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こころ

【第2回】子どものやる気を引き出すために --「聞く力」を高める

2010年12月 6日

キーワード:コーチング子どものやる気自立

■「聞く力」を高めて、子どもを伸ばす

子どもたちの潜在的な意欲、能力を最大限に生かし、自立する力を養う「教育コーチング」という考え方。この普及に取り組んでいるのが、日本青少年育成協会です。このコーナー第二回目では、PM級認定トレーナーの本田恵三さんに「人の話しを聴く」ことについてお話を聞いていきます。

「私が出会った最高の聴き上手は、当時27歳の女性でした。かつて、私が幼児教室を経営していた頃の話です。幼児教室には保護者、とくにお母様方から様々な要望が寄せられます。教室の職員は、それらを抑えられるような、豊富な知識、経験を持った人がいいと考えていました。具体的な条件は次のようなものです」

  1. 子育ての経験があること
  2. 「お受験」の経験があること
  3. 幼児教育に熱心な人


「この3つを絶対条件として、スタッフを採用していました。しかしある時、教室の拡大にともない、スタッフの育成が追いつかなくなってしまいました。そこで仕方なく、私の部下である27歳の未婚女性を起用しました。独身ですから、当然お受験の経験もありません。3つの条件のうち、1つしか当てはまらなかったのです。

不安一杯のスタートでした。しかし、その不安はすぐに解消されます。彼女は塾に寄せられる不満やトラブルの種を次々に解決し始めたのです。"一体、どんな魔法を使ったんだ?" 私は彼女の仕事ぶりに興味を持ち、聞いてみました。すると、彼女はこう言いました。"特別なことはしていません。ただ、お母様方の話を聞いていただけです"。

そこで私は気がつきました。ああ、聴く力には差があるんだと。私は当時、相手の言葉が"聞こえていれば、聴いている"のだと思っていました。でもそれは違ったんです。ちなみにその女性は、女友達から"人の話をよく聞いてくれる子"という褒め言葉が出るような人でした。彼女はもともと、コーチの特性を備えていたんですね。話を聴くことは、相手が安心して自分の考えに気付く助けとなります。

私が保護者の方に"子どものやる気を出すためには、どうすればいいですか?"と尋ねられたときは、"まずは話を聴いてあげてください"と言います。そしてこう付け加えます。"話を聴くときは、その話題について初心者のふりをしてください"。なぜ、親が子どもの前で初心者のふりをすると効果的なのでしょうか?

続きは第三回目のこのコーナーでお話しします」

本田恵三//ko-tinn.jpg
社団法人日本青少年育成協会本部所属。少年サッカー指導歴15年のベテランコーチ。子どもたちのやる気を引き出す理論と手法に定評がある。

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