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信念を曲げずに積み上げてきた指導とは?

勝ち負けにこだわって、真剣勝負をして、試合の後に「すげえ面白かった」と実感させたい

2012年6月19日

キーワード:少年サッカー監督育成

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全国的な知名度と実績を誇る少年サッカー2チームの監督にお話を伺った全4回の特別企画。最終回ではディアブロッサ高田FCの川上弘仁監督とJSC CHIBA川島和彦監督に、選手へ何を伝えたくて指導されているかを熱く語っていただきました。

 
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―サッカー選手になるための“土台”を教え込むのが、ジュニアの指導者だと思います。おふたりは、子どもたちになにを伝えたいという気持ちで、日々指導をしているのでしょうか?

川島:なにかひとつを挙げるなら、物事に対する取り組み方ですね。それを身につけて、中学校に行ってほしい。成功や失敗、勝つこと負けること、うれしいこと、悲しいこと、がんばったことや諦めたこと。サッカーを通じて、いろんな経験ができるし、いろんな感情が沸き上がってきます。最終的に「こういうふうにがんばれば、これが手に入るんだ」ということがわかると、やり方のコツをつかむことになる。魚釣りを覚えた子が、野菜を作ろうと思ったときに、「魚を釣るときはああやって成功したんだから、野菜もこうやって工夫をすればできるだろう」と、考えられるような取り組みですよね。あとは、自分から進んで努力したり、チャレンジした結果、望んだものが手に入ったという自信を持てるようになってほしい。
 
川上:それはすごく大事で、僕もやっているつもりです。サッカーの技術的なところでいえば、もっとうまくなりたいから努力する、やったらやっただけうまくなることを実感してほしい。僕としてもサッカーを大好きにしてあげたいし、一日中ボールを触っているような『サッカー小僧』になってほしい。子どもの頃に技術を身につけておけば、大人になってサッカーをしても楽しめますよね。みんながみんなプロになれるわけではないし、プロではなくても県リーグから遊びのサッカーまでいろいろあるけど、サッカーを楽しんでくれるようになってくれればうれしいですね。
 
川島:ふたりで話をしていると、共通点がいっぱいあって、忘れていたようなことも思い出すよね。やっぱりさ、サッカーは「うまい」というのが大事。テクニックがあって、見ている人や相手チームの選手が「うまいな、あいつ」って思ったり、「やられた」っていうのがあるからおもしろい。それを忘れちゃいけないよね。
 
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川上:そうですね。見ている人が「すごいなコイツ」って思うような選手を育てたいですよね。相手の逆をとることが楽しいとか、また抜きをするとか、パスをすると見せかけてドリブルで抜くとか、そういう部分を楽しめたらええんちゃうかなと。相手に負けると楽しくないから、そのためには相手よりも走らないといけないし、身体も張らないといけない。好きなサッカーにはそういう部分もついてくることを教えるのも、指導者がやらなければいけないことかなと思います。ジュニア年代で「楽しくサッカーをする」というと、勝ち負けにはこだわらないとか言われるけど、それは違うと思っていて。「負けてもええねん」という気持ちでやっても楽しくはないだろうし。そこは間違ったらあかんなと思いますね
 
川島:子供の頃、公園でサッカーをしていると「やったな」とか「チクショー」とか言いながら、すごく楽しかった。そこではうまくなることじゃなくて、ひたすら相手に勝つことだけを考えてやっていたよね。「勝つんだ」と思って考えること、工夫することが楽しかった。すごい技をやったやつにカチンと来たりしてね(笑)。「少年期は遊んでいればいい」と言う人もいますが、ある意味では、そのとおりかもしれない。遊びの中で「俺は勝ちたいんだ」という気持ちで向かっていくこともあるだろうし。そのためにはたくさん試合をしたいし、となり町の強いチームとも試合をしたい。その気持ちの延長にあるのが、僕らサッカークラブなのかもしれない。その意味では、僕らがやっていることは、サッカークラブという枠組みを作って、その中で子どもを遊ばせているのかもしれないね。真剣勝負をして、試合が終わったあとに「すげえ、おもしろかった」って言葉が子どもたちの口から出る。それは公園で自由に遊びながら、試合をしていたときの気持ちと同じだよね。
 
 
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川上弘仁監督//ディアブロッサ高田FC
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全日本少年サッカー大会・準優勝(2010年)、3位(2011年)と、近年の活躍は目覚しい。ドリブルを中心に、個人を磨く指導は全国的に有名。選手、随時募集中。スクールもある。
クラブ公式サイト
 
川島和彦監督//JSC CHIBA
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少年サッカー激戦区の千葉県でJクラブと対等に渡り合う力を持ち、好選手を輩出している。ドリブルに特化したスクール「ドリ塾」を定期開催するなど、あらゆるアプローチで選手育成を行なっている。
クラブ公式サイト
 
●川島監督作製・ドリブルDVD
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取材・文/鈴木智之、写真/鈴木智之・小川博久(2011全日本少年サッカー大会より)

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