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サッカーを観て学ぶ

小さくてもやれる!小6で136cmだった大久保嘉人

2014年11月17日

キーワード:川崎フロンターレ

昨季J1で26得点を挙げ得点王に輝くと、今季も第31節を終えた時点で、現在得点ランキングトップタイの15ゴールと好調を維持しています。6月のワールドカップブラジル大会にも出場した大久保嘉人選手。抜群のスピード、ドリブル、そして天性の得点感覚でゴールを量産するエースは、サッカー観戦についても独特の視点をもっていました。(取材・文/石井宏美)
 
大久保嘉人選手
 
 

■見たプレーをプランのひとつとしてインプットしておく

――大久保選手は日ごろからサッカーを観ることはありますか?
 
テレビはサッカーしか見ないですね。サッカー以外のテレビ番組を一切見ることがないので、自宅のテレビはつねにサッカーの試合中継が入っている感じです。子どもがサッカー以外のテレビ番組を見ようとすると、ぼくがそれを遮ってしまう。だから、子どもたちにはちょっと申し訳ない気持ちもあるんです(笑)。
 
――以前から意識的にサッカーを観ていたのでしょうか?
 
じつは若いころはそれほど観なかったです。観るようになったのは、5年ほど前から。それまでは、どちらかと言うと観なかった。観ても途中で寝てしまったり。まともに観ていたのは代表戦やおもしろい対戦カードくらい。サッカーを観るきっかけになったのは、海外移籍です。マジョルカ(スペイン)やヴォルフスブルク(ドイツ)などで一緒にプレーした選手が出ている試合を観た時に、「こいつはこのチームに行ったのか」とか「これぐらいやれているんだな」と思うようになって。それからよく観るようにようになりましたね。
 
――サッカーを観るようになって、何か変化はありましたか?
 
特にここに注目して観るという感じではないのですが、その中でも、こういう選手はこういう場面でこういったプレーをするんだなといったように、すごく勉強にはなっていると思います。もちろん、そういったことはテレビに限らず、普段の練習の中にもありますよ。若い選手のプレーを見て「こういうプレーするんだな」と新しい発見があったり、「これ、使ってみよう」と勉強になったり。そういった目は常に持っています。ただ、たとえばボールの持ち方ひとつにしても、選手一人ひとり異なるじゃないですか。そこで「あ、こういう持ち方をすれば取られないんだ」と思ったりはするのですが、だからといって同じことをやってみようとしても、体の柔らかさだったり、それぞれ持っているものが違うからできないんですよ。だから無理に取り入れようとはせず、「こういうプレーもあるんだ」とひとつのプランとして捉えるんです。そのようにひとつのプランとして頭に入っているので、試合中に瞬間的に思い出して、「あ、あれをやってみようかな」と思うことはありますけどね。試合中に同じシチュエーションになって、ボールが自分のところに来たときに、パッと思い浮かんだり。
 

■対戦するディフェンダーの研究を一切しない理由

――プレーヤーが客観的にサッカーを観ることで得られるメリットはどんな部分だと思いますか? また、ディフェンスの動きを勉強したり、研究されますか?
 
やはりメリットはいろいろな選手の動きや特徴がみられることだと思います。でも、ぼく自身は、あまりディフェンスの動きを勉強したり研究しませんし、したくないタイプです。たとえば、対峙するディフェンダーのいいところをまとめた映像を見ると、「これだけ強いんだ」とか「うまいな」と感じると思うんです。そういうイメージがついてしまうと、どうしても試合の入り方が悪くなってしまう。だから、事前情報はあまり入れず、イメージが植えつかないようにしています。それに、「ビデオではこう出てきたのに、なんで来ないんだ」と考えてしまうときもあるじゃないですか。だから、映像は一切見ずに試合に入り、最初のプレーで相手ディフェンダーの特徴や動きを把握します。
 
――それはFWというポジションも関係しているのでしょうか?
 
そうかもしれませんね。もし、ぼくがディフェンスの選手だったら、事前にビデオを見るかもしれません。ディフェンスやGKは、相手を観察することや研究することはとても重要なことだと思います。ただ、FWはディフェンスの良いイメージをつけてしまうとやりにくいというか……少なくとも、ぼくは嫌ですね。事前にディフェンスの情報は一切入れない。これは昔から変わりません。
 
――小さいころは誰かのプレーを見て参考にしたり、好きだった選手はいましたか?
 
とくにはいませんでした。初めて生で試合観戦したのは、小学3年生のころ。地元にインテルナショナル(ブラジル)が来て、その試合を父親と一緒に観に行った記憶があります。残念ながら、当時はまだサッカーを始めたばかりで、意味も分からず、どんな試合をしたかは覚えていないんです。小学5、6年生の頃には、鹿島アントラーズの試合を見に行きました。試合前にぼくら北九州選抜とどこかの選抜チームが前座試合をして。その試合でぼくは6ゴールを挙げたんですよ。鹿島サポーターがぼくの名前をコールしてくれましたが、当時は鹿島ファンだったので、すごくうれしかったことは覚えています。
 
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取材・文/石井宏美

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