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なぜ「ピッチの広さ(幅)を使う」とサッカーはうまくいくのか?

2015年2月 4日

キーワード:サッカーサービススペインピッチの幅知のサッカー

先日、行われたアジアカップ。日本代表は準々決勝で敗退しました。UAE戦では相手を一方的に押し込み、シュート35本を打ちながらも1点に終わりました。サッカーサービスのポールコーチが、この試合を分析した記事を掲載しましたが、テーマが「攻撃時の幅を作ること」でした。

これは『知のサッカー第2巻』に収録されているコンセプトです。DVDでは、実際にJリーグのチームがプレーしている試合映像を基に、良いプレーと改善の余地があるプレーについて解説しています。

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昨年11月にポールコーチが行った『知のサッカー第2巻』の内容をより深く理解してもらうための講習会では、「ブロックでの前進」についても取り上げられていました。ここでは、ポゼッションサッカーをするために必要なコンセプトである「ピッチの幅と深さを作り、チームとしてボールを運ぶ」ことについてお届けしたいと思います。

ポールコーチは「ポゼッションサッカーをするチームにおいて、ピッチの幅を使った攻撃はとても重要です」と断言します。その理由を、次のように説明します。

「なぜピッチの幅を使うことが重要なのでしょうか? それは相手チームの守備エリアにインターバル(空間)を作り出すためです。両サイドを目一杯使うことで、相手チームの選手はマークをするために、広がらざるを得ません。そうすると、選手間に大きなインターバルが生まれます。そのようにして、自分たちの動きで攻め込むスペースを作り、使っていく。これが効果的な攻撃をするためのひとつのポイントです」

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アジアカップ・UAE戦の日本代表は、攻撃の多くがピッチの中央に寄っており、サイドのスペースを効果的に使うことができませんでした。その結果、UAEの守備陣も中央に密集し、ゴール前を固められてしまいました。

「幅を作るために大切なのは、ボールを持っている選手に対する、周囲の選手のサポートです。1人の選手に対して、少なくとも左右2つの方向へ幅を与えます。ボールを持っている選手に近づきすぎたり、止まったままでいると、左右に展開する幅がなくなってしまいます。ピッチの状況を見て、どう動けば幅を作ることができるかを判断し、動き続けることがポイントになります」

■ピッチ中央で幅を作り出すプレー

「ピッチの幅を使う」と言うと、両サイドに大きく広がった攻撃を想像しますが、それだけではありません。サイドの選手だけでなく、ピッチ中央でプレーする選手も、幅を保つためのポジショニングが重要になります。

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前後左右にスペースを作り出すことができれば、チームとして簡単にパスを回して攻めて行くことができます。『相手ディフェンスの間に攻撃するためのスペースを発生させる』。これがピッチの幅を取ることの目的であり、パスをつないで攻めて行くチームに必要なコンセプトです。

「ピッチの深さを取るときは一番前の選手(FW)と一番後ろの選手(CB)の距離が重要になります。また、チームのシステムによっては、ウイングがもっとも深さを取る選手にもなる可能性もあります。これは、U13年代のトレーニングで理解するべきコンセプトです。この年代になると、サッカーとは個人スポーツではなくチームスポーツ、チームメイトとともにプレーするという概念が入ってきます。つまり、自分がピッチの中で幅や深さを取ることで、チームとして攻撃する意識を持つようになっていくのです」

ピッチの深さを使って攻撃するためには、前線の選手だけでなく、最終ラインの選手の動きもポイントになります。ポールコーチはこれを「ブロック全体の深さ」という言葉で表します。

「ブロック全体で深さを考え、前方だけでなく後方にも深さをとります。ここでJリーグの試合映像を使って解説しましょう。ガンバ大阪のセンターバックの選手が最終ラインでプレーしている映像です。この選手はサイドバックからのパスを受けるために下がってパスコースを作り、前方にスペースがある時はドリブルで前に運んでいました」

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パスを出したら下がって幅をとり、次に展開するためのパスコースを作る。常にポジションを変え、調整しながらプレーしていました。こここではただ下がり、後ろにポジションをとっているのではなく、チームに必要な『最適な深さ』をとり続けながらプレーをしていました。

では、チームにとって最適な幅、深さを身につけるためには、どのようなトレーニングを行えばいいのでしょうか? それは次回の更新でお届けします。

 


 

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取材・文 鈴木智之  写真 サカイク編集部

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