1. サカイク
  2. コラム
  3. テクニック
  4. ゴールを決めるための6つのアイデア【フリーキックの戦術】

テクニック

ゴールを決めるための6つのアイデア【フリーキックの戦術】

2012年3月12日

キーワード:シュートフリーキック

DSC06968.JPG
 
前回のコラムではフリーキックの蹴り方、つまりテクニックを中心に解説しました。今回はより実戦的に、フリーキックからゴールを決めるための『戦術』を紹介します。
 
フリーキックは、単純にボールを蹴るだけではなかなかゴールを挙げられません。どんなに素晴らしいボールを蹴っても、ねらったコースを相手GKに読まれていたり、相手チームの壁が高いときには、うまくゴールを決められないことがあります。
 
大切なのは、キックが決まる確率を少しでもアップさせるために、駆け引きをすること。そのためには次のようなポイントを意識してみましょう。
 
<<5つの球種にチャレンジ!【フリーキックの蹴り方】から読む
 

■蹴るタイミングを読ませない

せっかくゴールの隅にコントロールされたボールを蹴っても、反応の良いGKは、飛びついてセービングすることがあります。それを防ぐためには、どうすればいいのでしょうか?
 
GKの立場になって、動きを考えてみましょう。GKはキッカーが助走する動きに合わせて重心を沈み込ませ、そこから地面を蹴ってボールに飛びつきます。このときキッカーがボールを蹴るタイミングがGKに“バレバレ”になっていると、GKは地面を蹴るタイミングをボールにピタリと合わせて、鋭くダイビングしてきます。
 
つまり、GKの反応を鈍らせるためには、キッカーがボールを蹴るタイミングを読ませないことが大切なのです。そのためにどうするか? 最も基本的な方法は、下図のように複数のキッカーを置くことです。
 
freekick21.jpg
 
 
キッカーが1人しかいなければ、GKはそのキッカーの動きにタイミングを合わせやすくなりますが、図のように2人以上のキッカーがボール周辺に立っている場合、誰が蹴るのか分からないため、GKは蹴るタイミングが読めなくなります。
 
複数人のキッカーが立っているだけでも十分なフェイントになりますが、試合中、同じパターンを繰り返すと、誰が蹴るのか読まれてしまうので、たまにはAがスルーしてみたり、Bが助走するフリをするなど、GKに陽動を仕掛けてみるといいでしょう。
 
 

■GKの立ち位置を見る

前回も少し書きましたが、相手GKが立っている位置を見極めることも重要です。ニアサイドに寄っているのか、ファーサイドに寄っているのか。ただし、相手GKがわざとコースを空けているケースもあるので、ここはキッカーとGKの心理戦になります。
 
もしも試合中、惜しいフリーキックを一回ニアサイドへ蹴っていた場合、相手GKは同じコースへの警戒が強くなるので、そのコースをねらっている様子を見せながら裏をかいてファーサイドへ蹴るなど、いろいろな駆け引きを仕掛けてみましょう。
 
GKに迷いを与えれば、ボールへの反応は鈍ります。キッカー有利の状況に持ち込むことができるでしょう。
 
 

■GKの目線をさえぎる

GKの反応を鈍らせる方法はまだまだあります。
 
freekick22.jpg
 
GKは壁に立っている選手の足のすき間からボールをのぞいているので、そのボールが見えなくなるように、相手の壁の前に味方をしゃがませて、壁のすき間を埋めます。
 
ボールが見えなくなると、ボールの軌道を確認するのが遅れるので、GKはかなりイヤがります。もしも、その状況をイヤがったGKが横に移動して、ボールが見えるポジションを取った場合、ゴールの逆側を大きく空けることになります。
 
このようなすきを発見したら見逃さずにフリーキックを蹴り込みましょう。ゴールが決まる確率は大きく上がるはずです。
 
 

■相手の壁の“すき”を見る

ニアサイドのシュートコースは相手が壁を作って遮断しているため、前回紹介したようなカーブボールなどの変化する球質のボールを蹴らなければ、ゴールの枠に収めることは難しくなります。
 
しかし、相手チームによっては、この壁の作り方にすきが生まれるケースも多々あります。たとえば壁の位置がズレていて。シュートコースが空いていたり、あるいは背の低い選手が壁の中に入っていたり、このような相手のイージーなミスを発見した場合、それを容赦なく突くべきです。
 
さらにありがちなのは、壁の中に入った相手選手がボールを怖がって、体を横向きにしたり、足を上げたりして、壁の中にボールが通るすき間を作ってしまうケースです。
 
そういう壁の弱いところへシュートを打てば、相手の体に当たったボールがそのままコースを変えてゴールに向かう可能性が高くなります。壁に跳ね返るなどの軌道を予測できないボールは、GKが防ぐのも非常に難しいため。有効になります。
 
 

■壁をかわして打つ

「ニアサイドをねらいたいけど、カーブやスライダーを蹴ることができない」
「さらに相手の壁もしっかり整えられていて、すきがない」
という場合はどうすればいいのか?
 
