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"習い事感覚"の息子、どうすればやる気をもってくれるの!?

公開:2015年1月26日

キーワード:やる気サッカースクールトラウムトレーニング声掛け風間八宏

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今回話をうかがったサッカースクール・トラウムトレーニングの内藤清志総監督(撮影 澤山大輔)
 

■本人が理解できるように、親とコーチが見守ること

「風間さんが2008年1月に就任して、まず言ったのが『よし、じゃあゲームするぞ』でした。トレーニングをするでもなく、いきなり。選手を見て『あ、彼らはサッカーをやらされてるな』と判断したんですね。じつはその前年の2007年、筑波大サッカー部はコーチが不在で、大学院生が指導をしている状態でした。その時に1日だけ風間さんはチームを見に来たことがあるのですが、そこで課題に気づいたんでしょう。
 
風間さんには、就任前にこちらでもいろいろ準備して、ぼくが持つ知識の他に、他の先生方や選手からも情報を得たうえでプランニングして資料を作っていたんです。だけど、風間さんはそれを30秒ほど読んだうえでポンと置いて、「まあ、でもオレまだ選手見てないからね」と一言。そして、実際にすぐにゲームをやらせました。
 
実際、そうなると自分を表現できる選手とできない選手に分かれました。『こう来たらこう動け』と指示を出されたら動けるけど、指示がなかったら動けない。そういう選手は多かったですね。さかのぼってみると、監督はいても教えられるより自分でチームを勝たせてきたという選手の方が自分を表現できているなという印象を受けました」
 
小学生年代の合宿でも、内藤さんは極力関与しすぎないことを意識しているようです。
 
「何をさせるにせよ、自立心がないとうまくいきません。合宿についても、そこでの生活サイクルにせよ食事にせよ、自分がわかっていないと意味がない。早寝早起きにせよ、バランスよく食べることにせよ、本人が理解していることが大事です。そこに立ち入って関与することはほとんどありません。
 
ただ、それで次の日にパフォーマンスが悪い場合に質問はします。『昨日、何時まで起きてた?』『何を食べた?』『もしかしたら、そこが理由かもしれないな』というふうに。ただ、例えば2時まで起きていてもパフォーマンスがいい選手には『お前は“2時型人間”かもしれないな(笑)』と話しかけたり。そこは、決して形を押し付けるのではなく、自分で気づかせることを重視しています。
 
準備片付け、ゴール運びにしてもそう。中1ぐらいだと、ゴールをうまく持ち運べなくて落としちゃったりすることもあるかもしれない。もちろんケガをするのはよくありませんし、最大限に注意はさせます。もちろん命の危険からは守ってやらないといけません。それは大前提です。ですが、そこで『失敗させまい』と先回りするのではなく、自分で気づかせること。親御さんには、もっと見守っていただくことも大事なのかなと考えています。トラウムの親御さん方は距離の取り方が絶妙なので、親御さんとコーチで、子どもたちを見守っていける環境をつくり続けていきたいですね」
 
取材協力/トラウムトレーニング
現・川崎フロンターレ監督の風間八宏氏が代表を務めるサッカースクール。同氏が提唱する世界に通じる"本物の技術"を習得することを目的とし、内藤清志総監督のもと5歳~18歳までの選手を育成している。また、トラウムとはドイツ語で"夢"を意味し、自らに期待し自分で"夢"を生み出すトレーニングのことを指している。
http://www.kazamayahiro8.jp/tratre/
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取材・文 澤山大輔

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