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「言われなくてもわかるだろう」は勘違い!最強女子監督3つの教え

公開:2015年4月28日 更新:2021年1月27日

キーワード:コミュニケーション女子日ノ本学園女子サッカー部

■「いい親」とはどんな親? サッカーにも子育てにもつかえる緩急の見極め

とはいえ、「褒める教育」がよしとされる風潮について、田邊監督はこう言います。
 
「褒めて育てるアプローチが、自分が怒れない裏返しではいけないと思います」。
 
というのも、部員たちとの関係がうまくいかなくて、前任監督に相談したことがあったそうで、その話の中でこんなことを学びました。
 
「怒れる人間が怒らないから怒らない指導であって、怒れない人間の怒らない教育は、いい教育とは言えない。それと同様に、面倒をちゃんとみれる人間が放任して初めて教育。両方できて初めて、よい大人だと思います」
 
田邊監督も、日ノ本に赴任したころは怒れませんでした。子どもたちは授業もちゃんと聞いてくれず、サッカー部以外の生徒からも舐められて苦労した時期がありました。
 
「子どもは見抜くんです。こいつ怒れねえな、だからいいや、って。子どもからすると怒られる場面で、わたしたちにはもちろん怒るという選択肢もあるのですが、子どもたちの状況を考慮してあえて怒らない。だからリスペクトしてくれるんだと思うんです。それが怒らない教育、褒める教育なのではないでしょうか?」
 
最後に、スポーツペアレンツはもとよりがんばる子どもを支えるわたしたち親に向けて、こんなメッセージをいただきました。
 
「時として、子ども自身が乗り越えないといけない壁があるんです。だけど、どこかしら逃げ道があると向き合わないんですよね。もちろん、体罰のような問題には親が逃げ道になるのはいいことですし、子どもたちのSOSは感じ取ってあげなければいけません。でも、子どもが何かをしようとしてる時には、親はほどよい距離感を保っていないと、その子の成長を邪魔しちゃうんです」。
 
優しく受け止めるべきところなのか、わが子の力を信じて突き放すべきところなのか、それを見極める力を親がもてるようになることが大切。褒めておだてて甘やかすのではなく、ダメなことはダメ、良いことは良いと伝えること。サッカーも力の入れどころと抜きどころの見極め、緩急のメリハリが大事。家庭での子育てにも共通することではないでしょうか。
 
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田邊友恵
日ノ本学園高等学校サッカー部監督。東京女子体育大学サッカー部時代には、関東大学女子サッカーリーグにて得点王、ベストイレブンに選出。2002年結成の「アルビレックス新潟レディース」初期メンバーで、FWとして活躍。2007年現役引退。2008年よりJAPANサッカーカレッジレディースの監督に就任。2012年より現職に。
 

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取材・文 中田里美 写真 サカイク編集部

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