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健康と食育

100%のコンディションでサッカーをするために。小学生でもすぐにできるのは「食べる」こと!?

2012年12月19日

キーワード:コンディショニング疲労回復食事

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 サッカー日本代表のトレーナーとしてさまざまな選手を見てきた並木磨去光トレーナーに小学生年代にも役立つセルフ・コンディショニングについてお話をお聞きしました。食べること、休むことも練習? 上達に必要なのはがむしゃらな練習だけじゃない? サッカーに役立つコンディションの整え方を学びましょう。
 
 

■100%でプレーするためのセルフ・コンディショニング

「100%でプレーできる時間をできるだけ増やすことが大切です」
 
 日本代表のトレーナーとしても経験豊富な並木磨去光トレーナー。小学生年代にアドバイスをもらおうとお話を聞くと、身体の発育途中にある小学生年代にこそ「セルフ・コンディショニング」がとても重要なのだと言います。
 
 ケガとまでは行かなくても、疲れていたり痛みがある箇所があったり、何かしら不調を抱えている。万全の状態でプレーすることが大切なのはわかっていても、なかなかベストの状態でピッチに立つことは難しいものです。子どもたちも、試合に出たい気持ちが強く、痛みを隠して出てしまうことってありますよね。良くないとわかっていながらも試合を優先させてしまうことは、トレーナーの目から見ても、やはり問題のようです。
 
「痛みがある状態でプレーすると、必然的に7、8割の力でプレーすることになります。結果としてプレーの質が落ちて、さらなるケガにもつながりかねません。逆に100%のプレーができた場合。プレー技術が劣っていたとしても100%の選手が11人いるチームは80%の選手が多くいるチームよりも、いいパフォーマンスができ、チーム力が発揮されるのです」
 
 痛みがあるけどプレーはできる。この状態が実は一番難しい状態なのかもしれません。練習も、試合も続けられるけど、100%ではない。セーブしながらプレーしているうちに身体も技術もそのプレーしかできなくなってしまうことだって考えられます。
 さまざまな年代の「日本代表」にトレーナーとして関わってきた並木トレーナーも「U-15~U-17、その下の年代はもっとですが、自分で意識してセルフ・コンディショニングをするような知識を教える貴重な時期」と、捉えているようです。
 
 

■U-16日本代表も実践! 自分で考えるコンディショニングの整え方

「フル代表と23歳以下の五輪代表、これはもうプロ選手を相手にしているわけですから、疲労回復、コンディショニングが主になります。ケガが発生した場合は原則として所属クラブにお返ししますので、ケガの治療は長期の大会以外ほとんど行いません。U-19も半ばプロ選手ですから、基本的な仕事は同じですね。U-17から下の年代、この時期は非常に重要で、セルフ・コンディショニングを整えるヒント、知識を積極的に入れて、自主的に意識を高めていく最後のチャンスでしょう」
 
 今年、イランで行われたAFC U-16選手権で準優勝を果たした日本代表。そのU-16代表にもトレーナーとして帯同された並木トレーナーは、選手たちの意識を高めることに注力したと言います。
 
「いまの選手たちの全体の傾向として、よく言えば素直でいい子が多い。言われたことはちゃんとやるし、指示通りに動きます。でもなぜそれをやるのかがわかっていないことが多い。怒られないために、誰かが見ているから・・・・・・、目標がネガティブなんですね。そうではなくて、試合で勝つためにどうするか? どういう準備をしたらベストのパフォーマンスが発揮できるか? それを自分で考えながらできるようにならないとそれより上には行けません。特に国際大会では最後の最後でそういう意識の差が勝負を分ける。なので、このチームに限らず、15歳から17歳くらいの選手たちには科学的な根拠と知識も入れつつ、自分で考えてコンディションを整えるように指導をしています」
 
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■食べることも練習 食事の絶対量を増やす

 チーム結成時の合宿、15歳の選手たちに、ドクターやトレーナーからケガのこと、栄養のことなどについて、かなり具体的にレクチャーがあるそうです。ベースとなる情報を与えて、あとは本人がトライ&エラーで取り組む。それが一番身につく方法。
 
「言われたときだけやっても仕方ないことですからね。日常生活から変えていかないといけませんから、まずはやって見せて、あとは自分たちに考えてもらう。ただ、食事だけは厳しく言いますね。子どもたちの食事の量が特に少ないので、どんぶり2杯必ず食べるようにというのを徹底しています。内容や食べるタイミングなどももちろん大切ですが、まずは量が必要なんですね。食べる子はやっぱりバテない」
 
 代表チームの食事はブッフェ形式が主。なかなか食事に手を伸ばさない選手たちに、並木トレーナーは積極的に食事の量を増やすように促します。
 
「食事の指導だけで1年半はかかります。量を食べるようになってからは、何を食べるのか、いつ食べるのかと言った専門的な知識を教えて、自分から試合や大会に向けていい準備ができるように、総決算としていい結果が残せるようにといつも言っています」
 
 並木トレーナーにセルフ・コンディショニングに大事な要素を聞くと「運動、栄養、休養」という答えが返ってきました。なかでも栄養、食事は今すぐ自分でできる身近なセルフ・コンディショニング。「食べることも練習だ」という言葉もよく聞くようになりましたが、成長期にある小学生にも質の高い運動の源となる食事の絶対量が不足しているとのこと。まずは食事の量を見直しすことからはじめるのがいいようです。
 
 次回は一生懸命頑張っている選手に限って見逃しがちな「休養」について。身体だけでなく心も整える「休むこと」のメリットを紹介します。
 
サッカーをしない日の過ごし方で、成長が大きく変わる!? 休養こそが上達への近道>>
 
 

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並木磨去光 //
なみき・まさみつ
日本代表アスレチックトレーナー。スポーツマッサージ・ナズー代表。トレーナーとしてW杯、五輪日本代表をサポート。ケガ人の治療、マッサージによる疲労の回復、コンディショニング、リハビリテーションなどを担当。今年行われたAFC U-16選手権では久しぶりにアンダーカテゴリーのトレーナーを担当。チームの準優勝、2013年に行われるU-17W杯出場権獲得に貢献した。
 
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取材・文/大塚一樹 写真/サカイク編集部

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