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考える力

サッカーで人生を豊かにする術を学ぶ!最強女子サッカー部の教え

2015年4月22日

キーワード:コミュニケーション女子成長考える力

高校女子サッカー史上初の2年連続、夏冬2連覇を果たした日ノ本学園高等学校サッカー部。チームを率いる田邊友恵監督へのインタビューを掲載します。最強チームの指導にみる子どもとの接し方、育て方とは。 親として子どもに接するヒントも満載です!(取材・文 中野里美 写真 金子悟)
 
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■自分が正しいと思わないこと。子どもは自分なりの答えを持っている

高校女子サッカー日本選手権二連覇の名将ということで、どのような指導スタイルやポリシーを持っているのかうかがってみたところ、田邊監督の口から飛び出したのは、親が子どもに接するときにも役立つ意外なコメントでした。
 
「基本は、自分が正しいとは思わないことだと思います。自分の言うこと、考え方が全てではなく、他にもさまざまな考え方があると思ってます。スタイルが無いのがわたしのスタイルです」。
 
何度も全国制覇している監督だというのに、その庶民的なコメントに最初は正直驚きました。でも、その謙虚で自然体なところが部員達にも伝わっているのでしょう。練習中に、監督の目を気にしたりやらされてる感を出す子どもは1人もいません。選手ひとりひとりが伸び伸びと練習している、サッカーを楽しんでいる、そんな印象を受けました。「日本一の女子サッカー部」と聞くと、日が暮れるまでボールを蹴り、日が暮れたら走り込み、整列はきびきび、声出しは喉がかれるまで……というイメージを持つかもしれませんが、練習時間はおよそ2時間。ウォームアップは各自で行い、和やかなムード。リフティングでコース1周などの課題に真面目に取り組みつつも、ゴール間際でミスると「もーいや~」と自然体の部員たち。監督のリアクションも「じゃあ、ちょっとオマケする!」と子どもたちに近い距離感を保ちます。
 
田邊監督自身、サッカーに出会ったのは幼少期と早かったものの、現在ほど女子サッカーの盛り上がりもなく環境もなかったことから、本格的にサッカーに打ち込んだのは大学から。手取り足取り指導された覚えもなければ、カリスマ指導者についたこともなく、それ故か、「強豪校にありがちな、情熱的なバリバリの指導者みたいなイメージがないんです」と話します。
 
また、共働きだったこともあり田邊監督の両親は比較的放任主義だったそうです。サッカーの試合なども毎回応援に来てくれることはありませんでした。進路や就職、転職についてもそれほど干渉しない、ほどよい距離感を保つ両親の教育方針を「ガッツリ何かを人から教わったことがないんですよね。だから逆にそういった環境が自分で考える力や、自分自身の自主性を育ててくれたのかもしれない」と振り返ります。
 
試合中の判断しかり、これからの人生しかり、周囲の大人がどんなアドバイスを送ろうとも最終的に決断をするのは子ども自身。その自主性や決断する能力を養わせるためにも、「自分はこう思うけど、どう思う?」という問いかけをすることが多くあります。
 
「自分色に染めて、ここを見ろ! みたいな教え方は苦手です。自分のやり方で『田邊先生すげぇー』って言われたらそれはそれで嬉しいですけど、『田邊先生すごい』って思ってしまった時点でダメなんじゃないかと思うんです。もっとすごい人は世の中に沢山いるから。わたしだけじゃなくて、いろいろな人から教わればいい」
 
実際、他校のコーチや、日ノ本サッカー部を応援してくれる人たちが訪れた際には、練習をつけてもらうそうです。田邊監督曰く、「そこで教えてもらったことを、まずはやってみる。技術の向上だけが目的ではなく、いろいろ人に教わって得た情報を、部員各自がどう取り入れて行くのか。どう対応するのか。その取捨選択を自分でできるようになることが大切。子どもの人生の責任を取るのは子どもなので、人に言われたとおりに決断したら後悔すると思っています」。
 
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