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健康と食育

手間ひま掛けてつくる料理が"よい食事"ではない!子どもにとって本当に"よい食事"とは

2016年5月18日

キーワード:栄養疲労回復

難しく捉えがちな栄養について、専門家にわかりやすく解説してもらう連載の2回目は、前回の記事で教えてもらった基礎知識を踏まえて、毎日の食事のなかで栄養を効果的に吸収していく方法をご紹介します。
 
とは言っても、1日3食、または子どもたちが学校で食べる昼食以外の2食を完璧にしましょうという話ではないのでご安心ください。引き続き、食事と栄養について教えてくれるライフサイエンス研究所の柳生百々子さんは、私たちのイメージする“よい食事”が必ずしも「栄養素のバランスが摂れた身体によい食事」とはかぎらないと言います。(取材・文 大塚一樹)
 
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■がんばり方を間違えないで“よい食事”への価値観を変えよう

「365日、完璧な和食を出している家庭があったとします。その努力は素晴らしいことですしなかなかできることではありませんが、それが完璧な食生活かといえばそうとは言えないんです」
 
和食は無形文化遺産にも登録された日本が世界に誇る健康食。下準備に手間を要する繊細な料理としても知られますが、それが完璧な食事ではない? 一体どういうことでしょう。
 
「“バランスよく”という点で和食はすばらしいのですが、栄養素が揃っていても、調理法によって摂れる栄養素の量や質は違ってくるんです」
 
柳生さんによると、どんなにバランスの取れた食事でも、同じ食材ばかりを食べるのはNGで、いろいろな食材を調理方法を変えて食べたほうが、トータルでみるとバランスの取れた食事になると言います。焼き魚に味噌汁、ごはんや納豆といった、いわゆる旅館のような朝ごはんを毎日つづけるよりも、チーズトーストにスクランブルエッグ、新鮮な生野菜たっぷりのサラダなどの朝ごはんを織り交ぜたほうが、多様な栄養素が取れるのは納得です。さらに、同じ栄養素でも和食、洋食、中華などそれぞれの調理方法によって、吸収のされ方に違いがあるというのです。
 
「同じ卵でも、和食と洋食では調理方法も違えば一緒に使いやすい食材も調味料も違いますよね」
 
連載の1回目で教えてもらったように、栄養素は単体で摂っても効果的には働かないどころか、摂取量がいちばん少ない栄養素に足を引っ張られてしまいます。だからこそ、一食にお金や情熱を費やすよりもバリエーションが大切なのです。
 
完璧な和食だとしても毎日同じメニューは必ずしもよくないというのは、栄養素のバランス、吸収のメカニズムをわかりやすくするための極端な例ですが、柳生さんが伝えたいのは「バランスの取れた食事の認識や栄養の吸収に関して、高級食材だからとか、手間ひまのかかった料理を作らなければいけない」という先入観を持たないでほしいということです。ただでさえ忙しいのに、がんばり方を間違えて効果的でない食事に労力を使っていたとしたら、こんなにもったいないことはありません。
 
「料理にかけられる時間、コスト、そもそも料理が得意か苦手かって、本当に人それぞれなんですよね。だからこういうお話をするときは、どこに向けて話をしたらいいのかとても迷うんです。でも、現実的にできることから始めることが大切です。『できるだけ食材を買ってきて自分で調理したい』という人も、『働いているから土、日くらいは手作りしたい』『出来合いの食材を組み合わせて最低限のバランスを取りたい』人も、簡単な栄養知識があれば確実に変えられることがあるんです」
 

■食が細い!とにかく量を食べなさいは危険!?

ここからはもう少し話題を絞って、サッカーをプレーする子どもたちの栄養について柳生さんにお話を聞いていきましょう。
 
一般的にサッカーに限らず運動をしている子は「とにかく量を食べること」が推奨される傾向にあります。食べることも練習、いまどきの子は食が細いから無理にでも食べさせた方がいいという情報を耳にした人もいるのでは?
 
柳生さんは、「足りていないのは量ではなく質」だと言い、量を食べることによる弊害もあると言います。
 
「前提として、小学生くらいの子どもたちは細胞が活発に分裂を繰り返し、それが身体的な成長につながっています。身体が小さいから大人の半分の食事量でいいという考えは間違いです」
 
だからと言って、柳生さんは「足りていない」ことに対する勘違いを指摘します。
 
「カロリーと栄養素の違いでも説明しましたが、足りないのはカロリーではなく、栄養です。いまの食事の内容を見ていると、炭水化物、たんぱく質、脂質は十分すぎるほど取れています。でもそれを有効に使うためのビタミンやミネラルが不足しているんです」
 
相互関係にある栄養素は、特定のものを多くとっても意味がありません。それどころか、弊害さえあると言うのです。
 
「子どもの肥満が問題になっていますが、これはカロリーや特定の栄養素がオーバ-して、それを使うための栄養が不足している典型です」
 
運動をしている子どもたちが“ガス欠”状態になっているのは、食事の絶対量が足りないのではなく、摂った栄養素を効率よくエネルギーにできないためなのです。つまり、「とにかく白米をどんぶり3杯食べよう」「たくさん食べるから大丈夫」というような食事の取り方には問題があると言います。
 
「炭水化物だけを突出してたくさん摂ると、本来は運動で疲れた身体の回復に使われるビタミンやミネラル、酵素などが“消化をするため”だけに使われてしまいます。結果として代謝が悪くなり、疲れたままのガス欠状態で学校に行くことになります。代謝が悪いので、運動をしていない子どもは肥満になります」
 
次ページ:旬の食材と補助食品を積極的に摂ろう

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取材・文 大塚一樹

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