こんなときは下図のようにボールを一度ズラして壁をかわし、味方に打たせるという選択肢を考えておくといいでしょう。
 
freekick23.jpg
 
ただし、Aが一度ボールにタッチすることで、壁の中から相手選手が飛び出してくるでしょう。その選手にシュートブロックされないようにするには、最初はAがシュートするフリをしてボールを出すなど、ボールを出すタイミングにフェイントを入れたほうが良いでしょう。
 
さらに相手の壁から選手が飛び出してきたとき、相手の壁がバラバラに割れるので、あえてニアサイド側の低いコースをねらってBがシュートを打つのも面白い選択肢です。このようなサインプレーのアイデアは、無限に考えることができます。
 
 

■セカンドボールに走り込む

フリーキックに限ったことではありませんが、シュートをGKがはじいたこぼれ球、すなわちセカンドボールに対して詰める意識は非常に重要です。
 
freekick24.jpg
 
キッカーがゴールの隅をねらって蹴った場合、味方選手は図のようにボールがこぼれそうな場所をある程度予測して走り込みましょう。
 
あるいは、意図的にこぼれ球を詰める作戦を立てるのも面白いでしょう。たとえばキッカーが髪の毛を触ってから助走したらニアサイドへ蹴るなど、チーム内でシュートコースのサインを決めておき、実際にキッカーが蹴ったらみんなで一斉にニアサイドへ詰めるなど、セカンドボールの詰め方を工夫することもできます。
 
 

■ゴールの確率を少しでも高めるために

フリーキックに限ったことではありませんが、このような数々の工夫を凝らして、ゴールの確率を少しでも高めようとする姿勢は非常に大切です。本田圭佑、香川真司、長友佑都といった選手たちは、なぜ世界の舞台で活躍できているのでしょうか?
 
それは、彼らが常に、勝つ可能性を高めるために何が必要かを考えて、それがどんなに細かいことでも徹底的にこだわり、自分のできることを全力でやろうとしているからです。フリーキックひとつに、どこまでこだわることができるか。ぜひ、チャレンジしてみてください。
 
「バリエーションは無限大!世界のトリックプレー」動画を見る>>
 
 
清水英斗(しみず・ひでと)//
フリーのサッカークリエイター。ドイツやオランダ、スペインなどでの取材活動豊富でライターのほか、ラジオパーソナリティー、サッカー指導、イベントプロデュース・運営も手がける。プレーヤー目線で試合を切り取ることを得意とし、著書は、『サッカー観戦力が高まる~試合が100倍面白くなる100の視点』『サッカー守備DF&GK練習メニュー100』『サイドアタッカー』 『セットプレー戦術120』など多数。
●twitterID:@kaizokuhide
 
 

 

1
文/清水英斗、写真/サカイク編集部(ダノンネーションズカップ2011より)

関連する連載記事

関連記事一覧へ

関連記事

関連記事一覧へ

テクニックコンテンツ一覧へ(165件)

コメント

  1. サカイク
  2. コラム
  3. テクニック
  4. ゴールを決めるための6つのアイデア【フリーキックの戦術】

Pickup

サッカースクール検索サイト ケリなび

週間記事ランキング

  1. 動画で解説!なぜバルセロナの選手は、ボールを失ってもすぐに奪い返せるのか?
    2017年2月13日
  2. 結成7年で強豪チームに。甲府U-12が取り組む「試合に生きるトレーニング」とは?
    2017年2月 1日
  3. 親子でサッカーを楽しもう!サカイク親子キャンプ開催
    2017年1月16日
  4. 男子による女子への集団いじめをどうするか問題
    2017年2月15日
  5. 動画で解説!相手の攻撃を前進させないためにバルセロナの選手が行っていること
    2017年2月16日
  6. 今年の卒団式どうする!?いろんなチームの実例を集めてみました!
    2012年2月14日
  7. ウチの中でも簡単にできる!こっそりサッカー自主トレーニング
    2012年6月26日
  8. 【東京/福岡/広島/鹿児島/千葉/埼玉】足の速さに自信がつく『タニラダー講習会』
    2017年2月14日
  9. あなたが"つい"差し伸べた手が、子どもの成長を止めている
    2015年2月18日
  10. 子どもの意欲、積極性を引き出す記事7選
     

一覧へ