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「最新のバルサメソッドと好奇心を掻き立てるトレーニング」 11年目を迎えるFCバルセロナキャンプが選ばれ続けるワケ

公開:2017年6月15日 更新:2021年1月27日

キーワード:FCバルセロナMVPサマーキャンプメソッド久保建英人間性

海外の有名クラブが夏休みなどのタイミングを利用して、日本の子供たちを対象としたスクールキャンプを実施することは近年、珍しくなくなってきましたが、その草分け的存在なのが、FCバルセロナキャンプです。
バルセロナが初めて日本でキャンプを開催したのは2007年のこと。FCバルセロナと正式な契約を締結し、今年で11年目を迎えるこのキャンプを主催する株式会社Amazing Sports Lab Japanの浜田満代表取締役に、バルサキャンプの開催意義や魅力について話を伺いました。(取材・文 原山裕平)
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バルサキャンプはコーチの質に自信あり! 子どもたちがとりこになる夢のような時間と自立を促すアプローチ>>

最初は手探りで始まったバルサキャンプ

世界屈指の育成組織を備えるFCバルセロナがスクール部門を立ち上げたのは2004年の時。ただ当初バルサは、他国にスクール事業を展開した実績はなく、浜田さんは日本にキャンプを誘致するために、まさにゼロからの交渉を行なったと言います。
「僕が初めて現地に交渉に行った2006年頃は、ようやくバルサも世界にスクール事業を広げていこうという段階でした。ただ、いきなりスクールを開くとリスクがあるので、手始めにキャンプから始めてくれと。とはいえ、バルサ側もノウハウがない。ロゴもなければ、何にも決まっていないので、すべてをこちらで決める必要がありました。2007年に初めて開催するにあたり、まずはロゴを作り、周知を広げるためにキャプテン翼のポスターを作るなどして、必死にPRしましたね」
当時はまだサッカーにお金をかけるという習慣が、今ほどなかった時代。10万円以上もする決して安くはない費用を支払ってまで参加する子どもたちが果たしてどれだけいるのだろうか。
「いろいろ計算すると、150人くらい来ないと赤字になる。参加者が集まらなかったらどうしようと不安はかなりありましたね」。
そんな不安を抱えた中での初開催でしたが、ふたを開けてみれば190人以上が参加する大盛況に。この成果を受けてバルサ側も「来年もぜひ」と継続的な開催を要請。1年目は横浜のみの開催だったのが、翌年には横浜と神戸の2か所に拡大し216名が参加しました。以降も着実に参加人数は増えていき、2014年以降は東京や大阪などの会場も増え、参加者も毎年700名以上と増え続けています。今夏には都市圏のみならず、岩手や富山といった地方にも進出し、全国11か所での開催が決定しています。
バルサのみならず、一時期は海外のビッグクラブがこぞって日本でキャンプを開催してきましたが、2013年をピークにその数は減少。多くのキャンプが淘汰されるなかで、なぜバルサキャンプはこれほどまでに人気を集めているのでしょうか。そこにはふたつのポイントがあると、浜田さんは言います。

進化し続ける最先端のバルサメソッドが学べる

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「まずスポーツ面から考えると、バルサのメソッドというのは毎年のように進化しています。その最先端のメソッドがトップチームから育成部門に降りて、そこからスクール部門にも展開されるんです。つまり、トップチームと同じものを、しかも常にアップデートされたメソッドを学ぶことができるんです。具体的に言えば、ひと昔前は、ポゼッションゲームが主流だったんですけど、今はポゼッションゲームよりも、ポジションゲームとトランジションに変わってきています。内容が毎年同じではなく新しいものを学べるので、リピートで参加する子が多いですね」
もうひとつは運営面。より良いキャンプ、より楽しめるキャンプの実現を目指し、浜田さんは毎年のようにキャンプの内容をマイナーチェンジしていると言います。
「1年目はコーチが4人だったのですが、次の年からは6人に増やしたんです。ひとりのコーチの見る人数を減らすことで、トレーニングの密度が濃くなるようにしました」
バルサキャンプの最大の売りは、キャンプでMVPに選ばれると、現地に招待されるということ。2009年のMVPに選ばれた久保建英選手(現FC東京U-18)が、バルセロナの下部組織に加入したのは有名ですが、そうした夢に挑戦できるのも、このキャンプの魅力のひとつとなっています。
世界への可能性を広げるために、最近ではMVPのみならず、子どもたちも選抜してチームを作り、スペインの大会に参加する試みを行なっています。
ほかにも、レベルを調整するために「リピート優先キャンプ」や「エリートキャンプ」、夕方からでも参加できる「イブニングキャンプ」といったカテゴリーを設け、それぞれのレベルや環境に合わせ、より多くの子どもたちが参加できるような工夫をこらしています。
地方開催もその方針のひとつです。
「地方の子は、キャンプ費に加えて、会場に来るまでの交通費もばかにならない。だからキャンプに来てもらうんじゃなくて、みんなが通いやすくなる場所にキャンプを持っていくという考え方ですね。もちろん地方では集客は簡単ではないですけれど、多くの子どもたちにバルサのメソッドを体感してもらいたいですから」
こうした様々なアイデアを駆使し、バルサキャンプは発展と拡大を遂げてきました。

<告知>
MVP2名をバルセロナへ招待! FCバルセロナサマーキャンプ2017
<サマーキャンプ特典>
・MVP2名はスペインへ招待され、現地バルセロナスクールへ挑戦できる
・選抜選手に選ばれるとFCバルセロナのエリートプログラムに参加可能(現地でFCバルセロナコーチが指導するクリニック、地元強豪クラブとのトレーニングマッチを実施予定)
・リピーター優先キャンプあり(※千葉、大阪のみ)
・参加者全員にオリジナルトレーニングキットとジムサック、オリジナルガイドブックをプレゼント
<通常キャンプ>
会場:東京、横浜、名古屋、広島、静岡、長野、滋賀、富山、岩手
次ページ:プロが受けるような戦術指導を受けられる

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文:原山裕平

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