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"褒めて伸びる"秘密は脳にある【サカイクフェスティバル特別企画2】

2012年6月 1日

キーワード:コミュニケーションメンタル

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■目標を設定し共有することが重要

元サッカー日本代表監督の岡田武史氏は、文部科学省が推進する『最強チームの作り方』プロジェクトで講師を務めています。同氏はプロジェクトの参加チームであるハンドボール日本代表の選手たちを前に、次のような話をしていました。
 
「目標は、常にそれを意識すること。それを声に出して他人に言っちゃうこと。そうすることで後に引けなくなる。“ベスト4に行きます”と言うだけで本当に行けるのなら簡単だけど、そうはいかない。それを達成するために、何をすればいいのか。実際に選手ができることは3つしかない。日ごろのコンディションを管理すること、集中した素晴らしい練習をすること、試合でベストを尽くすこと。これをいい加減にしながらベスト4行きますなんて冗談じゃないと、僕は選手にいつも言っていました。目標を設定して、それをみんなが本気で目指したとき、チームは変わります
 
2010年に行われた南アフリカワールドカップでは、全員が目標を共有することで日本代表はチームの質を大きく転換させ、ベスト4にはたどり着きませんでしたが、難しいと言われたグループリーグ突破を果たしています。
 
 
7月に行われるサカイクフェスティバルが目指すのは、技術論や戦術論の習得ではなく、このような人間関係の質、思考の質、行動の質、結果の質の総合的な向上です。これはサッカーのみならず、すべての活動の礎となるものです。
 
前回に引き続き、その取り組みをのぞいてみたいと思います。
 
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■ピグマリオン効果と、ゴーレム効果

ピグマリオン効果と、ゴーレム効果という言葉を知っているでしょうか?
 
アメリカである実験が行われました。同じ学力の生徒を2つのクラスに分け、Aクラスを担当する先生には「彼らは優秀な生徒です」と伝え、もう一つのBクラスを担当する先生には「彼らは能力の低い生徒です」と伝えて授業を開始します。そしてある程度の日数を経た後、試験を行いました。(もちろんこの実験の意図は、先生にも生徒にも一切伝えません)
 
すると、元々は同じ学力の生徒だったにもかかわらず、Aクラスは試験で良い結果を残し、Bクラスは低調だったのです。これは何を意味するのか?
 
キーワードは『セルフイメージ』です。
 
Bクラスの先生からすると、「この子たちはダメな生徒」という情報がインプットされているので、ダメな生徒として接することになります。たとえ両クラスの生徒が同じ行動をしていたとしても、「この子たちは優秀」とインプットされたAクラスの先生は彼らの行動をポジティブに評価し、Bクラスの先生はネガティブに評価することが起こりがちになるわけです。
 
そういう態度は子どもには敏感に伝わります。人は誰かに褒められたり、期待されるとやる気になって能力が伸びるものです。人間の脳は、褒め言葉に反応して脳内の線条体の血流が良くなり、活性化します。これはお金をもらったときや、性欲が満たされたときと同じ反応を示しています。それによって「また褒められたい」という意欲が出てくるのですが、逆に「ダメ」と決め付けられて、がんばれる人間は少ないのです。
 
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また、人間の脳はイメージを司ると言われる右脳と、論理、数字などを司る左脳に分かれており、イメージを司る右脳が「ダメだ」と思うと、左脳はできない理由を考えます。
イメージを司る右脳が「できる」と思うと、左脳はできる方法を考えます。
 
つまり、ポイントは、右脳に「できる」というイメージを持たせること。褒めてやる気を引き出すのは、そのための手段の一つになるわけです。
 
サカイクフェスティバルでは3日間、このようなメンタル理論の理解と、子どもたちに対する実践についてチャレンジします。
 
人間関係の質を高めることが、チームの質を高める-。
 
 
監修:WACアカデミー//
様々なチームや団体・企業向けに、前向きに積極的に取り組む姿勢を育てる「ポジティブ・シンキング」・「ロジカル・シンキング」両面をバランス良く鍛え、組織やチームの人間関係・信頼関係を築くためのコミュニケーション・セミナーや講座を提供している。サッカーU-23代表の小倉勉コーチや、バレーボールの佐伯美香氏も講師として活動。
株式会社WACアカデミー
あすり~と先生.com
 

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サカイク主催のサッカーフェスティバルを開催します。イベントでは、組織の「関係の質」を変えることが、選手の「思考の質」を高め、チーム力向上につながることに着目。指導者向けのコミュニケーションセミナーを実施し、指導者と選手の対話の場を設けます。大人が答えを与える、やらせるではなく、子どもが自分で考え判断し、チャレンジできる環境と子どもにやる気や自信を与えるコミュニケーションの場を提供します。選手、指導者ともに成長できるイベントです。
 
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取材・文/清水英斗 写真/サカイク編集部(サカイクカップより)

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