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親子でチャレンジ

幼いころからサッカーだけをプレーしつづける9つのリスク

2016年4月19日

あなたのお子さんはサッカー以外のスポーツをしていますか?
 
「将来、サッカーのプロ選手になって活躍したい」
「来月開催されるサッカー大会で優勝したい」
「トレセンでレギュラーになりたい」
 
子どもはサッカーに熱中すればするほど、サッカー漬けの日々を送ることになりがちです。ひとつの目標に一生懸命に取り組むことは、子どもの成長をうながすでしょう。親としても誇らしいものです。しかし、さまざまな可能性を秘めている小学生のころから、サッカーだけしかない環境に子どもを閉じこめてしまっているとしたら、それは親として少し考えを改める必要があるのかもしれません。スポーツ大国アメリカでは、ひとつの種目に絞ってスポーツをする子どもやその親に警鈴を鳴らします。その理由とは?(取材・文 スポーツライター・谷口輝世子)
 
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■アメリカはシーズン制でスポーツを楽しむ

アメリカのスポーツはシーズン制です。たとえば春夏は野球をし、秋にはサッカーやアメリカンフットボールをし、冬にはバスケットボールなどをします。アイスホッケーなどのウインタースポーツをする地域もあります。学校の運動部もシーズン制でそれぞれの種目の活動期間は3-4カ月です。ですから、ひとりの生徒が春は野球部員であり、秋はサッカー部員であり、冬にはアイスホッケー部員とシーズンごとに 3つの種目を経験することもよくあることなのです。
 
しかし、1990年代半ばごろから、アメリカでも子どもたちが小学生年代からひとつのスポーツ種目に絞る傾向が出てきています。3カ月間だけ練習するよりも1年間通じて同じ種目を練習するほうが、子どもたちは早く上達します。そのことにより、強豪チームのトライアウトに受かりやすくなることもある時点においては事実でしょう。シーズン制の運動部に対し、学校外のクラブチームや競技チームでは、年間を通じて活動できるようにもしています。高校のサッカー部に所属しながら、運動部のサッカーシーズンが終わると、学校外のクラブチームに戻る生徒も大勢います。
 
ところが小学生にうちにひとつの種目に絞ることにはさまざまなリスクがあることが指摘されています。アメリカではシーズン制でスポーツを行い、今もシーズン制で複数種目をプレーしている子どももいることから、ひとつの種目に絞ってプレーすることと、シーズンごとに複数スポーツをプレーすることを比較しやすいようです。
 
 

■ひとつのスポーツ種目に絞るべきではない9つの理由

momsteam.com では複数の調査結果から、幼いうちからひとつの種目に絞るべきではない9つの理由を掲げています。医学やスポーツ科学の観点からは1年間通じてひとつの種目だけをプレーするのはハイスクール(日本の中3)からにしたほうがよいとも言われているくらいです。
 
  1. 子どもの発達を妨げる恐れ
  2. ひとつの種目に絞ることで親の期待が高まり過ぎ、親がより関与するようになることから、子どもがストレスを感じる恐れがある。
  3. ひとつの種目に絞ることは将来の成功を約束するものではない。
  4. 技術の発達を助けるよりも、妨げることにつながる可能性もある。
  5. エリート主義になりやすい。
  6. オーバーユースによるケガを引き起こしやすい。
  7. 子ども自身の興味・関心に基づいてのプレーではなく、大人の興味・関心が先行しやすい。
  8. バーンアウトや早期にスポーツをやめることにつながりやすい。
  9. 成人後にスポーツを楽しむことが減る。
 
人よりも早く上達して、ポジション争いやトライアウトでの競争を制すという動機でひとつのスポーツ種目に絞ることは、周囲にいる他の子が基準になってしまい、子ども自身の楽しみが軽視されがちになります。
 
子どもの興味・関心は成長によって変化していきます。他のスポーツをやってみたい気持ちになっても、最初に始めたスポーツをずっとやり続けなければいけないという状況では、心から楽しむことができないでしょう。
 
次ページ:複数スポーツをやるにも、オーバーユースは避けたい
 

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取材・文 スポーツライター・谷口輝世子

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