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早生まれの子どもは不利? 少年スポーツに存在する"生まれ月格差"に取り組むオランダの試み

2017年7月 5日

キーワード:Futureオランダ体が小さい体格差指導者早生まれ白井裕之

スポーツをする上で、生まれ月での有利、不利はあるのか?
 
日本でもたびたび話題になる運動、スポーツと生まれ月の関係性ですが、実はこれ日本特有の問題ではなく、海外でも問題視されているのです。
 
サッカー強国オランダでは、こうした“生まれ月格差”に注目し、埋もれてしまう才能、伸びるはずだった選手の発掘方法として「Future(フューチャー)チームの編成という新たな取り組みを始めています。オランダ代表のU-13、U-14、U-15カテゴリー専属アナリストとして活躍する白井裕之さんに、オランダの取り組みについてお聞きしました。(取材・文:大塚一樹)
 
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(生まれた月が約1年違うと同じ学年でも体格の差があることが珍しくない)
 

生まれ月による差はたしかにある!?

サッカーをプレーするお子さんをお持ちの方なら、わが子の成長スピードは気になるものですよね。4月に新学期を迎える日本では、4月から6月生まれの子どもと、一般的には“早生まれ”と呼ばれる、1月から3月生まれの子どもたちがスポーツをする際に、意外な“差”が生まれてしまうと言われています。こうした差は主に後天的な環境で生まれると考えられています。
 
こんな話を耳にしたまたは経験したことはないでしょうか?
 
4月生まれのA君と3月生まれのB君は、ほぼ同時期にサッカーを始めました。体が大きくスポーツが得意なA君と、クラスメートと並んでも明らかに体が小さく、運動が苦手なB君。なかなか試合に出られないB君は、「つまらない」とサッカーの練習に行くのが億劫になり、やがて辞めてしまいました。
 
A君とB君は、数日誕生日が違っているだけで1学年先輩・後輩の関係になります。体の大きさがパフォーマンスに直結しがちな幼少期に、1歳差の子どもたちが横並びでプレーするのが難しいことを実感している人も多いでしょう。
 
たしかに「できないから」「つまらないから」スポーツを辞めてしまう子どもは少なくなく、日本のプロ野球選手の生まれ月を調べたデータでは、早生まれの選手が少ないという事実があります。
 

ノッポの国オランダでは、成長スピードによる差が日本より激しい

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(白井さんによると、オランダ人の方が成長期の身体差が大きいそう)
 
「オランダでも生まれ月による差は認識されていますよ」
 
今年からオランダ代表の13歳~15歳のカテゴリーのアナリストを務めている白井さんは、オランダの現状をこんな風に話します。
 
「オランダ人は高身長ですから、成長期の身体的な差は日本より大きいんです。日本は4月で区切りますが、オランダは9月に新しい学年が始まります。なので、9月生まれの子は成長が早く、8月生まれの子は成長が遅い傾向にあります」
 
日本の感覚に合わせたオランダの“早生まれ”は、6月、7月、8月生まれの子どもということになります。
 
「サッカーのU-13とか、U-15というのは、FIFAのルールで1月1日を基準とすることになっているので、学校教育とはまた違うはずなのですが、学校の環境や生活を引きずっているのか、やはり生まれ月に関係しているような気がします」
 
余談になりますが、日本ではこのFIFAのルールのおかげ?で、周囲はほぼ1学年上という状況で揉まれた選手が、年代別代表では1学年下のカテゴリーで活躍するという傾向も見られます。
 
「学年とか生まれ月も注目する必要がありますが、そういう枠組みではなく、個人の成長スピードを適切に見ていくということが大切です。成長期のオランダ人は、手足が急激に長くなって、体が縦に急激に成長します。そのあと徐々に横にも成長してくのですが、15歳くらいのオランダ人はものすごくアンバランスな状態。そこで伸び悩む子もいるし、その状態になる年齢も一定ではありません」
 
次ページ:オランダが始めた「Future(フューチャー)」という新たな試みとは

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文:大塚一樹

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