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サカイクキャンプヘッドコーチ高峯弘樹インタビュー(前編)

公開:2014年3月 6日 更新:2014年3月27日

キーワード:キャンプ指導

サカイクキャンプまで1か月を切りました。今回の春キャンプから就任した高峯ヘッドコーチ、武田キーパーコーチ(※千葉キャンプのみ帯同)がいかなる人物なのか、その経歴と指導の考え方に迫るインタビューを掲載します。
 
【サカイクキャンプインタビュー企画】
第1回 高峯ヘッドコーチ(前編) 高峯ヘッドコーチの実績と指導理念
第2回 高峯ヘッドコーチ(後編) サカイクキャンプの子どもたちに伝えたいこと
第3回 武田キーパーコーチ 子どもたちをキーパーになって帰ってもらう
 

<サカイクキャンプとは?>

■チャレンジしながら「なぜ?」を考える
サカイクキャンプは考えること、チャレンジすることを楽しみます。常にサッカーの試合に近い状況でトレーニングをし、選手が考えながらプレーする環境を提供します。
 
■自分で考えるとは
・まずは疑問に思うこと
・何が良かったから上手くいったのか考える
・何が悪かったから上手くいかなかったのか考える
・どのように修正したら上手くいくのか考える
・(上手くできるようになることで)考える事がくせになる
・(上手くできるようになることで)考える事が楽しくなる
 
■キャンプ特徴
その1:“成功体験”を通し「自分で考える力」を身に付ける
その2:振り返りノートで自分の考えを整理する
その3:“質問”をベースにしたコーチングで、選手の考えを引き出す
その4:子ども15名以内に1人のコーチが帯同!
 
 
【サカイクキャンプ インタビュー企画】第1回:高峯ヘッドコーチの実績と指導理念
 
高峯コーチ
 

■ドイツで学んだこと

順天堂大学を卒業後、百貨店に2年間勤務。その後、単身渡独。現地の指導者資格を取得する。
 
「百貨店は2年で辞めると決めていました。就職したのはドイツに行く資金を貯めるためです。Jリーグが始まる前年に入社したのですが、一緒にプレーしていた人たちが次々とプロになっていく。それが悔しかったです。自分は指導者として勝負しようという気持ちを強く持っていました」
 
いまほどサッカー指導に関する情報がない時代。小学校5、6年生のころから毎月、サッカーマガジンを購入しては読み漁り、サッカーを細かく分析することが好きだった。
 
「ドイツの指導現場に立ってみて、ドイツの子どもたちはサッカーに対する目が肥えていると思いました。日本人は誰もが野球を知っていますよね。バッターボックスに立ってボールを打ったらファーストに走る、ということを理解している。ドイツ人はそういった感覚でサッカーを知っている。サッカーの原理原則を理解している。日本人はサッカーになるとファーストではなくいきなりサードに走りだす感じ。
でも足元の技術は日本人のほうが上だと思う」
 
そこが日本のサッカー選手に一番足りないところだと認識している。
 

■「海外は素晴らしい。自分たちは下」という価値観はもう終わり

「これは帰国してから思ったことですが、日本だって自信を持っていい。スペインやドイツ、そういったサッカー先進国から取り入れるべきことはもちろんありますが、日本もすばらしいです。ボール扱いはドイツ人より日本人のほうがうまいし、指導の内容についても全然負けてない。ただ、サードに走ってしまうだけ」
 
技術的には海外にも見劣りしなくなってきている。しかし原理原則が理解できていない。サッカー先進国では親子でスタジアムに足を運び、親が子にサッカーの原理原則を教える。日本では親子で野球観戦をして、野球を知る親が子に原理原則を教えるが、サッカーではそれができない。それは、サッカーを知る親が圧倒的に少ないから。
 
「だからこそ、日本の指導者の役割は大きいですよね。サッカーの原理原則をしっかりと子どもたちに伝えて、その子どもたちが大きくなって、また下の世代に伝えていく。そうやって歴史をつくってきたのがドイツやスペインです。日本もそうやって歴史をつくれば強くなれます」
 
帰国後は、ベガルタ仙台のユースチームを指導する。
 
「ぼくがベガルタにいたのは、トップチームがはじめてJ1で戦った2002年まで。Jの下部組織というと聞こえはいいですが、ぼくがいたころはハード面でも充実しているとは言えなかったですし、子どもたちのレベルがどうあれサッカーの本質は不変なので、子どもたちに教えることは町クラブとそんなに変わらないです」
 
攻撃の目的は点を取ること。守備の目的はボールを奪うこと。苦しいときこそ頑張ること。身体の向きやスピードの追求。それを積み重ねる。J下部組織とくに真新しいことをしていたわけではない。
 
その後、大阪学院サッカー部を9年間指導する。仙台と同じユース年代だが、子どもたちが置かれている環境に大きな違いを感じた。
 
「大阪学院は土のグラウンドで、雨が降ったらびしょびしょ。なにより、ベガルタの子どもたちはその年代のトップクラスと戦うことで目指すべきものが見えていたと思います。身近にプロがいて、その立ち振る舞いや言動を真似していく。しかし、大阪学院の子どもたちは明確な目標がなく、なんとなくサッカーをしている。モチベーションもばらばらで、ぼくは若くて野心があったから、走らせたり怒鳴ったり強引なアプローチもしました」
 
大阪学院の後は、神奈川大学サッカー部の監督を2年間務め、現在はシンキングサッカースクールのヘッドコーチを務める。ジュニアユース、ユース、ユニバースと経験してきたなかで、ジュニア年代の指導をしたいと強く思うようになった。
 
高峯コーチ
 
「神大でもよく思っていたことですが、選手を見るとその子がどのような指導を受けてきたかがわかるんです。いいものを持っている選手なのに、どこか一点が欠けていてうまくいかない。それを僕はどうしてあげることもできない。それがすごく口惜しかった。おそらく僕だけでなく、上の年代を見る指導者は少なからずそういう葛藤を抱いているんじゃないかな。そこを痛感してきた僕みたいなおっさん指導者が、ジュニア年代の子どもたちにできることがあると思ったんです」
 
Jの下部組織ではなく、サカイクキャンプのようなスクールに来る子どもたちにこそ、自分のこれまでの経験を生かして伝えられることがある。
 
具体的にそれがどういった指導なのか。それは後編でご紹介する。
 
教えるではなく子どもたちから答えを引き出す指導を>>
 
 
高峯弘樹(たかみね・ひろき)ヘッドコーチ プロフィール
【現職】シンキングサッカースクールコーチ
【資格】日本サッカー協会 A級
    ドイツサッカー協会 B級
【指導歴】
順天堂大学卒業後、ドイツ留学を経て、
ベガルタ仙台育成部監督
大阪学院大学高等学校サッカー部監督
(2007年高校選手権 大阪予選準優勝)
(2010年大阪府年間優秀選手2名輩出)
神奈川大学サッカー部監督
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