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宿題をしないのはサボりたいからではない!子育てのプロに聞いた文武両道5つのコツ

公開:2016年3月 4日 更新:2020年7月 8日

キーワード:お母さん子育て学習教室ガウディア悩み母親習慣考える力足立明美

サッカーでは、いま自分がどういう状況に置かれているかを認識し、勝利するために自分にできることを“考えて”実行することが重要です。これは勉強も同じです。学習教室ガウディアの人気指導員、足立明美さんは言います。
 
「わたしたちが小学生のころとは違い、いまは授業がどんどん自習型にシフトしてきています。これからは学習も、暗記より“考える”が必要になる時代です」
 
サッカーも勉強も、子どもの“考える力”を育てる恰好のツールです。今回は、30年間多くの子どもたちを見てきた“子育てのプロ”足立先生に、子どもの“考える力”を育てるために日々苦心するサカイク読者のお悩みをぶつけてきました。(取材・構成 竹中玲央奈)
 
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■子どもに注意するときは、直してほしいことをストレートに伝えよう

【読者からの質問】
家庭での生活やサッカーをしているとき、子どもに注意をしたい局面に出くわしますが、どういう風に伝えればよいのかよくわかりません……。
 
【足立先生の回答】
注意の仕方はいろいろとありますが、私の場合は直してほしいところをストレートに伝えてから、その子のいいところを言うようにしています。これは、すごく効果的です。子どもたちが肯定的に受け止めてくれるからです。逆に、「◯◯君はここはいいけど、“でも”ここは……」という言い方になると、子どもは今までのことをすべて否定されているように受け止めてしまいます。注意をするときは、まずは気になるところをストレートに子どもに伝えることをおススメします。そのあとに、「でも、きみにはこんないいこともあるよ」と伝えましょう。
 
“ダメ”という言葉も、表現を変えて伝えるといいです。たとえば「もっと積極的にならないとダメだよ」ではなく「そんなに注意深くならなくていいよ」と語りかけてあげるほうがいいです。言葉には陰(マイナス)と陽(プラス)の両面があるので、できるかぎりプラスに言い換えることを心がければ、だいぶ変わります。
 
 
【読者からの質問】
子どもが目的を達成できるようになるまで“辛抱強く待つ” ことが大事だとわかっているのですが、つい口を出してしまいます。待つコツはありますか?
 
【足立先生の回答】
こういう場合、“黙って待つ”ということをイメージしていませんか? あまり我慢するのもストレスとなって身体にわるいので、そういうときは“気持ちを伝える”ことが重要です。
 
「◯◯ちゃんがこれを終わるまで待つのは、お母さんちょっと辛いなぁ」「もう少し早くしてくれると、ハッピーだな」というように伝えてみましょう。
 
黙って待っていると、それがイライラに繋がって、「こんなに待っていたのに結局ダメじゃない!」とか「いつまでたってもできないじゃない!」と爆発しかねません。そうなってしまっては母子ともにマイナスです。
 
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講演会を開き、子育てに悩むお母さんたちの悩みに答える活動もおこなう足立明美さん
 

■子どもが宿題をしないのは、サボりたいからではない

【読者からの質問】
「宿題をしなさい」と言ってもやってくれず、サッカーで「こういう場面ではこうやって蹴るんだよ」と伝えても、そのとおりにやってくれません。どうすればいいでしょう? わたしがわるいのでしょうか?
 
【足立先生の回答】
サッカーのプレーについては、お子さんに“できるのにやらない”という裏に、“友だちより上手にできない”という思いがあるからかもしれません。 教えたことと違うことをしても、「そのパスもいいけど、今度はこれをやってほしいな」とか「君ならできるよ」と語りかけるのが効果的だと思います。一方的に「なんでこのキックをしろといったのにできないんだ!」というのは、やめたほうがいいでしょう。。ほとんどの場合、その子は一生懸命やっています。気持ちがいっぱいっぱいになっているのかもしれないのですから。
 
宿題に関してはサッカーのプレーとは別で、”習慣づけ”だと思います。たとえば、お風呂に1週間入らない子はいないですよね。黙っていても汗をかけばシャワーを浴びます。それは習慣づけしたからです。学習も同じように、小さい時の一歩一歩の積み重ねが、いま結果として出ているのです。もし、「宿題をしなさい」と言っても子どもがやってくれない場合は、お母さん自身がこれまでのことを振り返ってみて下さい。「小学1年生のときにどれくらい習慣づけをさせたかな?」と。勉強というのは、1週間に1度にまとめてやるものではありません。食事と同じように毎日やらなければいけないものです。たとえば、サッカーのプレー1つにしても、昨日できていたものが1日休むとできなくなっていることがあると思います。走りこみも同じで、体調を崩して休んでしまったら、前日のように走り切ることはできないですよね。勉強も同じです。そのときはもう1度、今までお子さんをどのように育ててきたか。宿題をどのように意識させてきたか。それを踏まえたうえで、もう一度習慣づけにトライしてみましょう。
 
 
【読者からの質問】
勉強とサッカーを両立するために親にできるサポートを教えてください。 
 
【足立先生の回答】
お子さんと共通の時間を作りましょう。一方的に「宿題をしなさい!」というのではなくて、たとえば、お子さんが宿題をしているときに、一緒のテーブルで親自身も学習に励んだり家計簿をつけたりしてみましょう。30分間でも、共通体験を経て得た共感というのは、子どものなかで生きます。、同じテーブル、同じ空間で一緒に取り組むことで、宿題をする時間を親子で作れます。
 
これはサッカーも一緒で子どもの試合中に「走れ!走れ!」と言うお母さんもいますけど、一緒に走ってみたら絶対にできないですから(笑)。じつはわたしの子どもも小さいころはスポーツ少年団に入っていたのですが、いざ、子どもと一緒に走ってみると非常につらい。親子サッカーなどの取り組みはとても大切ですよね。
 
 
【読者からの質問】
習い事について、“なにを選べばよいか”と悩んでしまいます。習い事を選ぶコツはありますか?
 
【足立先生の回答】
まず、選ぶときに周りのママ友に流されないことが重要です。
 
「◯◯ちゃんがこういうことをやっている、◯◯君はこういうことをやっている」という話を聞くと、その習い事を魅力的に感じてしまいがちですが、それがあなたのお子さんにプラスになるとはかぎりません。すでにいくつか習い事をしていて、経済的に負担が大きいのであれば、「バレエはどうしても習わせたいので、勉強はお母さんが一緒にやる」というように選んでいけばいいと思います。わたしも母親ですから、わが子のためにいろいろとやってあげたくなる気持ちはわかりますが、それがわが子に合わない可能性もあります。“その習い事が子どもにしっかり合っているのか”を考えて、周りのママ友に流されたりするのではなく、わが子のことをしっかりと見て考えてあげるのが大切です。
 
子どもは自分の分身ではありません。“親子だから分かり合える”というのもまた違うのかなと思います。親は”わが子のことは何でもわかっている”と思い込んでしまいがちですが、そこでちょっと立ち止まって、「自分の思っている子とわが子は違うかも」と注意してみることも大切です。
 
 

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取材・構成 竹中玲央奈

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