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こころ

「○○君を出すから負けたんだ」はNG!選手起用は親が決めることじゃない

2016年2月18日

キーワード:コミュニケーションドイツ出場機会坂本健二育成

自分の子どもが試合に出られるか――。サッカーをする子を持つ親にとって、大きな関心事のひとつでしょう。子どもの成長を願う多くのコーチは、「どうすれば選手全員を試合に出場させることができるか」を考えています。上手な子ばかりを試合に出していると、そうではない子は試合を経験する場が限られ、実力の差は開く一方。子どもは試合に出られないことでサッカーを“つまらない”と感じ、サッカーが嫌いになってしまうかもしれません。親の立場からすると、せっかく試合を観にいったのに自分の子どもが出ていなかったら、がっかりすることもあります。もちろん、試合に出るためには競争があり、それを勝ち抜いた選手が試合に出るべきなのですが、上達するために試合を経験する場が必要なことは言うまでもありません。子どもがなかなか試合に出られないとき、子どものチームがコーチの不可解な交代によって負けてしまったとき、あなたはどう行動しますか?
 
今回はドイツでの16年間の指導実績、ブレーメンの育成組織や、バイエルン州にある7つのユースチームを擁するアカデミーダイレクターを務めた経験を持つ坂本健二さんに話をうかがってきました。(取材・文 鈴木智之 写真 坂本健二)

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<<子どもの試合はワールドカップではない!ドイツでみた標語に込められた5つのメッセージとは
 

■サッカーがチームスポーツだと理解しよう

坂本さんはドイツでのコーチ時代、どのような取り組みをしていたのでしょうか? 
 
「ドイツのジュニア年代は7人制で、1チーム1カテゴリーあたりの選手数は、10人から12人くらい」とのことで、ベンチに座っているのは最大で5人ほど、現実的には3〜4人くらいになることが多いそうです。
 
「監督によっては、選手を固定して戦うチームもあります。私がU9チームの監督をしていたときは、なるべく多くの選手を試合に出場させるようにしていました。あるとき、チームの関係者から『あなたは全員を試合に出して偉いと思う。別の監督のときは、そうはいかなかった』と言われたことがありました」
 
しかし、毎回すべての選手を試合に出場させられるとも限りません。試合の状況によっては、選手を替えにくいときもあります。
 
「試合の流れを見て『この展開なら、この選手は出せそうだな』といったことは、つねに考えています。たとえば、実力は劣るけど毎回練習に来ている子っていますよね。監督としては、その子も試合に出してあげたい。でも彼を出場させると、チーム力が下がってしまう。そこで、チームで一番うまい攻撃の選手を最終ラインに下げて守備を強化し、彼を前線のポジションで出すなど工夫しました。それでも失点してしまい、ほかの親から『◯◯を出すからだ!』と言われたこともありました」
 
そこで外野の声に圧されて、実力の劣る選手を試合に使わなくなってしまっては、選手の成長のためになりません。坂本さんは「大切なのは、選手や親にサッカーはチームスポーツだと理解してもらうこと」だと言います。
 
「ドイツのU‐11年代は7人制サッカーですが、7人ぴったりではチームを運営できません。選手がケガをしたり、家庭の事情で試合に来られないこともあります。そう考えると、最低10人は必要です。実力の劣る選手を試合に出すことについて、文句を言う選手や親がいるとしたら、まずはそのことをわかってもらいます。例えば、選手に『7人ぴったりで試合に臨んでケガ人が出たとする。けがををした選手が退場して、6人で戦って勝てると思う?』と言ったことがありました。そうすると『勝てない』という返答がありました。そこで『キミがもし、ずっと試合に出られなかったとしたら、それでも毎回練習に来る?』と訊くと『来ない』と。『そうだよね。でもサッカーはチームスポーツで、全員で一つのチームなんだよ。そのことが理解できないのであれば、他のチームに行くか、柔道や水泳などの個人スポーツに行ってもらうしかないよ』と言ったことは何度かありました」
 
 
次ページ:まずはコーチの考えを聞いてみよう
 

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取材・文 鈴木智之 写真 坂本健二

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