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「考える力」が身につくサカイクキャンプ2013春

サッカーのプレーは偶然ではなく「必然」で起こっている?サカイクキャンプ2013その④

2013年4月11日

キーワード:マーク

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キャンプ2日目の午後のトレーニングは、グループでの動き方を意識した上で「攻撃の幅」「攻撃の厚み(深み)」を実践しました。「ピッチをどう使えば相手の守備を交わしながらボールを運んでいけるのか」をテーマに学んでいきます。
 
 図のようにピッチを縦方向に三分割。4対4+フリーマン一人という設定です。ルールは、それぞれのゾーンに必ず攻撃側の選手がいること。子どもたちに「攻撃するときの横の幅」を意識させるためのものです。
 
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「マークを外せ~!」
 
「パスは速くだぞ~!」
 
 須田コーチから声がかかります。第3回の「マークの外す動き」で習ったことを生かそうとする子どもたち。しかし、いつの間にか設定したラインを超えて、どうしてもボールの近くに集まってしまう子もいました。
 
 須田コーチがプレーを止めて子どもたちに問いかけます。
 
「なぜピッチを三分割して、それぞれのゾーンを設定したと思う?」
 
「どうして攻撃側はサイドに大きく広がったほうがいいんだと思う?」
 
 子どもたちが考え込みます。ある子が「ピッチを広く使ったほうがいいから?」と答えました。
 
「そうだよね」
 
 須田コーチが続けます。
 
「攻撃側の選手が真ん中のゾーンに集まってしまったら、守備側の選手はどうすると思う?」
 
「真ん中に集まっちゃう」
 
「そうだね。真ん中のゾーンに人が集まっていたら、どこにパスが出たとしても、守備側の選手はすぐにアプローチに行けるから守りやすいよね?」
 
 子どもたちがうなずきます。
 
「だから、ピッチを横に広く使って守備側の選手を横に走らせよう。守備側の選手と選手の間を空けさせてパスコースをつくるために、攻撃側の選手はピッチを広く使う必要があるんだよ」
 
「攻撃するときはピッチは広く、守備をするときはできるだけコンパクトに守る。これがサッカーの鉄則だよ」
 
 須田コーチに指摘されたポイントを踏まえて子どもたちが実践すると、速いパス回しだけで相手の守備を攻略するグループが出てきました。
 
「素晴らしい! ナイスプレーだ!」
 
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■横へボールを動かす際、いつも縦にボールを入れるタイミングを意識する

 さらにこの流れで「攻撃の厚み(深み)」もトレーニングしました。これは子どもたちに「攻撃の縦方向を意識させるためのもの」(須田コーチ)。
 
 ピッチを縦方向に三分割した上、横方向にも三分割。図のようにピッチ全体を9分割のゾーンに分けることによって、攻撃側の子どもたちにポジションニングを意識させます。このとき同じゾーンに2選手以上がだぶってはいけません。このトレーニングでは子どもたちに「ピッチを縦方向に広く使う」ことを意識させることが目的です。
 
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「自分がどのゾーンにいるか考えるんだぞ~!」
 
「同じゾーンにいるぞ~! 注意して~!」
 
「ボールだけに集まるなよ~!」
 
 先ほどのポイントを踏まえた上で、須田コーチは、子どもたちに縦方向へのパスを意識させます。
 
「相手陣地の高い位置にも攻撃の選手はいるか~?」
 
 なかなかうまくボールが回っていかない子どもたち。須田コーチがプレーを止めてポイントを伝えます。
 
「横へ、横へボールを動かしたときに、縦の位置に人がいなかったらパスは出せる?」
 
 子どもたちがそろって首を横に振ります。
 
「横にパスを出しても、縦にパスを入れないとボールは前へ進んでいかないよね?」
 
 子どもたちがうなずきます。
 
「だから、縦の高い位置にも人がいるように意識しよう」
 
「横へボールを動かしているときは、常に縦にボールを入れるタイミングを意識しておこうね!」
 
 子どもたちが「はい!」と元気よく返事をして、再びピッチに散らばります。このメニューは、パスの精度やスピードも求められるため、すぐにうまくはいかないようでしたが、須田コーチは「子どもたちが少しでも意識してプレーしてくれれば、まずはOKです」といいます。
 
「ピッチでおこっているプレーは偶然でなくて、必然で起こっているということ。大人のフットボールはすべて考えられてプレーしていると子どもたちに伝えたいんです。実は偶然ではない。しかし考えてもうまくいかないことがあるのがフットボールの面白いところ。そういう面白さの中でお互いに必然性を保ちながら攻守に渡って激しいプレーをする。それを理解してもらいたいんです」
 
 このメニューが終わったとき、須田コーチは子どもたちに向かって言いました。
 
「日本代表の試合も、チャンピオンズリーグの試合も、偶然色々なことが起こっているように思うかもしれないけれど、すべてのプレーに意味があるんだよ。これからはそういう意識を持って試合を見てみるのもいいね」
 
 
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取材・文/鈴木康浩 写真/山本善弘

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