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注目の冬移籍市場!ブラジルW杯で活躍が期待される選手の動きは?

公開:2014年2月 3日 更新:2020年3月24日

キーワード:日本代表

1月31日をもって、2013-14シーズンの欧州主要リーグにおける冬の移籍期間が終了しました。毎年8月に開幕し、翌年の5月に閉幕する欧州シーズンにおいて、その中間地点にあたる冬の移籍は、チームのもともとの強化プランを『軌道修正』する意図がメインになります。パフォーマンスが期待通りではなかったポジション、あるいは予期せぬケガ人が出てしまったポジションに対する補強はもちろんのこと、シーズン前半戦で思うような結果を出せなかったクラブは、冬の移籍の動きがあわただしくなりがちです。
 
しかも、今年はワールドカップイヤー。本大会まで半年を切ったこともあり、各国の代表クラスの選手の動きは、いつも以上に気になるところ。出場32カ国の注目選手を中心に、この冬の欧州移籍マーケットを振り返ってみましょう。
 
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■本田圭佑、大迫勇也に動きがあった日本代表

ここ1~2年の間、常に移籍のうわさ話が飛び交っていた本田圭佑が、ついにCSKAモスクワからミランへの移籍を果たしました。CSKAモスクワでの契約期間をすべて終えてからの移籍になるので、違約金は発生せず。俗に言う『0円移籍』というケースです。
 
すでに本田は今シーズン、CSKAモスクワでチャンピオンズリーグに出場したため、16強に残っているミランのチャンピオンズリーグの試合には出場できません。イタリア国内での試合に集中することになります。セリエAの中位をさまようミランに対する救世主になれるか。本田にとっては刺激の多い半年間になるでしょう。
 
また、鹿島アントラーズの大迫勇也も、ブンデスリーガ2部の1860ミュンヘンへ移籍。大迫は鹿島との契約が残っていましたが、その契約にはバイアウト条項(決められた違約金以上を支払えば、いつでも契約を解除できるルール。大迫の場合は約7000万円に設定)が定められており、その金額を支払うことを申し出た1860ミュンヘンに対し、大迫は移籍を決断しました。ドイツ2部からの躍進を果たした選手といえば、2部ボーフムからフランクフルトへ移籍した乾貴士がいます。同じような道を大迫が歩むことができるか。この半年が大きな勝負になりそうです。
 
 

■日本のライバル国の選手の動きは?

ザックジャパンが最初に対戦するコートジボワールは、約2メートルの長身を誇るFWラシナ・トラオレが、フランスのモナコからプレミアリーグのエバートンへ移籍しました。ドログバの定位置をねらうサブの選手ですが、スウォンジーのボニーと共に、コートジボワールの新しい時代を担う有望な若手選手です。また、ロシアのアンジ・マハチカラでプレーしていた若手MFアブドゥル・ラザクも、プレミアリーグのウェストハムに移籍しました。
 
ヤヤ・トゥーレをはじめ、フィジカル的な接触が激しいプレミアリーグでたくさんの選手が活躍するコートジボワール。やはりその身体能力は脅威です。
 
ザックジャパンが2戦目に対戦するギリシャに関しても、大きな動きがありました。ストライカーのミトログルが、オリンピアコスからプレミアのフラムへ移籍。相手のディフェンスラインを破る飛び出しに長けたミトログルは、日本にとっても脅威となる選手です。フラムでどのような活躍をするのか、非常に気になるところ。
 
実はこの移籍に関わっていたのは、ザックジャパンが3戦目で対戦するコロンビアのエースストライカー、モナコの所属するファルカオの負傷でした。左膝を痛めて手術を行ったファルカオは、今季絶望。本大会出場も五分五分と言われています。そして、エースをケガで失ったモナコは、その補強選手として、フラムのベテランFWディミタール・ベルバトフに白羽の矢を立てました。そして、空いたフラムのエースの座にはミトログルが移籍。
 
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コロンビアのエースストライカー、ラダメル・ファルカオ
 
Aチームで選手が足りなくなってBチームから獲得すると、今度はBチームで選手が足りなくなり、Cチームから補強。すると今度はCチームがDチームから補強……といった具合に、まるでビリヤードの球が次から次へと新しい球へ当たっていくように『玉突き移籍』と呼ばれる連鎖反応が起こります。特に重要なレギュラークラスの選手が移籍するとき、サッカー界ではこのようなケースが起こりがちです。
 
日本が昨年11月に対戦したベルギー代表MFデ・ブルイネも、出場機会の得られないチェルシーからドイツのヴォルフスブルクへ移籍しました。ベルギー代表を率いるヴィルモッツ監督は、ベルギーの選手があまり所属クラブで試合に出られていないことを問題視していたので、デ・ブルイネの移籍はベルギー代表にとっても朗報と言えるでしょう。そしてそれに連動して、ヴォルフスブルクからは元ブラジル代表MFジエゴが、スペインのアトレティコ・マドリードへ移籍。ここでも玉突き移籍が発生しています。
 
サッカーの移籍に関しては、このようなチーム状況、あるいは代表チームの事情なども含めて見ると、より面白く観察できます。
 
 
清水英斗(しみず・ひでと)//
フリーのサッカークリエイター。ドイツやオランダ、スペインなどでの取材活動豊富でライターのほか、ラジオパーソナリティー、サッカー指導、イベントプロデュース・運営も手がける。プレーヤー目線で試合を切り取ることを得意とし、著書は、『あなたのサッカー「観戦力」がグンと高まる本』『イタリアに学ぶ ストライカー練習メニュー100 』『サッカー観戦力が高まる~試合が100倍面白くなる100の視点』『サッカー守備DF&GK練習メニュー100』『サイドアタッカー』 『セットプレー戦術120』など多数。
●twitterID:@kaizokuhide
 

 

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文/清水英斗 写真/新井賢一

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