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なぜ、全国経験のないサッカー部から毎年Jリーガーが輩出されるのか?興國高校サッカー部の秘密に迫る

公開:2015年7月23日 更新:2020年12月24日

キーワード:サッカーサービススペイントレーニング指導法考える力興國高校

興国高校サッカー部
サッカーサービスのメソッドで頭脳を鍛える。興國高校サッカー部

■サッカーサービス×ドリブル練習で育てる

――サッカーサービスのメソッドに加えて、ボールを持つ、ドリブルの練習をするわけですね。

1年生は10月頃から、サッカーサービスのメソッドでトレーニングをしていきます。スペインで教わった『ドライブ』という動きがあるのですが、簡単に言うと「センターバックがドリブルでボールを前方へ運び、相手の最初のラインを突破するプレー」です。

U-16代表に入った塩崎はセンターバックなのですが、代表に入る前に興國とU-16代表が練習試合をしたときに、相手の2トップが前線からハードワークをして、塩崎にプレスをかけるんですね。そこで塩崎はパスを出すふりをして、ドリブルで相手のラインを突破しました。

すると、中盤で数的優位ができますし、U-16代表の最終ラインは下がらないといけません。そこで、うちがロングパスで相手の守備ブロックを飛ばして、サイドからクロスを上げてシュートという場面がありました。塩崎はその試合で活躍したこともあり、U-16代表に選ばれました。

――なぜ、ドリブルの練習を取り入れようと思ったのでしょうか?

和田(達也)が高2のときに、サッカーサービスの方に評価してもらって、スペインのクラブに練習参加をしたのですが、そのときに「イニエスタはどういうドリブル練習をしているんですか?」とコーチに聞きました。すると「イニエスタはバルサに来た時から上手かった。そういう選手を連れてくるんだ。テクニックがすごい選手にバルサメソッドを叩き込んで、パスサッカーの中でドリブルを出すように育てる」と言っていたんですね。

僕もイニエスタを見た時に、日本人がめざすのはここだと。そう思って、イニエスタのような選手になるために、個人にはドリブルの練習を徹底的にやらせて、チームではサッカーサービスのメソッドで個人戦術とチーム戦術を身につけています。

興國高校では、この夏から、日本の高校サッカーでは初となる、サッカーサービスのチームコンサルティングを取り入れる。これは試合の映像をサッカーサービスが分析した上で、今後のトレーニングのポイントなどを指導するというプロジェクトだ。

高校サッカー界では異質の、高い個人技とチーム戦術を融合させた、ハイレベルなサッカーを展開する興國高校。現在はプロだけでなく、大学サッカーにおいても興國出身の選手が頭角を表している。その理由はどこにあるのか? キーワードは"サッカーを理解する力""テクニック"。次回の更新では、そこに迫っていきたい。

次回:答えを教えない「自分で考えろ」は、九九を教えない「分数の掛け算を解け」に等しい>>

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興國高校のトレーニングを収録したDVD「興國式サッカーテクニカルメソッド~将来の即戦力を育てる「技術」と「駆け引き」のトレーニング~」

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取材・文 鈴木智之

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