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こころ

笑顔で子どもたちを尊重できますか?ピッチに入る前のチェック事項

2013年10月24日

キーワード:サポート育成

 子どもたちを適切に見守り、サポートするためにはどうしたらいいか? 関わりすぎてもいけないし、安全面から大人がまったく関わらないのも無責任。最近問題になっている「親の過干渉」も多くの場合は、我が子を心配する善意の気持が行き過ぎてしまった結果でしょう。以前、アメリカのユーススポーツで活用されているキッズゾーンについてお話ししましたが、日本サッカー協会(JFA)でも、同様の取り組みを行っています。
 
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■ピッチの中、ピッチサイドは「こどもエリア」です

「こどもエリア」という表示を見たことがあるでしょうか? 今夏行われた全日本少年サッカー大会でもピッチに入る前のエリアに、こどもエリアの表示がしてありました。JFAでは特にピッチ内、ピッチサイドを子どもたちが主役のエリアと考え、バッジやポスターを掲示しています。
 
 JFAが呼びかける、子どもエリアへ入場する際の心構えは次の通りです。
 
 『子どもエリアに入る前に!』
 
※画像をクリックすると拡大できます
 
121024ポスター_300.jpg
 
 サッカーが大好きなこども達のために・・・
 こども達の自立を認め、励ますことができますか?
 こども達にとって良い見本になれますか?
 自分のこどもばかりでなく、チーム全体、相手チームにも拍手が送れますか?
 サッカーの仲間の一員として、他のサッカー仲間全てを尊重できますか?
 今日の勝ち負けよりも、こども達の将来を楽しみにできますか?
 
こどもエリア_300.jpg
 
 

■スマイル! できていますか?

 そして最後に「スマイルでいますか?」と問いかけています。全日本少年サッカー大会といえば日本一を決める大会です。賛否はありますが、それを目標に頑張ってきた子どもたちに「勝ってほしい」と思うあまり、拳に力が入り、眉間にしわが寄り、普段ではいわないようなことをついつい言ってしまう大人もいます。そういう大人に、改めて「ピッチでは子どもたちが主役」ということを考えてもらう。試合の前に冷静になってもらうことがこのポスター掲示の目的のひとつです。
 
 アメリカの「キッズゾーン」は、エリアを限定してコーチでさえも入ることの出来ない、文字通りの「子どもたちのゾーン」を作ることで干渉を防ぐ物理的なやり方ですが「こどもエリア」の方はまずは、大人にわかってもらおうというキャンペーン的なものです。お国柄によって施策も変わってくるのかもしれませんが、JFAの示すこどもエリアの考え方は、本来ならばサッカーの試合、練習に留まらず普段の生活にも当てはまることばかりです。
 
130731_1627_600.jpg
 

■さぁ一緒にサッカーを楽しみましょう

 「こどもエリア」は、JFA主催の大きな大会以外でも今後広がっていってほしい考え方です。まず一番に考えるのは、サッカーが大好きな子どもたちのこと。「子どもだから」「子どものくせに」など過度な子ども扱いをやめて、自立を認めてあげること。子どもたちにいつ見られても恥ずかしくない行動をすること。そして笑顔でいること……。
 
 サッカーはこうした考えを実践するのに最適なスポーツです。プレーできるのはピッチ上の選手だけ。監督もコーチも直接ピッチに入っていくことはできません。見守るサポーターもピッチに入ってプレーに介在することはできません。キックオフの笛が吹かれれば、あとは選手たちだけが主役の世界。これは華々しいスポットライトを浴びるプロの世界でもまったく同じことが言えます。
 
 こどもエリアの啓発ポスターの最後はこう締めくくられています。
 
 スマイルでいますか?
 Smile OK!
 では、どうぞお入りください。一緒に楽しみましょう!
 
 子どもたちの今日のプレーのため、そして将来のため、子どもたちを信じて、その自立を認めてあげるのが周りの大人たちにできる唯一のことなのです。次回は、昨年の記事で反響をいただいたアメリカのキッズゾーンについて。早くからこうしたプログラムに取り組んでいるスポーツ大国アメリカ。育成現場で定着しているキッズゾーンの具体的なルールをご紹介します。
 
間違った愛情から子どもを守る誓約書!? AYSOの6カ条>>
 
 
大塚一樹(おおつか・かずき)//
育成年代から欧州サッカーまでカテゴリを問わず、サッカーを中心に取材活動を行う。雑誌、webの編集、企業サイトのコンテンツ作成など様々 な役割、仕事を経験し2012年に独立。現在はサッカー、スポーツだけでなく、多種多様な分野の執筆、企画、編集に携わっている。編著に『欧州サッカー6大リーグパーフェクト監督名鑑』、全日本女子バレーボールチームの参謀・渡辺啓太アナリストの『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』を構成。
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文/大塚一樹 写真/新井賢一(第37回全日本少年サッカー大会決勝大会より)

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