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フットサル日本代表逸見勝利ラファエルから学ぶ、サッカーでも使えるフットサルのコンビネーション

公開:2012年11月12日 更新:2020年3月24日

キーワード:フットサル

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 前回のコラムではフットサルならではの足の裏でのコントロールを紹介しました。今回はもう一歩踏み込んで、サッカーの試合で使えるフットサルのコンビネーションを取り上げていきましょう。
 
 
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 突然ですが、クイズです。サッカーの試合でフットサルのテクニックを最も発揮しやすい場所はどこだと思いますか?
 
 正解は、アタッキングサード(フィールドを3分割したゾーンのうち、相手ゴール側のゾーンのこと)でのプレーです。アタッキングサードはサッカーで最もゴールが生まれやすいエリアとされていますが、一方で最も突破するのが難しい場所でもあります。
 
 

■狭いエリアでこそ、効果を発揮するフットサルテクニック

 ゴール前はDFの人数も多いですし、単純な仕掛けではなかなか通用しません。中央突破をあきらめてサイドからクロスを上げるチームも多いですが、空中戦で競り勝てる選手がいなければ、確実な手段とは言えません。ディフェンスのレベルは年々上がっており、これまでと同じやり方では突破できなくなってきました。
 
 そこで、狭いピッチでプレーするフットサルのテクニックが効果的になるのです。フットサルには「ピヴォ当て」と呼ばれる戦術があります。これは「ピヴォ」と呼ばれる前線の選手に縦パスを入れて、そこからのコンビネーションで崩していくというものです。サッカーのポストプレーと似ていますが、フットサルのほうが選手同士の距離が近く、パスのパターンが多彩です。
 
 

■バルセロナでも多用している、ゴールに結びつく確率を高めるプレー

 ピヴォ当てで多用されるのが、ピヴォの選手が足下に来たボールを軸足の後ろを通して、身体の向きとは反対方向にパスを出すというもの。「軸裏フリック」と呼ばれる技です。こうしたトリッキーなプレーをするのは、目立ちたいからではありません。ゴールに結びつく確率を高めるためです。
 
 背負った状態でボールをもらおうとしている選手に対して、DFはトラップ際を狙ってボールを奪いに来ます。ここで大事なのはノールックパスを狙っているとDFに悟らせないこと。ボールを受けるときは、ゴールとボール(を持っている選手)の両方を視野に入れる、半身の姿勢が良いとされていますが、決定的なパスを狙うときはあえてボールのほうに身体を向けて、パスコースを読ませないようにしましょう。
 
 バルセロナの試合では、メッシ選手がCFの位置から下がってきて縦パスをもらい、フリックからの細かいパス交換で崩していくシーンがよく見られます。前回のコラムで「バルセロナのサッカーは大きなピッチでやっているフットサル」というミゲル・ロドリゴ監督の言葉を紹介しましたが、実際にバルセロナのアタッキングサードでのプレーは“フットサル”に限りなく近いのです。
 
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©逸見勝利ラファエルのフットサル勝利の方程式より
 
 

■ゴール前の密集地帯を突破するために、参考にしたい「ピヴォ」の動き

 ぜひ見習ってほしいのが、ピヴォの選手がボールを受ける前に相手の視界から消える動きです。ピヴォの選手は相手の最後尾の選手の背後で何度も動き回って、パスが出る瞬間に素早く前に入ってパスを引き出します。サッカーにはオフサイドのルールがあるので、DFの背後にずっといるわけにはいきませんが、パスをうまく受けられないという選手は、フットサルのピヴォの動きを参考にして下さい。
 
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©逸見勝利ラファエルのフットサル勝利の方程式より
 
 フットサル日本代表では、森岡薫選手、星翔太選手の2人が主にピヴォでプレーします。試合中、ピヴォの選手を目で追っていると、ボールを持っていないところで、常に相手DFと駆け引きをしていることがわかるはずです。ボールを持っている選手は、ピヴォの選手の動きを見ながら、ここぞというタイミングで狭いコースを通して縦パスを出します。
 
 ピヴォ当てから一気にスピードアップすれば、相手はついていくことができません。ゴール前という密集地帯を突破するためには、フットサルのテクニックを活用するのがオススメです。
 
 
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北健一郎(きた・けんいちろう)//
1982年7月6日生まれ。日本ジャーナリスト専門学校卒業後、放送作家事務所を経てサッカー、フットサルを中心にスポーツライターとして活躍中。主な著書に「サカテク」「ゴールキーパー専門講座」(共に東邦出版)、「日本一監督が教える フットサル超速効マニュアル100」(白夜書房)がある。
 
 
 
 
フットサル界のイニエスタ・フットサル日本代表の逸見勝利ラファエル(名古屋オーシャンズ)がドリブルテクニック&状況判断を詰め込んだ、自身初となるDVD付きフットサル技術本が発売
 
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文/北健一郎

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