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考える力

なぜ、新潟の強豪クラブチームはサッカーをしないキャンプをおこなうのか

公開:2015年10月 7日 更新:2021年1月27日

キーワード:キャンプグランセナ夏休み成長指導自立

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■準備の大切さに気づきはじめた子どもたち

キャンプでは3つのグループを作り、それぞれにリーダーを決めました。チームキャプテンがリーダーになった班もあるのですが、テントを張るのも、料理をするのも、この班が一番時間がかかっていましたね。彼がひとりで作業をしていて、まわりの子どもたちが協力している感じがしない。彼が言えないのか、まわりが聞こうとしないのか。リーダーがしっかりしている班は、まわりの子どもたちも動くからあっという間にテントを完成させることができる。一緒に時間を過ごすことで、子どもたちの中にも「キャプテンを彼に任せていいのか?」という疑問が生まれてきていたようです。
 
―もうひとつの狙い、キャンプでの子どもたちの様子はどうでしたか?
 
今回行ったキャンプ場は本当に原始的なところで(笑)。普段、何不自由なく暮らしている子どもたちにとっては、初めて尽くしでストレスを感じることも多かったと思います。ですが、グループで行動するときにそのストレスとどう向き合うか、どう仲間と共有して解消していくかを学んで欲しいと思っていたので、狙い通りでしたね。テントを張ることもそうですが料理をしても調理台の上は乱雑で、好き勝手に洗い物をするので洗い場の水が流れなくなったりする。これがなかなか大変なんですけど、我々コーチは口も手も出さず、じっと見ていました。すると、始める前に準備をすることや、手順を追うことの大切さに気づき始めるんです。サッカーも同様で、練習や試合の準備、戦略を立てること、結果を分析することがとても大切です。こういったことは人が生活していく上でとても大事なことなので、気付き、身に付けてほしかったことのひとつです。
 
U13というのは非常に難しい年頃です。小学校低学年は自我が強く、自分の意見をどんどんと言えます。ただものごとをまとめるということはできないので、そこはコーチや大人が意見をまとめてあげればいい。ですが、小学5年から中学2年くらいまでは自分が言いたいことが言えなくなります。自我を出すことで衝突することを恐れ、自分の意見が言えなくなるんです。自分が周りからどう見られるかをとても気にするようで、リーダーシップを取ることで嫌われるのではないかと、やる気があってもそれを表に出せないんです。とても仲がいいだけに、馴れ合いになってしまっているところもあります。チームのために言った方がいいことがあることに気が付いていても、それができない。そんな彼らの気持ちを打開できる機会になってほしくてキャンプを企画しました。
 
後編につづく>>(10月12日(月)配信予定)
 

今回取材した須田コーチが指導するグランセナフットボールクラブのHPはこちら>>

 
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