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こころ

子どもたちが「ありたい自分」へ近づくために、今日からできるトレーニング

2012年11月14日

キーワード:メンタル親子

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 練習で培った技術を、最大限の集中力で試合に出す。誰もがこうなればいいのと思っていても、なかなかそうはいかないのが現実というもの。緊張して昨日よく眠れなかった、ケガをしていて思い切りプレーできない、相手チームが強そうだからついつい萎縮してしまった・・・・・・。実力を出し切れずに試合を終えてしまうことほど悔しいことはありません。では、プレーの邪魔をしているのはどんなことでしょう? 原因は様々あると思いますが、よく言われるのが「気持ちの面」。
 
 サッカーの技術は練習あるのみですが、気持ちを鍛える練習ってなかなか難しいですよね? 今回は様々なチームや団体・企業向けに、コミュニケーション・セミナーや講座を提供しているWACアカデミーさんの『メンタルトレーニング特別講座』に潜入! 講師の守屋麻樹さんは、日本オリンピック委員会が各種競技団体向けに行うセミナーの講師を務め、自らも早稲田大学アーチェリー部の監督を務める「現場のわかる」メンタルトレーナー。簡単に、明日から実践できる気持ちの鍛え方をご紹介します。
 
 

■メンタルの強さって?

「メンタルが強い人ってどういう人でしょう?」
 
みなさんにはどんな人が思い浮かびましたか? 意志が強い人? 何があっても動じない人? 周りを気にしない人? サッカー選手でいえば、カズ選手? 本田圭佑選手? 自分の理想像やトップアスリートを思い浮かべてしまうと、メンタルを強くすること=なんだかすごく難しいこと、のような気がしてしまいますが、メンタルトレーニングはそれに取り組む人たちがそれぞれ目的を見出して、成長する方法を考えていく地道なものだといいます。
 
 

■教えます! 気持ちの鍛え方

 守屋さんによると、メンタルトレーニングとは「“ありたい自分”になるために目標を決め、その達成に向けて思考や言動に変化を起こしながら自分のあり方を整えていくこと」だそうです。サッカーに当てはめるなら、試合で最大限のパフォーマンスを発揮し、いいプレーをするために、練習や試合前の準備をしっかりして、サッカーに対する取り組みを深めていくこと。あれ? これって子どもたちが普段から日々やっていることですよね?
 
 ありたい自分、自分が望んでいる結果を得るために一番大切なことは「いまの自分をしっかり把握すること(自己認識)」が大切だといいます。現在の自分が、ありたい自分にたどり着くためには何が必要で、何が邪魔をしているのか? それをひとつずつ高め、邪魔なものを取り除いていくことが、メンタルトレーニングの要。
 
「試合でいいプレーをするためにはもっと練習をしなければいけない」「いまの自分はボールを持ったときに周りを見る余裕がないから、足下を見なくてもボールを操る技術を身につけよう」
 
そう決めてもうまく行かない場合は何かが邪魔をしているはずです。「でも基本練習は地味だし、シュート練習の方が楽しい」「今日の練習はディフェンス練習だったから明日からやろう」
 
いろいろな言い訳をして、必要な努力をしていない。それを自分でわかること、解決方法を考えることが「気持ちを鍛える」第一歩です。
 
 

■子どもたちが“ありたい自分”にたどり着くために、親は何ができるか?

 子どもたちにどうやって気づかせるの? とおっしゃる方もいると思います。子どもたちは大人より純粋で鋭い分、むしろ自分で考えて反省したり、自分で工夫したりできるものですが、手助けすることも必要でしょう。守屋さんは、「子どもたちが小さな成功を積み重ねて、セルフイメージを上げ、思考や感情をコントロールするセルフコントロール感を持つこと」が大切だと言います。
 
「親としては、その小さな成功を積み重ねるための目標や行動を一緒に決めてあげて、しっかりそれを継続できるようにサポートすること」
これこそが、親子で行うメンタルトレーニングの重要なポイントだということです。
 
親御さんたちに求められているのは「とにかく子どもたちをしっかり見ること」。子どもたちがどうなりたいのか、親である自分ではなく、子どもたちの意思はどこにあるのか、そしてそのための努力をどれだけしているか、どういう方法で取り組んでいるのか、うまくいっていない場合は何が邪魔をしているのか? 子どもたちを見つめ、観察し、日々の練習でのちょっとした変化、家での言動の変化など小さなサインを見逃さず、子どもを理解することが、親子でするメンタルトレーニングなのかもしれません。
 
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■心だけでなく、体と技を鍛えることもメンタルトレーニングの一環

「メンタルの強い人」の問いかけの後、守屋さんはスポーツの世界に身を置く指導者らしく、こんな話をしてくれました。
 
「心・技・体といいますが、どれが一番大切だと思いますか? 体と技がないといいパフォーマンスはできません。体が一番下にあって、その体を使った技の上に心が乗るピラミッドのような構造だと思ってください」
 
 メンタルトレーニングというと心だけでパフォーマンスを劇的に変化させる魔法の薬のようなとらえ方をする人もいますが、前提となる体(体力や基本)、技を鍛えることもメンタルトレーニングの一環。
 
 たとえば、いままさにフットサルW杯を戦うカズ選手は、W杯出場を信じ続けていたから、意志の力で活躍をしていると思われています。もちろん、その意志の力はすばらしいですが、誰よりも努力をして、来るべきときのために準備をしていたからこそ結果が残せるのです。近頃は「持っている」という表現で片付けてしまう傾向にありますが、ありたい自分に向けて努力を重ねている人間しか「持つこと」はできないのです。
 

 子どもたちが“ありたい自分”にたどり着くために必要なことは、子どもたちをしっかり理解して、現状を把握し、親子で共有すること。共有した現状から“ありたい自分”にたどり着くサポートをしてあげること。

特別な器具も広いスペースもいらないメンタル・トレーニング。早速はじめてみませんか?
 
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「関係の質」を高めることが強いチームを育てる
 
 
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守屋麻樹//
もりや・まき
早稲田大学政治経済学部政治学科卒。ローレルゲート株式会社の代表取締役として法人向け人材育成コンサルティングを手掛けるとともに、研修講師、セミナー講師、大学講師、プロコーチとして活動中。プライベートでは、2004年より早稲田大学アーチェリー部ヘッドコーチ、2010年より監督を務める。「若者を元気にすること」と「スポーツを通じて日本の社会をもっと活気あるものにすること」を自分が与えられた使命と考え活動している。
プロフェッショナルコーチ 守屋麻樹のブログ
 
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取材・文/大塚一樹 写真/サカイク編集部(2012全日本少年サッカー大会より)

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