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インタビュー

「緊張する子どもは思いっきり緊張したらいい」遠藤保仁の育成論

2014年6月14日

キーワード:ガンバ大阪サッカー考える力遠藤保仁

ついに開幕した2014FIFAワールドカップ。前回の南アフリカ大会でベスト16超える活躍が期待される日本代表の頭脳とも言えるのがガンバ大阪のMF遠藤保仁選手です。前回は自身の幼少期を振り返りながら、ジュニア年代で必要な技術についてお聴きしましたが、今回はワールドカップの話題についてお聴きしました。
 
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(取材・文/森田将義 写真/槇坂翔太)
 
<<遠藤保仁の育成論「周りを見ることで考える力は身につく」
 

■目標は“全部の試合で勝つ”

――遠藤選手は小さいころに憧れていた選手はいましたか?
「ぼくが幼少期に憧れていたのは2人の兄。ずっと彼らを目標にしていましたね。自分の街にはサッカーしかなかったので、運動神経が良い子どもたちが自然とサッカーを始める環境でした。小さい頃はゴールシーンなどのかっこいいプレーが好きで、うちの兄はテクニックがあるので、同じようなシュートを打ちたいな、同じプレーをしてみたいなと思っていました」
 
――そうした憧れや目標を持つ事は成長のために重要ですね。
「いまの子どもたちはテレビやインターネットですぐ、世界のトップレベルのテクニックを持つ選手や、シュートの強烈な選手、ドリブルが上手い選手を観ることができる。そうした選手を真似したり、バルセロナやレアル・マドリードに行きたい、という目標や夢を持つという事は大事だと思います」
 
――ご自身が幼いころはサッカーでの目標を持たれていましたか?
「当時はJリーグが無かったのですが、漠然とサッカーでご飯が食べていければという風には思っていました。それが明確な目標になったのはJリーグが誕生したときで、より強く感じたのは次兄の彰弘が横浜マリノスに入ったときですね。自分もプロになりたいという思いが強くなりました」
 
――ワールドカップのメンバーが発表されましたが、ご自身の記憶に残る大会はありますか?
「1990年のイタリア大会で初めてワールドカップを見たのですが、マテウス、ブレーメがいた西ドイツが印象に残っています。10歳ながらも、やはりワールドカップは凄いなと感じましたし、漠然と出場したい気持ちを抱きました。オシムさんが監督をしていたユーゴスラビアにはピクシー(前・名古屋監督のストイコビッチ)がいたし、イタリア代表には得点王になったスキラッチ(元磐田)がいました。いま考えるとプロ一年目でピクシーと対戦できたのは凄いことですよね。ワールドカップに出た選手と一緒にサッカーができるというのは嬉しかったです」
 
――自身がワールドカップのピッチを踏んだ瞬間というのはどんな気持ちでしたか?
「あまりなにも無かったですね。いつも通り入って、普通にやっただけでした。自分はピッチに立てなかったけど、2006年のドイツ大会で初めてワールドカップの雰囲気を味わって凄いなと感じていたので、2010年の南アフリカ大会に出た時はわりと普段のままでいられました。もちろん、試合をする前はワクワクしていましたし、いい緊張感を持って挑めたのですが、実際プレーが始まれば勝ちたいという気持ちの方が強かった。気が付けば、全力を尽くすいつもの自分になっていましたね」
 
――ドイツ大会では出場機会がありませんでしたが、それからの4年はどのような気持ちでしたか?
「ワールドカップの試合に出られず、悔しい思いをしたので、4年間それをバネにして過ごしていました。ドイツでは試合に出られなかったけど、グループリーグで負けました。こうした経験があったからこそ、南アフリカでは自分がピッチに立って、できるかぎり日本を上位に連れていこうという強い思いに繋がったのかなと思います」
 
――この4年、日本の仕上がりというのはいかがでしょうか?
「予選は順調に戦えたと思いますし、チームとしても少しずつ成長できています。最高にいい状態を保つことができれば、いい結果は出せると思います。あくまでも目標は全部の試合に勝つということなので、一番上を目指してやりたいですね。でも、あまり先の事ばかり考えてもダメなので、1試合1試合全力を尽くして、まずは予選を突破できるようにしたいなと思います」
 

■緊張する子どもは思いっきり緊張してもいい

――遠藤選手のプレーを含め、多くの子どもがワールドカップを見ます。どういった部分を見て欲しいですか?
「すごい選手のプレーを見て、楽しんでくれるだけでいいと思いますよ。メッシや、クリスティアーノ・ロナウドの足技を見てみるとか。各国の一流選手がたくさん集まるので、数多くの試合を見て欲しいですね。その中で自分がおもしろいとかすごいと思ったプレーを真似して欲しいなと思います」
 
――これまでそうした一流選手との対戦や世界の場を何度も経験されてきましたが、緊張はありませんでしたか?
「ぼくはあまり緊張しないタイプなので、なかったですね。Jリーグに入った時もそうですけど、オリンピックの予選でもそうですし、あまり変わらなかった。高校生のときに初めて世代別代表に入っても、そんなに緊張はなかった。サッカーだけでなく、普段から平常心ですね」
 
――それはもともと、生まれ持った性格ですか?
「だと思いますね。特別、なにかしているわけでもなく、普通にしているだけ。若い選手がデビュー戦で緊張していたら、『ミスを気にせずにやれよ』などとは声をかけますけど、緊張している選手に声をかけてもあまり効果がないですしね(笑)。緊張することは悪いことではなく、それはその人のスタイルなので、緊張してもいいと思います。緊張することが入念な準備に繋がったり、無我夢中でやって、スーパープレーに繋がるなどプラスにでる働くこともあるので、緊張する人は思いっ切り緊張したらいいのではないでしょうか」
 
――最後にジュニア年代の子どもたちにアドバイスをお願いします。
「まずはサッカーを楽しんでもらいたいですね。もちろん、楽しめない状況もあると思うのですが、それでも試合が終わったあとに、『楽しかったな』と思えるようなプレーをして欲しい。あとは身近にサッカーができる環境ができつつあると思うので、それを有効活用しながら、高い目標でも手が届く目標でもいいので、なにかしらの目標も持ってほしいですね」
 

<遠藤保仁選手のプレーを観に行こう!>

7月19日(土)19:00 ヴァンフォーレ甲府
7月23日(水)19:00 清水エスパルス
会場:万博記念競技場
チケットについてのお問い合わせは、ガンバ大阪ホームページにてご確認ください!
 
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取材・文/森田将義 写真/槇坂翔太

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