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子どもが自らサッカーノートを書き出す方法

目標設定の秘密のツール"SMARC"でサッカーノートの質が変わる

2015年12月 1日

キーワード:サッカーノート川崎フロンターレ成長椎名純代考える力

サッカーノートは自分の目標に対するアクションを振り返り、整理するためのものです。
 
サッカーのノートをつけることで3つの能力を伸ばせるとアスレティックカウンセラーの椎名純代さんは語ってくれました。
 
【サッカーノートで伸ばせる3つの能力】
・ミニ・ゴール設定能力
最終目標に到達するため、いま向かうべき目標を立てる能力
・フィードバック能力
いま向かうべき目標に対して行った練習の反省を行う能力
・リアジャスト能力
練習の反省を踏まえ、次回立てるべき目標を再設定する能力
 
椎名さんが川崎フロンターレの下部組織で使った目標設定シートもサッカーノートも、習慣化すればプレーが上達するために大きく役に立つのは間違いありません。どんな形のノートでも、書く内容の質が上がるほどプレーの上達、そして人間力を培うことにはね返ります。そのカギを握るのが『目標の立て方』です。
 
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■目標の立て方には“SMARC”を取り入れる

「どんな最終目標に向かっているのか。そして、その間にどんな目標を刻み、どうすればそこに到達できるのか。それが明確であれば、いまの自分がどんなプレーを身につけるべきかが自然に見えてきます」
 
具体的に目標設定をする際、自分と真剣に向き合うほど、子どもたちは夢を鮮明に描けるはずです。ただし、椎名さんはここから先が勝負だと言います。
 
「私がいた当時の川崎フロンターレの下部組織が活用していた目標設定シートには『テクニック』『メンタル』『コンディショニング』『学校(私生活)』という4項目を設け、目標達成のためのアクションプランをそれぞれにいくつか掲げます。
 
たとえば、テクニックならロングキックを毎日左右50回ずつ蹴る、メンタルなら読書を30分する、コンディショニングなら出された食事は全て食べる、学校なら21時までに宿題を終わらせるとか。私はこれらをアクションプランと名付け毎日○△×でチェックをする方式をとりました。川崎フロンターレの下部組織の選手たちは月末になると、そのシートを見て各アクションプランを振り返り、自分と親のコメントを添えてコーチに提出することが義務づけられていました。
 
ここで重要なことは、アクションプランと呼んだ4項目に対する目標の立て方です。私はSMARC(スマーク)を大切にするように指導しています。
 
【SMARC】
S=specific(具体的に)
M=measurable(測定可能に)
A=affirmative(肯定文で)
R=realistic(現実的に)
C=control(コントロールできる)
 
つまり、具体的で、現実的で、肯定文で、自分がコントロールできる内容で、測定できるように考えた行動計画=アクションプランを立てることです。これを考慮しなければ、○△×の判断が難しくなるのです」
 
このSMARCでポイントとなるのは、『affirmative=肯定文で』と『control=コントロールできる』です。具体的、現実的、測定可能という3点は理解できるでしょう。肯定文であることとコントロールできることについて少し詳しく解説します。
 
アクションプランを肯定文にするというのは、「××しない」という否定文のアクションプランで終わらせないということです。「××しないために、○○する」という肯定文、つまりそれをしないために何をするのかを決めます。
 
たとえば、学校(私生活)の項目で『遅刻しない』というアクションプランを立てたとします。その日、もし遅刻したとすれば『×』をつけるわけですが、「遅刻しないために何をするのか」、例えば「夜9時までに寝る」「目覚まし時計を3つセットしておく」などの対策をアクションプランにすれば、何を「すべき」かが明確になります。
 
次に、コントロールについて解説します。
 
たとえば、今週の目標を『試合に出る』と設定したとします。しかし、サッカーでは試合出場を決めるのは監督です。 自分が試合に出場することを決められないから、そこはコントロールできません。どんなに100%努力をしたと思っていても、監督が自分を選ばなければ試合には出られません。もっと、わかりやすい事例を挙げたら『3点以上ゴールを決める』も同じ。どんなに自分ががんばってもパスが回ってこなければ不可能です。 だから、3点ゴールを決めるために「声を出し続けてボールを呼ぶ」など自分できるアクションプランを書かなければ意味がありません。自分がコントロールできないことに左右されるアクションプランには言いわけがつきものです。責任の所在が他人にあれば自分の成長にはつながりません。だからこそ、達成できる結果は自分でコントロールできるものでなければならないのです。
 
だから、自分が努力して達成できる目標を書かなければ意味がありません。他人によって左右される目標には言いわけがつきものです。責任の所在が他人にあれば自分の成長にはつながりません。だからこそ、達成できる結果は自分でコントロールできる目標でなければならないのです。
 
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■親にできることは『一緒に見つけてあげること』と『待つこと』

『テクニック』『メンタル』『コンディショニング』『学校(私生活)』という4項目についての目標を、どれだけSMARCを考慮して立てられるかがサッカーノートや目標設定シートの質に関わります。それはプレーの上達に直結し、人間力アップにも影響するのです。
 
よく「アクションプランを立てるのは難しい」という声を耳にします。しかし、夢を鮮明に描いて練習に取り組んでいる子どもたちなら大丈夫です。なぜなら、コーチが実施したトレーニングのポイントやなぜそのトレーニングを行う必要があるのか、にジッと耳を傾けているはずだから。
 
コーチが力を入れて練習していること、自分に対して真剣にアドバイスを送っていることがいまの自分に足りないことであり、いまチャレンジすべきことなのです。
 
もし、そこを子どもがよくわかっていなければ、お母さんやお父さんが「今日はどんなことを練習したの」「コーチにどんなことをアドバイスされた」など質問を投げかける発問型のアプローチで気づかせてあげましょう。
 
目標設定シートは○△×を記入するタイプですが、サッカーノートは設定した各目標に対し、文字で示して振り返る形式です。小学校の低中学年の場合、言葉で表現することが苦手な子どももいるので、書けるようになるまでは質問を投げかけることで考え話せるようにしてあげる必要があると、椎名さんは語ってくれました。さらに、そこで重要なことをこう強調しました。
 
「問いかけるとき、お母さんやお父さんに一番心がけてほしいことは『待つ』ことです。子どもだからボキャブラリーが少ないのは当たり前です。大切なことは、子どもが一生懸命に練習を振り返ってコーチが口にしていたことを思い出し、自分の言葉で一度口からアウトプットすることです。ここで大人が先に口走ってしまえば、子どもが自分で気がついたり、考える機会が失われてしまいます」
 
プレーが上達するために毎日続けているサッカーノートや目標設定シートが、結果的にボキャブラリーを増やすことになったり、記憶を探る練習になっていたり、考える力を養っていたりとサッカー以外のことにたくさん役立っています。このことを、お母さんやお父さんは忘れないでください。
 
目標の立てかた次第で子どものプレーや人間力の成長スピードは変わります。そこにはお母さんやお父さんの手助けが必要だし、子どもたちに問いかけながら教えてあげることが大事です。そのためには子どもの目標を共有し、たまには“一緒に取り組み““待つ”ことが必要なのではないでしょうか?
 

 
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