大会(全中)の都大会で優勝して全国大会に出場したのだ。そして小6だった生徒が高1になった1981年(昭和56年)、神奈川のインターハイに出場する。
「人数は少なかったんだけど、俺の体当たりの指導にもよくついてきたよね。全中に行って、神奈川のインターハイに行った、この『東京で勝った』っていう経験が『林の言うことを聞いていれば勝てる』って、さらに染み込ませることができたし、それまでやってきたことの結果が少し出てきたんだよな」
 
さらに翌年、1982年(昭和57年)の鹿児島インターハイにも暁星高は出場した。連続出場に手応えを感じながら、しかしそこで手痛い失敗をしてしまう。
 
「あれは今でも覚えてる。あの年は帝京に勝って東京の第一代表で鹿児島のインターハイに行ったんだよ。そのときは中学も全中の都大会で勝ってたから、中学を東京で優勝させてその足で鹿児島まで行ったんだ。それで先に行ってた高校生を1週間くらい放っておいたら、鹿児島で温泉入って白い顔してんだよ。『なにやってんだお前ら!』って、ものすごく怒った。ある雑誌には帝京に勝ったもんだから『暁星は優勝候補弧なんて書かれたのに、1回戦でコロッと負けたんだよ」
 

■選手権は簡単じゃねえな

翌1983年(昭和58年)、暁星高は名古屋で開催されたインターハイに3年連続で出場する。小5、小6だった生徒たちは、高2、高3になっていた。
 
「この年も中学は都大会で優勝するんだけど、俺は前の年のことがあったから開催地の名古屋に早くから乗り込んだんだな。それで前日まで愛知高校と練習試合を組んで、しっかり準備して臨んだんだ。それが功を奏してかベスト4になったんだよ」
 
インターハイでベスト4まで登りつめた暁星高は勢いそのままに選手権都大会でも力を発揮し、都大会Aブロック決勝まで勝ち進んだ。
 
「西が丘で、決勝の相手は福生。よく覚えてるよ。試合時間残り5分まで、うちが1―0で勝ってたんだ。そこで相手のCK。俺はベンチで『このCKだけ守り切ってくれれば念願の選手権に行ける』って、もう拝むような気持ちでいるんだよ。でも入れられちまう。1―1。そのときに思った。『やっぱり選手権は簡単じゃねえな』と」
 
ただ、そのときに見せた生徒たちの姿に、林監督はここまでやってきたことの集大成を見る。
 
「並の努力であればさ、最後の最後でCK決められて同点にされたらガックリくるじゃない。そんな精神状態で戦えば逆転されちまうよ。でもこいつらは違ったんだ。小学生の頃からずっと目標にやってきた舞台がもうすぐそこなんだよ。その舞台への想いと裏付けとなる努力、そして厚い、深い、結束力。それがあいつらをまったくへこたらせなかった」
 
暁星高は延長戦で1点を追加して、26年ぶりに選手権への出場権を獲得した。
 

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