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チャンピオンズリーグの舞台で被災地のメッセージを発信【和久井秀俊/JKノーメカリュ】

2013年5月 7日

キーワード:仙台だより応援プロジェクト欧州サッカー

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エストニア・マイスターリーグのJKノーメカリュでプレーするMF和久井秀俊選手が、新たな東北支援のプロジェクトを立ち上げました。それは、自身が挑戦するUEFAチャンピオンズリーグ予備予選のピッチに被災地から子ども達を招待し、東北復興へのメッセージを世界に向けて発信するというもの。UEFA(欧州サッカー連盟)やクラブを巻き込んだ支援プロジェクトです。
 
和久井選手は、バルト三国の一つであり、東にロシアと国境を接したヨーロッパ北東部の国、エストニアでプレーしています。移籍初年度の2011年にはチームのリーグ準優勝に貢献し、UEFAヨーロッパリーグでは得点も記録。そして昨シーズンはリーグ戦で10得点を挙げるなど、チームを初優勝に導き、UEFAチャンピオンズリーグ予備予選への出場権を獲得しました。
 
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あの東日本大震災が起きてから、和久井選手は常に自分には何ができるのか?自問し、物資や資金の援助、被災地でのサッカー教室など、被災地の為にできることを考え、実行してきました。しかし、あれから2年。日本から遠く離れた地で生活する彼の目から見ても、未だ復興とはほど遠い東北の姿。そして確実に薄れつつある世の中からの感心に対して、大きな危機感を感じたそうです。

 

■サッカー選手の僕にできること、サッカー選手の僕にしかできないこと

風化しつつある世界からのまなざしを再び被災地へ向けることと、東北で暮らす子ども達に希望に満ちた広い世界を肌で体感してもらうことを目的に、このプロジェクトが設立されました。
 
「僕にできることはないか、いろいろと考えて、やはり自分にはサッカーを通じて希望を描くことしかできないと、改めて思い至りました。たとえ言葉が通じなくても、生きる環境が違っていても、僕らはサッカーボールを通して言葉を交わすことができる。その交流が国境を越え、世界をつなぐ輪になればと思います。子ども達の夢とも言える舞台から、被災地へ向けられる世界のまなざしを知ることで、東北の未来を担う若きアスリート達の成長のきっかけとなり、その若い力が復興への道しるべとなることを信じています。」(和久井秀俊)
 
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震災直後、ユニフォームに喪章を巻いてピッチに並び、黙祷を捧げてくれたチームメイト達の姿、海外からの多くの支援や温かい言葉、心遣いに和久井選手自身もとても大きな励みをもらったそうです。和久井選手はこのプロジェクトの実現に向けてこう語っています。
 
「私たちは未来を担っていく子ども達に託し伝えていくべきことがあるはずです。未来に夢や希望を持って、この現実としっかり向き合って世界の輪で復興を目指していきましょう!風化させてはいけない、そして必ず復興させましょう!」
 
これは、和久井選手が発するからこそ響く言葉かもしれません。
 
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なぜなら、彼が育ったサッカー環境はあまり恵まれたものではありませんでした。中学校の時はサッカー部がなく、自ら生徒会長になって部を創設しました。高校時代は普通の公立高校でサッカー部の監督が不在だったため、主将兼コーチとして、練習メニューを考えたり試合中の指示を行っていたそうです。
 
そして、高校時代に貯めたアルバイト代で単身ブラジルに渡り、プロサッカー選手の夢を掴みました。その後のプロ生活も決して順風満帆とは言えませんが、欧州5大リーグ(イングランド、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)で活躍することを夢見て一歩ずつ階段を昇り続け、ついにUEFAヨーロッパリーグの予選に出場し、さらにUEFAチャンピオンズリーグ予備予選への出場権を獲得したのです。
 
ブラジルに渡った当時のことを和久井選手は「芝がある、ボールがある、毎日サッカーできる環境があることが嬉しかった」と語っています。そうしたポジティブにサッカー人生を歩んできた彼のメッセージだからこそ子ども達にも勇気を与えられるのではないでしょうか。
 
このプロジェクトは、クラウドファンディング(※)であるレディーフォーを通じて、支援金を募集しています。支援金は子ども達の渡航費や現地での宿泊費などの活動資金に充てられます。
 

▼支援についての詳細はこちら
UEFAチャンピオンズリーグのピッチから叫ぶ東北復興への願い!【READYFOR?】>>
募集〆切:5月19日(日)

 

※クラウドファンディングとは
プロジェクトに共感して、各支援金額に応じた引換券を購入することで支援が可能となる仕組み。プロジェクトは、募集期間中で目標支援金額に到達した場合のみ成立。到達しなかった場合、資金は支援者に全額返金される。
 
 
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和久井秀俊//
わくい・ひでとし
MF / FW。1983年2月12日生。栃木県鹿沼市出身。高校卒業後、単身ブラジルに渡り、プロ選手の夢を掴む。日本帰国後はアルビレックス新潟にてプレーを経験し再び海外へ。シンガポール・スロベニア・オーストリア・チェコ・ベラルーシと渡り歩き、2011年シーズンからエストニアリーグのJKノーメカリュに所属し2年連続リーグベストMFおよび、ヨーロッパリーグ予備予選への出場を果たしている。
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文/サカイク編集部

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