1. サカイク
  2. コラム
  3. サッカー豆知識
  4. 【第3回】「知ってます?世界のサッカー常識」- 世界4大リーグの基礎知識

サッカー豆知識

【第3回】「知ってます?世界のサッカー常識」- 世界4大リーグの基礎知識

2010年12月 6日

キーワード:イタリアイングランドスペインドイツ海外サッカー

■おさらい的常識「世界4大リーグ 攻守の哲学」

このコーナーでは毎回、知っていそうでいなかった世界のサッカー事情について、ランダムにとりあげます。世界各国で様々に楽しまれているサッカーというスポーツの奥深さを感じるような話題、子どもとの会話のネタになるような話題を数多くセレクトしていく予定です。

第三回目は今さらちょっと人に聞きづらい、世界4大サッカーリーグにみる戦い方の傾向、勝利を目指す哲学の違い、に着目します。ワールドカップでも容易に理解できる通り、世界各国のサッカーの戦い方には明確な差異が見られます。これは主に、その国の必然から生まれたもの、つまり国民性からくるものであると言えるでしょう。

なかでも長年、世界の4大リーグと呼ばれるイタリア、イングランド、スペイン、ドイツの戦い方はどのようなものなのかを見ていきましょう。

【スペインの哲学】
まずはスペイン。この国でよく言われているのが「美しく戦う」ということ。この国の観衆は1-0で勝つよりも、4-5で負けた方が満足するとさえ言われます。もちろん勝つことにこだわりはありますが、いかに美しい攻撃で得点をとるかに興味が注がれ、その結果、負けてしまっても仕方がない、という考えがこの国では通用します。こうしたサポーター達に囲まれるスペインのリーグでは、ファンタジックなプレーが華麗に繰り広げられます。サッカーはエンターテインメントのひとつであり、無骨に勝利だけを目指すチームはあまり好まれません。

【ドイツの哲学】
続いてドイツ。ひと昔前はロングボールを前に入れて強靱で長身のFWが頭で競るという肉弾戦が主流だったこの国。タフなフィジカルのぶつかり合いが中心で、創造性あふれる美しいプレーというのはこの国のスタイルではありませんでした。もともとバイエルン・ミュンヘンというトップクラブに代表の主力級を多く集め、このクラブを国をあげて強化することで代表強化に繋げるという独特の手法をとっていたドイツ。 このバイエルンが2000年代中盤頃から、方針を徐々に転換していきます。体力勝負一辺倒を避け、より早く鋭いパスまわしや、アイデアあふれる攻撃を重視した方針を採り始めたことから、段々と、魅惑的な攻撃的プレーヤーが脚光を浴びるようになってきました。

さらには2004年に現代表監督のヨアヒム・レーブが代表のコーチに就任したあたりから徐々に情勢は変わっていきます。ヘッドコーチに就任したレーブはスピードとパスを重視した攻撃的なチームを目指し、多少、守備のリスクはおかしてもどんどんと攻めるスタイルを確立していったのです。このようにバイエルン、代表がともにほぼ同時期、積極的な攻撃的チームづくりに方向転換をした結果、ドイツのサッカーは大きく様変わりしました。

フィジカルの強い選手ばかりを並べるチームづくりはなりを潜め、魅惑的なパスサッカーを核としたスタイルで結果を出し始めたのです。先頃のワールドカップでのドイツの活躍もしかり、一時は古豪の凋落とも言われたバイエルンも攻撃的なスタイルで復活。欧州のトップクラブと肩を並べ、チャンピオンズリーグで再び優勝を狙えるチームへと変貌したのです。

【イングランドの哲学】
数十年前までは、ドイツと同じくフィジカル重視のチームづくりが目立ったイングランドも、今ではその経済力を生かし、各国のトップ選手を集めた魅力的なクラブがひしめき合っています。この国のサポーターは勝負にもこだわりますが、その焦点は主に「点をとること」。3-0で勝っている試合でもどん欲にゴールを目指す選手でないと、サポーターには認められないという傾向があります。点の取り方は美しくても、無骨でもかまいません。とにかく真摯に戦う姿勢が愛されます。このような観点から見ると、4大リーグのなかで最も得点に飢えたリーグがイングランドだと言えるでしょう。

【イタリアの哲学】
最後にイタリアを見てみます。伝統的な戦いの哲学はやはり守備を強固にかためる「カテナチオ」。門に鍵をかけるというこの言葉は長年、イタリアサッカーの戦いの基本とされています。勝負にとことんこだわり、最も優れた勝利は1-0だとさえ言われるこの国。敵の攻撃を完全に封じることに始まり、最少得点で効率的に勝ちをおさめるというのが、イタリアサッカーの理想であるとも言われています。近年ではその守備戦術にも多少かげりが見えはじめ、今後、どのような転換を見せるのかに注目が集まっていますが、イタリアはまだまだ守備の国。組織と個人で守るという守備の高度な戦術は世界最先端の理論を持っていると言えるでしょう。

このようにサッカーの戦いはその国の個性が如実に出るもの。こうしたことを知っておくと、世界のサッカーを観るのがより面白くなってくるでしょう。

 
 
『知ってます?世界のサッカー常識』全12回
 
【第1回】広島観音高校の育成方法
【第2回】世界のトレーニング事情
【第3回】世界4大リーグの基礎知識
【第4回】サッカーは監督次第!?
【第5回】国によって異なる「ダービー」の意味
【第6回】イエローカードって万国共通じゃないの?
【第7回】育成王国オランダの常識
【第8回】極める道はサッカーひとつにあらず
【第9回】知られざる背番号ストーリー Part1
【第10回】知られざる背番号ストーリー Part2
【第11回】代表選手は、どこの国で生まれた選手!?
【第12回】試合の結果を左右するアウェイの洗礼
1

関連記事

関連記事一覧へ

サッカー豆知識コンテンツ一覧へ(223件)

コメント

  1. サカイク
  2. コラム
  3. サッカー豆知識
  4. 【第3回】「知ってます?世界のサッカー常識」- 世界4大リーグの基礎知識

Pickup

サッカースクール検索サイト ケリなび

週間記事ランキング

  1. 『遊び』を通してサッカーに必要なスキルを身につける!子どもが楽しんで取り組めるトレーニングまとめ
     
  2. いつものダッシュに"ひと工夫"で「とっさの判断力」を鍛える~アスリート版シナプソロジー~
    2017年2月23日
  3. 今年の卒団式どうする!?いろんなチームの実例を集めてみました!
    2012年2月14日
  4. 結成7年で強豪チームに。甲府U-12が取り組む「試合に生きるトレーニング」とは?
    2017年2月 1日
  5. 子どもが心からサッカーを楽しむためには、まず親自身が心を「良い状態」にすることが大事
    2017年2月24日
  6. FCバルセロナの下部組織&サッカーサービスのスペイン人コーチに学ぶ「13歳までに身につけたい守備戦術」など
     
  7. ウチの中でも簡単にできる!こっそりサッカー自主トレーニング
    2012年6月26日
  8. 1対1に自信がつく! ディフェンスで大事な3つの姿勢
    2012年4月27日
  9. 親子でサッカーを楽しむ!会話が弾むDVD活用術&自宅でできる簡単トレーニングまとめ
     
  10. サッカーの基本となる5種類のキック
    2012年3月27日

一覧へ