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考える力

元日本代表の福西崇史さんにお聞きした「日々の練習で気をつけたいこと」とは?

2012年11月 7日

キーワード:指導育成

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 2002年日韓W杯、2006年ドイツW杯を日本代表のボランチとして戦った福西崇史さんから直接指導が受けられる! ポカリスエットのガンバレ!サッカー魂応援キャンペーン「サッカー部 臨時コーチ」の現場にお邪魔して、福西コーチの指導を取材させていただきました。練習前には少しだけお話を聞く機会にも恵まれ、福西さんが子どもたちへ指導するに当たって大切にしていること、サカイク読者の素朴な疑問、などなどを聞いてきました。
 
 

■意識で練習の効果も変わる!

 会場となったのは品川区立東海中学校。選ばれた経緯などはトピックスをご覧いただくとして、まずは指導前の福西さんにお話を聞くことになりました。控え室で練習メニューを考えていた福西さん。イベントやクリニックで初対面の子どもたちを教えることも少なくないそうですが、一番気をつけていることはどんなことなのでしょう?
 
「まず意識ですね」
 しっかり目を見て答えてくれる福西さん。
 
「何事も意識を持って取り組むことが大切です。それはサッカーであっても、普段の生活であっても同じことですよね。今日のように短い時間のなかで伝えられることは限られているかもしれませんが、意識することの大切さはいつもしっかり伝えるように心がけています」
 
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■サッカーの楽しさは自分たちで考えることにあり

 ついつい特別な練習方法、上達への近道を求めがちですが、普段の練習も意識をどこに置くかでまったく違う内容になります。それこそが、サッカーがうまくなる方法。
 
「言われたことをやるのはもちろんですけど、意識を持って取り組めば、自分で新たにつかめることも出てきます。そしてさらに自分なりの工夫をしていく。その手助けをするのがいい指導だと思います。もちろん、今日一日練習しただけで上手くなるわけではありません。みんなで考えながら、成長していくきっかけになってくれればと思っています」
 
 サカイクのテーマでもある「自分で考えるサッカー」。福西さんもサッカーは自分で考えるからこそ楽しさがあると言います。
 
「ある程度の基本というのはあります。技術も必要です。でもそこから先はどんどん自分で考えてプレーしていける。それが自分のプレーの個性になるし、結局はチームのためにもなる。そうなるとサッカーはもっと楽しくなっていきますよね」
 
 実際にグラウンドに出てからの指導も「その練習は何のための練習か?」を問いかけながら行われていました。ウォーミングアップを兼ねたチューブを使った体幹トレーニングのときは「どこが痛くなった?」と問いかけます。「お尻です」という答えが返ってきたら「お尻が痛くなったっていうことはそこを使うってことだぞー。お尻を意識してやってみよう」とポイントを体感させて伝えます。
 
「練習中に声かけはそのときの雰囲気を感じてやらなければいけないと思います。考えが出てこないようであれば手助けする。一から十まで僕が言ってしまっては練習になりませんからね」
 
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■器械体操をしていた福西さん 小さいうちはどれだけ遊べるかが大切

 せっかくなので、サカイクでも取り上げたスローインが不得意な子どもたちが増えていることについても聞いてみました。福西さん自身も幼稚園から中学校まで器械体操をやっていて、遊びの中では野球などサッカー以外のスポーツにも積極的に取り組んだそうだ。
 
「確かにスローインが苦手な子、それと投げたボールが取れない子は増えていますよね。サッカーしかしない子どもが増えているというのは非常に残念なことです。僕も練習で小学生にはボールの投げ方から教えることもあります。キャッチボールとか、野球の動きはヘディングにすごく役に立つんですよね。落下地点が予測できるようになったりバウンドしたボ-ルに合せられるようになったり。草サッカーとか見ていても、ヘディングだけすごく上手い人がいる。『何かやっていたんですか?』と聞くとだいたい野球をやっていましたという答えが返ってきます。動きを見るとすぐにわかりますね。子どもたちにはもっと他のスポーツをしてほしいと思っています。そしてたくさん遊んでほしい。僕もいろいろやってきて、それがサッカーに役立っていますから」
 
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 臨時コーチも時間が進むにつれてボールを使った実戦的なトレーニングになっていきます。はじめは緊張していた選手たちも徐々に声が出て、自発的に練習の意図をくみ取り、工夫するようになっていきました。
 
「もう終わっちゃうのかー」
 およそ二時間の短い間ですが、東海中学校の選手たちは頭と身体をフル回転させて充実した練習に励みました。
 
 最後に福西さんからサッカーをプレーする子どもたちにメッセージをいただきました。
 
「サッカーの楽しいところ、自分が楽しいことを見つけて、それをしっかり磨いていってほしいと思います。上手くなる・ならないというのは個人差があるかもしれませんが、普段の練習でも目的意識を持って、意欲を持って、自分で考えながら、楽しいと思う部分をどんどん伸ばしていってほしいと思います」
 
 
福西 崇史(ふくにし たかし)//
1976年・愛媛県出身の元サッカー選手。2002年 FIFAワールドカップ 韓国・日本大会と2006年 FIFAワールドカップ ドイツ大会に日本代表として出場。ポジションはMFで、主にボランチを務めた。2008年に現役引退後、サッカー解説のほかにテレビ・雑誌などでタレント活動も行っている。2009年5月14日、JFAアンバサダーに選出された。
 
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取材・文・写真/大塚一樹

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